「だらしなくも、きれいすぎでもなく、しぜんに見える服です。」

ディストリクト ユナイテッドアローズ 吉原 隆さんに聞いた、tsuki.sの魅力。

予告03

2019年春夏から〈O2〉でご紹介をはじめた
「ツキドットエス」。
昨年TOBICHIで開催した試着会では、
あまりの着心地のよさとシルエットのきれいさに
驚かれることが多く、
じわじわとリピーターも増えています。
デザイナーの末永津喜子さんによると、
原宿のメンズセレクトショップ
「District UNITED ARROWS
(ディストリクト ユナイテッドアローズ)」では、
もう10年も、定番商品を中心に取り扱いがあるんだとか。
「きちんとしているけど、ストレスがない。」
「あわせやすくて、気づいたらたくさん着ていた。」
そう感じるツキドットエスの魅力は、
いったいどこにあるのでしょうか。
ディストリクトの店舗PR・吉原隆さんに、
たっぷりとお話をうかがいました。

District UNITED ARROWS
(ディストリクト ユナイテッドアローズ)

「クリエイティヴィティとクラフツマンシップ」をテーマに、
確かな審美眼でセレクトされた国内外のブランドや
高品質なオリジナルアイテムを展開している。
「ファッションの本質を支えるのは”創造性”と
 完成度の高いものづくりを目指す”職人精神”。」
常にファッションの本質的な価値と魅力、
たのしさを伝え続けている。

ずっとファンがついている服

――
ディストリクトではツキドットエスとの
お付き合いも長いとうかがいました。
吉原
ディストリクトができて20年近くになるんですが、
ツキドットエスは10年ほど扱わせていただいていて、
なかでも度詰めのTシャツ(※)一型だけで
2000枚近く売りつづけています。
お客さまのいちばんリピート買いが多くて、ファンがついているのがこれなんですよね。

(※度詰めTシャツ:目を詰めて編んだ天竺を使用した、
ツキドットエスの定番Tシャツ。)

――
胸にポケットのついたメンズのTシャツですね。

▲〈O2〉でもご紹介している、
度詰天竺をつかったメンズポケットTシャツ。

吉原
インナーにも着られて、1枚でも見ばえがよくて、
カジュアルにもドレッシーにもふれる幅があります。
たとえば、Tシャツの上にジャケットを着たとき、
ほぼ首元しか見えないですが、
えりぐりのあき加減やステッチの入れ方など、
細かな部分の塩梅がほかとちがうんですよね。
その差が見た目の印象に大きく関わってくる。
しかも、何度着て洗ってもヨレヨレになりません。
――
以前、末永さんにお話をうかがった際に
「リピートして買ってくださるのはうれしいけど、
生地が丈夫でへたらないから
買い替えてくださるまで長い期間があるわね」
って笑いながらおっしゃっていました。
吉原
「売る」ってことだけをいちばんの目的にしたら
商売には向いていない服かもしれませんね。
長く着つづけることができますから。
洋服がならぶクローゼットのなかで、
よく着る1軍、たまに身に着ける2軍、
ほとんど着なくなったベンチ外って分けるとしたら、
ツキドットエスのTシャツは1軍と2軍のあいだで
ずっと存在感を示しているんですよ。
――
前にも出てくるし、控えでもあるような。
吉原
そうですね。
それを必要な存在だと認めてくださる方々の
近くにずっといるんでしょうね。
何十回と着る回数を重ねて、
ようやく「あれ、ちょっとヘタってきたかも」
って思ったときにリピートする。
それで「これがじぶんの中での定番なんだな」
って気づけるのかもしれません。
――
「これが一番です」って押しつけるものではなく、
個人個人でじぶんの定番を決めればいい。
吉原
ツキドットエスはじぶんの定番として
受け入れてくださっているお客さまが
多いブランドなんでしょうね。
――
ファンが急激に増えるわけでもなく、
ひっそりと愛されつづけているんですね。
吉原
決して目立つデザインではないですから、
いいなって思ってもらえる人に
知ってもらって買ってくださればいい。
消費されるスピードがはやまる世の中ゆえに、
いじわるな言い方をすれば、
あまり知られたくないブランドでもあるんです。
――
それほどまでに大切にされているブランドなんですね。

