何ができるかな? あかぎのまど。

sanami.yoshino

絶景のパノラマ、鳥居峠。

2024/11/29 11:00
赤城山の山頂エリアを
ぐるっと巡ってご紹介してきましたが、
今回ご紹介するのは、「鳥居峠」です。

実はこここそ、いろんな方に
知ってもらえたらいいな、
と思っている場所。

大沼の湖畔にある大同地区や赤城神社、
覚満淵から少し上がると、
赤城公園のビジターセンターがあります。
その前を通って、
さらに道のほぼ突き当たりまで進むと、
かつての駅舎が出迎える、
鳥居峠に到着します。

少し高台に位置する鳥居峠は、
山頂エリアでも有数の絶景ポイント。
ですが、実は山頂エリアに遊びに来ても、
鳥居峠を知らず、
ここまで上がって来ずに峠道を戻る方も
いらっしゃるとのこと。

鳥居峠に到着し、大沼の方に視線を向けると、
手前から覚満淵、その奥に大沼、
右手には駒ヶ岳から黒檜の
赤城山の稜線がのびる
180度以上のパノラマの景観が広がります。

山頂エリアの全体が見渡せるので、
「あそこでさっきお昼食べてたね」
「ボート乗ったのはそこだね」
「木道を歩いたのはあのあたりかなぁ。」
そんな感じで、山頂エリアを巡ってきた
振り返りもできちゃいます。

ここから見える景色は、
季節によって本当に表情が変わります。

春先から夏にかけては、訪れるごとに、
山の緑がどんどんと濃くなります。
真っ青な空の下、青々とした木々の中に
ぽっかりと大沼や覚満淵の形が浮かび上がり、
何重にも織り成す、青と緑のコントラストが
とても美しい景観を見せてくれます。

季節も進み秋になると、
山全体で徐々に紅葉が進み、
鳥居峠から見渡すと、
手前にはススキがわさわさと揺れ、その奥に、
赤や黄色の色鮮やかな景観が広がります。

個人的にはタイミングを逃してしまい、
今年は紅葉真っ盛りの景色には
出会えなかったのですが、
来年こそは、と狙っています。

紅葉が過ぎて、葉が落ちる頃になると、
覚満淵の辺りがベージュっぽい色合いを見せ、
そこに赤城山一体の木々の枝ぶりが
黒いシルエットのように浮かび上がってきます。

11月にもなると、一気に山の気温が下がり、
黒檜などの山頂の方では霧氷と呼ばれる
空気中の霧や水蒸気などの水分が
樹枝に着氷し凍りつく現象が見られるため、
日が差すと山全体がキラキラとしています。

さらに季節が進み、雪が降りしきる冬場は
一面真っ白な世界で、
大沼が全面結氷する頃には、ワカサギ釣りの
ドームが点在する様子も見て取れます。

1つの角度からの景観なのに季節によって、
ここまでも表情が変わるのは、
改めて四季がある日本ならではの
光景だなぁと、何度も実感しています。

どの季節に行っても素敵な景色を
見せてくれるので、ぜひ時期を変えて
鳥居峠まで足を伸ばしてみてください!

そろそろ雪が舞い始める季節ですので、
天候や山頂エリアの観光協会や
事業者の方々が発信される情報なども頼りに、
絶景を見に訪れてみてはいかがでしょうか。

※峠道、且つ麓と気温・天気が異なりますので、
くれぐれも季節にあった装備でどうぞ安全に。