![](images/p_03/01.jpg)
|
─── |
みんなでついて、
みんなでまるめたおもちの姿。
いい眺めですねぇ‥‥。
|
道歩さん |
みなさん、おつかれさまでした!
これからお雑煮の準備をしますね。
その間にぜひ、
「いのししのすき焼き」を召し上がってください。
ついさっき近所の方が、
獲ったばかりのいのしし肉を持ってきてくれたんです。
|
![](images/p_03/02.jpg)
▲お母さんがお雑煮をつくってくれている間に、
飛び入りゲスト「いのししのすき焼き」が登場!
われわれは、それを完食しました。
|
─── |
‥‥‥‥食べましたね。
|
糸井 |
ぺろりと食べました。
|
─── |
メインの「お雑煮」は、おなかに入りますか。
|
糸井 |
入ります。
ぼくはそのことをちゃんと考えながら食べました。
|
─── |
よかったです。
|
糸井 |
それにしても‥‥あれだね、
こう‥‥
みんなで、もちをまるめてさ、
こうやって囲炉裏を囲んだりしていると、
ものすごく年末な感じが押し寄せますね。
年が終わっていくムード、
「忘年感」をひしひしと感じます。
|
![](images/p_03/03.jpg)
|
─── |
ああー、「忘年感」。
感じます。
|
糸井 |
ねぇ‥‥。
|
![](images/p_03/04.jpg)
|
─── |
はい‥‥。
|
糸井 |
‥‥‥‥‥‥。
|
─── |
‥‥‥‥‥‥。
|
糸井 |
もちまるめ ああ押し寄せる 忘年感
|
─── |
‥‥なんですかそれは。
|
糸井 |
こんだて俳句です。
|
─── |
こ、こんだて俳句!?
|
糸井 |
もちまるめ ああ押し寄せる 忘年感
|
─── |
‥‥じわじわと、おもしろいです。
|
糸井 |
最近ね、俳句をやってみようと思ってたんですよ。
でもなかなか最初の一句が詠めなかった。
|
─── |
出ましたね、すっと。
|
糸井 |
出たね。
|
─── |
せっかくなので、これをページに載せるときには、
短冊にレイアウトしましょう。
|
![も ち ま る め あ あ 押 し 寄 せ る 忘 年 感](images/p_03/tanzaku_01.jpg) |
糸井 |
1個できると、次はすぐに思いつきますね。
|
─── |
そういうものですか。
|
糸井 |
すき焼きが はずしたモギの コルセット |
![す き 焼 き が は ず し た モ ギ の コ ル セ ッ ト](images/p_03/tanzaku_02.jpg) |
─── |
わははははは!
※痛めた腰を守るコルセットをはずして、
この日モギは本気ですき焼きを食べていたのです。
|
お母さん |
みなさーん、もうすこしで
お雑煮ができますから、
おもちを焼いておいてくださいね。
|
─── |
はーーーい。
‥‥いよいよお雑煮だ(もちを網にのせる)。
|
道歩さん |
うちの雑煮は2種類あるんです。
京都の白味噌の雑煮と、
伊賀風のおすましの雑煮。
母が京都の人なので、2種類つくるんです。
よかったら両方ためしてください。
|
画像 |
おもちを焼いている
|
糸井 |
こうやって、
おもちを焼くというのは、いいものですね。
|
─── |
はい‥‥。
|
糸井 |
‥‥これ、かわいいです。
焦げ目が笑顔のように見えます。
|
![](images/p_03/05.jpg)
▲糸井が自分のiPhoneで撮影
|
─── |
ほんとだ‥‥。
|
糸井 |
‥‥‥‥‥‥。
|
─── |
‥‥‥‥‥‥。
|
糸井 |
焼きかけの お雑煮のもち 愛想よし |
![焼 き か け の お 雑 煮 の も ち 愛 想 よ し](images/p_03/tanzaku_03.jpg) |
─── |
こんだて俳句(笑)。
|
糸井 |
‥‥そしてこのもち。
このもちは、エロティックです。
|
![](images/p_03/06.jpg)
▲糸井が自分のiPhoneで撮影
|
─── |
エロティック‥‥?
|
糸井 |
似ていると もちに教える ぱいおつに |
![似 て い る と も ち に 教 え る ぱ い お つ に](images/p_03/tanzaku_04.jpg) |
─── |
‥‥‥‥‥‥‥‥。
|
糸井 |
‥‥(もちに)似ているよ。
|
お母さん |
焼けましたか?
|
─── |
あああ! はいっ!! 焼けたと思います!
|
お母さん |
じゃ、まずは白味噌のお雑煮からお出ししますね。
焼けたおもちをいただいて、と(台所へ)‥‥。
|
─── |
糸井さん、こんだて俳句は
またあらためてやりましょう。
|
糸井 |
忘れないうちにツイートしとこう。
(ツイートする)
|
お母さん |
さあ、できました。
白味噌のお雑煮です。
|
![](images/p_03/07.jpg)
|
糸井 |
かつお節がたっぷり‥‥。
見るからに具だくさんですが、
どんな具が入っているんでしょう。
|
お母さん |
大根と、やつがしらという里芋です。
切って「角」がでるのは
お正月にはふさわしくないということで、
うちで作った小さい大根を選んで、
輪切りでまるくしています。
やつがしらも、まるい形のまま
つかいたかったんですけど
うちのはあまりにも大きすぎるから
ちょっと切ってます。
|
─── |
おもちもまるくて、具材もまるい。
縁起がいいですね。
|
![](images/p_03/08.jpg)
▲薬味のせりと柚子をのせて完成!
京都のお雑煮は、男は男椀(右)、
女は女椀(左)を使うそうです。 |
─── |
いただきます。
‥‥あ‥‥おいしい‥‥やさしい。
|
糸井 |
‥‥うん、おいしいです。
実はぼく、白味噌のお雑煮が
そんなに得意じゃなかったんですよ。
でもこれは‥‥おいしい。
いやぁ、お母さん、おどろきました。
|
お母さん |
よかったです、そう言っていただけて(笑)。
|
![](images/p_03/09.jpg)
▲そして、伊賀風のおすまし雑煮も完成!
こちらにも大根とやつがしらが入っています。
|
糸井 |
あーー、おすましも、うまーい!
|
![](images/p_03/10.jpg)
|
─── |
すっきりとした味わいで。
|
糸井 |
まいっちゃいますね。
いや、ほんとにどっちもおいしいです。
|
─── |
さっきからいくつもおもちを食べているのに、
まだ食べられますよね。
大満足です。しあわせです。
ありがとうございました。
|
お母さん |
よろこんでいただけて、うれしいです。
|
道歩さん |
今日ついたおもちは、お土産にどうぞ。
|
─── |
わぁー、会社のみんながよろこびます!
ありがとうございました!
|
![<おまけ>](images/t_omake.gif)
![](images/p_03/11.jpg)
われわれの様子をじっと見守ってくれていた
「土楽」の看板猫、はなこ。
この子もまぁるくて、おもちのようでした。
(東京にもどり、最終回につづきます) |