かたちとサイズ
もっとたのしく、いろいろに。
- ――
- 今回は、かたちに変化がありました。
- 伊藤
- そうですね。
ここへ、たどり着きましたね。 - ――
- 前回は、コクーンっていう名前のとおり、
シンプルに丸いものでした。
今回は、裾を直線にして、
首まわりのかたちも変えたんですね。 - 伊藤
- 襟ぐりを、前後どちらでも着られるように。
ひとつは控えめなVネックにして、
もう片方はクルーネックのような丸いライン。 - ――
- 前でも後ろでも着られるのは、いいですよね。
しかも、印象が全然違うんですよ。
2着持っているような気分。
- 伊藤
- どっちで着たときも違和感なく、
布が自然に体に沿って落ち着くように
細かい調整をしてくださったんですよねー。
5ミリぐらいのラインの修正を2、3回。
ほんのちょっとなんだけど、
そこがめっちゃ良くて。 - ――
- 良かったです。
- 伊藤
- 私はたぶん、丸を前にするのが好き。
そこはみなさん、お好みでね。
これ、Vを前にすると「和」です。
- ――
- 縁取りのVのところがちょっと重なっていて、
キモノの襟もとみたいです。
裾のラインがまっすぐになりましたけれど、
ボトムにインしてもいいし、
入れずにフワッと着ることもできます。
バランスのとりやすい丈ですよね。 - 伊藤
- ボトムスにインして着るとき、
裾を左右からたたむようにすると、
もっとキモノみたいになるんですよ。 - ――
- 置いてあるものを平面で見るのと、
人の体が入るのとで、
全然印象が変わりますね。 - 伊藤
- 今回もひとつのかたちというのが
良かったです。
それぞれのテキスタイルの個性が
はっきりと見えるんですよね。
かたちよく、着心地よく。
- ――
- 肩から脇にかけてのまあるいラインも、
調整をしました。 - 伊藤
- 肩幅が狭いかたにも広い方にも似合うように
みなさんの肩のラインに
より自然に沿うようになっています。 - ――
- 肩幅に関係なく、よりフィットするかたちに。
- 伊藤
- 肩から脇にかけてのゆるいカーブも、
ちゃんと役割をはたしていて。
袖はつけてないんですけど、二の腕が隠れます。 - ――
- 二の腕が隠れるのは、大事ですよね。
ふわっと布を羽織っただけのように見えて、
じつは、機能的な服なんですよね。
- ――
- そして、ワンピース。
丈を伸ばしただけのようですけれど、
ちょっと裾がすぼまっていますよね。
ひらひらしすぎなくて、スマートです。
丈があるから、ドレープがきれいに出て。
- 伊藤
- これ、夏めちゃめちゃ楽だと思います。
こんな軽い服ない、って、よく言われるんですよ。 - ――
- シンプルで、余計なものがないデザインだし。
重ね着すれば、季節をまたいで使えますね。 - 伊藤
- ウエストをベルトなんかで絞っても、
そのままゆったりと着てもいいですよね。
- ――
- これだけあると、
どれを買うか迷いますね。 - 伊藤
- ふふふ、うれしいです。
- ――
- 確かにいろんな年齢層に。
顔うつりがいい色はどれだろうとか、
考えるのもたのしいですね。 - 伊藤
- そうなんですよ。
布のバリエーションもありますしね。
- ――
- 布は、コットンのローンやダブルガーゼ、
コットンシルク、それから薄手のリネン。
どれも天然素材ですから、肌にやさしい。
色や柄と、布の質感の組み合わせも
絶妙なんですよね。
素材によって、落ち感も違いますし。 - 伊藤
- シルクはフワッと、するっとした感じですよね。
コットンやリネンはほどよくハリがあって
コクーンっぽいラインがきれいに見えて。
- ――
- ぜひたくさんの方に着ていただきたいです。
伊藤さん、ありがとうございました。
(おわります)
2023-06-27-TUE