着てほしいけど、知られたくない

吉原
一度、末永さんに聞いたことがあるんです。
「デザインのことで心に留めていることって
どんなことですか」って。
――
ええ。
吉原
『基本はブレない。でも、がんばりすぎず、しぜんに、
淡々とシンプルに、体がよろこぶ服をつくる』
『作り手の主張を押しつけない』
『カットソーやニットはあくまでコーディネートの一部。
さりげなく、邪魔しない、迫らない。着る人の個性を生かす』
そういうことを大事にしていると。
一貫していますよね。
――
そうですね。
吉原
つくり方に関しても、
『体は立体。しぜんな動きができるように、
体がよろこぶストレスのない服をつくる。
だから、うつくしくたためなくて、いい』
『ニットはむりなカーブを入れなくても、
人間の体がしぜんなシルエットをつくってくれる。
素材や編地の持ち味を生かすこともだいじ』
ということを常に考えている、と教えていただきました。
――
それらひとつひとつの言葉をうかがって、
ツキドットエスのアイテムを思い返すと、
そうだったんだなぁって納得しました。
吉原
ブランドって目に見えるものだけではないと思うんです。
――
言葉で表現できたり、見ただけでわかるものではないと。
吉原
だから、「とりあえず着てみてください」
って言うしかないんですよね。
――
そうですね。
着てみてわかるっていうことがありますが、
何回も着ていくと、
そのうちその魅力に気づくタイミングがあります。
そういうとき、「この服と出あえてよかった」って思います。
吉原
まさにそうですよね。
値段が高くて着やすい上質な服って
たくさんありますが、それとはちがって、
「だらしなくも、きれいすぎでもなく、しぜんに見えたい」
っていうところにいちばん近い服かもしれないですね。
――
ええ。
吉原
「かっこよく」とか、「かしこく」とか、
「モテそう」とかでもなく、
ただそこにあるのがしぜんというか。
たたずまいに品がある。
――
ツキドットエスは服で主張するような
流行りものとはことなる立ち位置ですよね。
吉原
知ってほしいけど、知られたくないような。
流行にのるようなかたちで
消費されてほしくないと思っているので。
複雑な心境です(笑)
――
「もしよろしければ」ぐらいの感じで(笑)
吉原
はい。でも、ほんとうによいブランドなので、
これを読んでくださった方がひとりでも気になって、
手にとっていただければうれしいですね。
――
はい、わたしたちもそう思います。
ありがとうございました!

(おわりです)

information

今回、お話をうかがった、
ディストリクト ユナイテッドアローズでは
〈O2〉では取り扱っていないツキドットエスのアイテムが
多数並ぶ予定です。
そのなかの一部を、ご紹介します。

▲左から

tsuki.s ボリビアンストライプTシャツ ¥16000+税

マルチカラーのストライプTシャツは、
毎シーズン、カラーリングやピッチを変えて
リリースされている定番アイテム。
絶妙な色と縞の組み合わせは、
ツキドットエスならでは。

tsuki.s ドライ天竺ポロ ¥18000+税

さらりとした手触りの半袖ポロシャツ。
前たてはひとつボタン。開けて着たときにも
ラフになりすぎない開き加減に調整されています。
ブラック・ホワイトの2色展開。

tsuki.s メンズポケットTシャツ(度詰め天竺Tシャツ) ¥8000+税

〈O2〉でも昨年からご紹介しているこのTシャツは、
ディストリクトさんでは
ホワイト・ミスト・アズキ・ダークネイビー・ブラックの
5色を展開しています。
ほかにも、国内外から買い付けたコレクションブランドから
新進気鋭の日本の実力派ブランドまで、
多彩なラインナップが魅力のディストリクト。
素材からデザイン、縫製など細部にわたって考え抜かれた
ショップオリジナルアイテムも高品質と評判です。
くわしくは、スタッフ総出で発信している
District Blogや、District 通信をどうぞ。
ディストリクトのみなさんの、
ファッションへの愛がたっぷり伝わってきますよ。

District UNITED ARROWS
(ディストリクト ユナイテッドアローズ)

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前5-17-9 2F

営業時間、地図などはこちら
※ただいま、緊急事態宣言を受けて
店舗は臨時休業中です。
ONLINE STOREは営業中ですので、
どうぞごらんくださいね。
上で紹介したtsuki.sの商品は、
こちらからお買い求めいただけますよ。

レディス ビッグTシャツ
¥8,800(税込)

tsuki.sの定番といえる度詰め天竺生地を使った、
女性向けの半袖Tシャツ。
肩幅、身幅、袖丈など全体にオーバーサイズななかで、
着丈が短めにできているバランスがかわいく、
また袖幅が広めなので腕が細く見えます。

メンズポケットTシャツ
¥8,800(税込)

こちらも同じく度詰め天竺をつかった
男性向けの半袖Tシャツ。
上質な生地にもかかわらず、洗ってもへこたれず、
風合いもあまり変わらないため、
ふだん着として気がるに着ていただけます。

レディスフレアワンピース
¥27,500(税込)

たっぷりとしたボリュームとツヤのある生地感、
着ると自然にうまれる、うつくしいドレープが魅力です。
あくまでも上品さはキープしつつ、
フォーマルなシーンからふだん着まで幅広く対応できる、
ありそうでなかった使い勝手のいいアイテムです。

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