さて、「後日談」はどこまで時間を巻き戻そうか。
そうだ、本が刷り上がって、
復刻のために、
1976年に出版された当時の「さよならペンギン」を
貸してくださった方々に、
「サインいり」の新板の「さよならペンギン」とともに
お貸しいただいていた旧版を返却するところまで戻ろう。
(詳しくは1回目から読んでもらうのがいちばんだとしても)
そんな時間はたいがいの方が
持ちあわせてはいないし、そりゃただの不親切だ、
ということで、経緯をざっと説明しよう。
「さよならペンギン」は、復刻しようときめたときに、
原画も、出版当時の印刷の版も失われていた。
そこで、今回の印刷の版は、
当時の絵本を解体してスキャンて作成した。
このスキャンのための「絵本」が
弊社にすら状態のいいものが存在していなかったので、
読者に呼びかけて、美本を提供してもらい、
それをスキャンさせてもらったというわけだ。
「復刻のために、大切に保存されてきた絵本を
解体させてください。」
という大変虫のいいこちらからのお願いにこたえてくれる方は
正直いうと居ないのではないかと思っていたのだが、
最終的には、なんと11名。
11名ですよ!
この「復刻記」で何回も記してきたけど、
なんどでも、びっくりしますよ。
なんて、なんてみんなお人好しなんだ!!
この本をご提供くださった方々には、解体しなくてもしても、
新しく絵本ができあがったら、湯村輝彦さんと
糸井重里のサインをいれた
新板の「さよならペンギン」を贈ると約束をしていたのだ。
「さよならペンギン」が出版されていろいろおちついたところで、
湯村輝彦さんに、サインのお願いをした。
かえってきたのが、これだ。
ああ、ペンギンがカワイイ。
ああ、自分もほしい。 |