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ポークソテーズというバンドについては
いろいろ説明が要るんですけど
メンバーを挙げるなら、
まずは、リーダーの奥野敦士ですよね。
それに、松尾貴史に原田喧太、川村カオリ、
BUCK-TICKのユータ、ドラムの酒井麿、それに俺。
場合によっては
ヒロミチ・ナカノの中野裕通さんとか、
金山一彦&芳本美代子夫妻とか。
ポークソテーズのデカい旗を振る係もいました。
そういう意味では「ビッグバンド」です。
俺とかキッチュは楽器できるわけじゃないので
ボーカルの数が半端ないんです。
ラッツ・アンド・スターかよっていうくらい、
みんなボーカルでした。あとダンス。
もともとは、ただの飲み友だちなんですよね。
二十代の終わりくらいのころ、
ほんとに毎日、うちで朝まで飲んでた仲間でした。
いや、暇だったわけじゃないんです。
俺は、あくせくと一生懸命に働いてたんですけど
ミュージシャンって基本、仕事しないんですよ。
とくにBUCK-TICKなんて
一年のうちにそんな何度もライブやらないでしょ?
あり余ってるんです、暇と体力が。
ようするに、同じペースで遊ばれたんじゃ、
こっちの身がもたないんです。
そこで、奥野に
「いい大人なんだから酒ばっか飲んでないで
みんなで生産的なことをしようじゃないか!」
と提案したんです。苦し紛れに。
そしたら奴が、コックさんの帽子をかぶって
ナイフとフォークを両手に持った
ブタのキャラを描いて
ファックスでジジジって送り付けてきて。
「ポークソテーズというバンドをやるぞ」と。
そういうはじまりなんです。
ようするに、お前たちの遊びから解放してくれ、
週に6日も朝まで飲むのはもうやめてくれという
俺の魂の叫びだったんですよ。
頼むから「休ましてくれ」というね。
そうやってはじまったのが
ポークソテーズというバンドなんです。
今の説明で
そんなに、まちがってないと思います。
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