お化粧、する派? しない派?
あの問題が、再浮上しました。(前編)

こんにちは。です。

ある日、一通のメールが届きました。

「2011年の『今日のダーリン』だったと思うのですが、
 『最近の女性は、口紅を塗らないらしい。
  周りのスタッフにも聞いてみたら、
  口紅をそもそも持っていないスタッフも多かった』
 といった内容の回があったかと思います。」

はい、それはたしかに2011年秋の「今日のダーリン」です。

「ほぼ日」の女性スタッフには、
口紅を持っていないものをはじめ、ノーメーク派というか
お化粧をしているものが少ないということに、
ある日ダーリン(糸井重里)は気がついた、というお話。

これ、読者からの反響メールがとっても多かったので、
「postman@1101.comから。」で特集もしたのでした。
そのとき紹介したメールの内容は、
私もメーク離れしました、とか、
目元メークの流行による引き算メークの結果、
口紅を塗らなくなりました、とか、
めざましいグロスの進化が理由では? とか、
社会的役割における女性のメークの位置づけの変化、
とかとか。
今読み返しても、おもしろい特集です。

さて、メールの主は続けます。

「私は現在、資生堂に勤めており、
 上記のような事態は、
 とてもゆゆしきことだと感じます!」

‥‥‥ん?
しせいどう‥‥資生堂!?

資生堂といえば、
女性にとってはメークにかぎらず、おしゃれ、
衛生、健康と、なにかとお世話になりがちなブランド。

創業140年。世界中に事業展開し、
また、開発における動物実験を廃止するなど、
業界を牽引する大企業。

「ほぼ日」はかつて、
銀座に資生堂のセレクトショップがあった時、
「やさしいタオル」を販売していただいたりしていました。

その資生堂さんから、メールが〜。

わたくしちょっとドキドキしました。
この記事に嘘はないので、平気ですけどもー!

さて、このメールをくださったのは、
資生堂の総本店「SHISEIDO THE GINZA」で
広報業務に携わる広報担当の小山めぐみさん。

お返事をしたところ、
新しくできたその「SHISEIDO THE GINZA」
遊びに来ませんか、
メークレッスンやスキンケアレッスンも
よろしければやってみてくださいね。
そして、お化粧の楽しさを知ってもらえるとうれしいです、
と、お誘いいただいたのです。

わぉ。それは、行ってみたい。
わたくしごとですがメークもスキンケアもほぼ無手勝流。
これまで真剣に考えたことがないのでした。

さてさてほかの「ほぼ日」女性乗組員は?
でも、ことの始まりの「今日のダーリン」にあったように、
あんまり興味が無いのかしらん。

と思いつつ、みんなに声を掛けてみたところ、
あにはからんや。

私も行きたい行きたい!
レッスン、してみたいしてみたい!
と、たくさんの手が挙がったのです。
みんな、興味あったんだね‥‥。

そういったわけで銀座のお店に行ってみよう!
となりましたのが、1月。
ちょうど「2013年あんこの旅」で盛り上がっていて、
銀座といえば、木村屋のあんぱん、
社長ちゃんが言ってた焼きたてあんぱんも食べられるしねと
女性らしく食欲までくっつけた欲張りぶりで、
行ってきたのでした。

この「SHISEIDO THE GINZA」、
以前のビルを改装し、「知らない自分に会える場所」をテーマに、
資生堂のすべてがわかる、楽しめるお店として
2011年5月にオープンしました。

1階の「ビューティーマルシェ」には、
ありとあらゆる資生堂の商品が一堂に会しています。
資生堂のほとんどのラインナップが揃っている、
唯一のお店だそう。
舞台用のメーク道具もありました。
すごいなと思ったのは、「ミライミラー」。
お化粧品を選んで鏡をのぞくと、
ちゃんとそれを使った状態の顔が映ります。
もちろん動いても大丈夫。びっくり。
さらに「マキアージュ」、「マジョリカ マジョルカ」を
イメージしたお部屋は、めちゃくちゃかわいい。

2階は肌のカウンセリングやメークの相談カウンターと、
就職活動用、証明写真用、もしくは
ただメークを決めて写真を取りたい人用の、
ヘアメーク&フォトスタジオ(みんな女優みたい!)。

