2018/08/23
21:51
2018/08/23
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受験生のみなさんが、
興味を持ってくれそうな話を
ひとつ思い出しました。
試験やテストには
マークシートのような
選択問題がありますよね。
解いていくときに
『これはAだな』と思って
Aに丸をつけるとしますよね。
そして、あとで見直したときに、
『もしかしてBじゃないかな』
と思って悩んだとします。
ただし、どちらにも決め手はない。
そんなとき、どちらを選びますか?」
うーん‥‥。
そういうときはたいてい、
最初に選んだものが
合っているような気がします。
「どうしてそう思いますか?」
ぼくの経験ですが、
直したことで後悔することのほうが
多かったと思うので。
「ああ、はいはい。
ぼく自身も、高校の先生から
言われたことがあって
『そういうときは第一印象に
従ったほうがいいんだよ』と言われて、
そういうものかと思っていたんです。
ところがね‥‥」
ところが。
「なんでも研究している人はいるもので、
結論から言いますと、
統計学的にいうと『変えたほうがいい』。
マークシートの問題を解かせた後に、
最初に選んだ選択肢を消して
他の選択肢に変えた数を数え上げて
統計的に分析をしたんだそうです。
すると、『正解→間違い』の数よりも
『間違い→正解』の数の方が多かった」
えっ! 変えたほうがいいんですか?
「確率的な話でもあるので、
解答を変えれば
必ず正解になるわけではないけれど、
統計学的には、変えたほうがいいという
結論にたどり着いたようです。
じゃあ、なぜ君のように
最初の選択肢を選びたがるかというと、
それは、人間の記憶の癖だと思います」
見事にハマってしまいました。
「選択を変えて間違えたほうが、
人は悔しいんですよ。
変えて正しかったということだって
多々あったはずなのに、
記憶に残りにくいんですよね。
それよりも、迷った結果、
変えて失敗したほうが頭に残る。
印象が強いほうが数も多いと
誤解してしまうんですよね。
受験生のみなさん、
そういう研究結果があるということも
ぜひ覚えておくといいと思います」
そうなんですね。
たしかに悔しい思いをしてきました。