そして3階は、ハイテク機器を備えた、
メークレッスン&スキンケアレッスンが受けられる場所と、
あこがれの高級ライン「クレ・ド・ポー ボーテ」の
スペースと、エステのブースが。

ふわふわ歩いているだけで、なんだか、たのしい。
これは、女性は好きなんじゃないかな‥‥。
その日もたくさんお客さんがいらしていたし。

ちなみに、この日参加したのは、

、の8名。
行きたい「ほぼ日」女性乗組員はたくさんいたのですが、
あいにく都合がつかなかったものもおり、
代表して行って、いろいろ聞いてきました。
は、実際にメークレッスンも受けたんですよ。

そして迎えてくださったのが、
メールをくださった小山めぐみさんと、
「SHISEIDO THE GINZA」店長の吉田聖子さん、
ほかスタッフのみなさん。


▲吉田聖子店長(左)と、メールをくださった小山めぐみさん。

吉田店長さんは、資生堂で広告コピーを
書いていらした(「ピエヌ」の「ボインなくちびる」
「流し目プレイ」など!)のが、
この新店舗の企画に関わったことから、
店長に抜擢されたそうです。

ではでは、まずは、発端となった口紅のこと。
「ほぼ日」女性乗組員や、
メールの読者たちのように、
使う人は減っているのでしょうか?
小山さんにうかがってみました。


小山さん
「私の手元にあるデータによりますと、
 2008年から2010年まで口紅の市場規模は
 年々下がっていましたが、
 2011年に前年に比べ回復傾向にあることが
 わかりました。
 ですので、『ほぼ日』であのような話題が出たときが、
 まさに、口紅について再び注目され始めた時期だった
 ということなのかもしれません。」

ほうほう。
でも、あんまり、お化粧してます!
って感じじゃなくなっていませんか?


小山さん

「90年前後のバブルの頃は、
 真っ赤な口紅などビビッドな色で、
 口元にメークのポイントを持ってくるのが
 流行していましたが、バブル崩壊後は、
 口紅はおおむねナチュラル傾向が続いていました。

 しかし、2012年の秋冬には、
 再びビビッドな口紅が俄然流行していることが
 弊社の街頭調査から明らかになっています。」

そうなのですか!
ちなみに、メールでもたくさん来ていた
「グロスを使うようになったから口紅は使わない」は
いかがでしょう。


小山さん

「2011年、2012年とも、
 口紅をほとんど毎日使う人は、5割以上、
 グロスをほとんど毎日使う人は、4割以上います。
 先程申し上げましたように、
 ビビッドな色が流行の傾向がありますが、
 グロスではビビッドな色は出しにくいため、
 口紅が好まれているようなところもあるようです。

 口紅とグロスの重要視するポイントは違って、
 口紅は「自分に似合う色」「落ちにくさ」などが
 重要視されていて、一方、グロスは
 「ツヤのある仕上がり」、
 「ふっくらとした唇になる」といったことが
 重要視されているようです。

 多様化といいますか、口紅の方、グロスだけの方、
 口紅を塗ってグロスもつける方、
 いろいろいらっしゃいますね」

多様化しているんですね〜。
そういえば、そのいろいろある、が、
自分をお化粧から遠ざける理由のひとつな気がします。

この「SHISEIDO THE GINZA」1階の
ビューティーマルシェなんて
とっても楽しいんですが、
はてどうやって一歩を踏み出したらいいやら? なんです。

でも‥‥、すてきになりたいんです!


小山さん

「はい、それではですね‥‥」

こうして、取材という名の、
「自分の欲をむき出しにした調査」はすすみます。

後半では、資生堂さんでうかがった
メークとの付き合い方や、考え方などのお話を続けますね。

そしてメークレッスンを受けたは、
何を考え、どう変わったのか!?
「ほぼ日」女子たちの未来は!?

(明日につ、づ、く‥‥です。→後編はこちら。)

 

「SHISEIDO THE GINZA」
http://stg.shiseido.co.jp/

東京都中央区銀座7-8-10
アクセス:東京メトロ 銀座駅から 徒歩 約7分
     JR・東京メトロ 新橋駅から 徒歩 約5分
営業時間:11:00-20:00
メーキャップレッスン、スキンケアレッスンについては、
こちらをご覧ください。


 
2013-03-25 MON