インタビューは西荻窪にある
「ぼわっと」というお店で行いました。
「ぼわっと」とは、とのまりこさんがフランスで見つけた
かわいい雑貨がたくさん並ぶ、
今年の8月にオープンしたばかりのショップです。
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── |
よろしくおねがいします。
こんなパリの香りがする空間で
「にほん茶」のお話をうかがえるなんて、
新鮮で、うれしいです。
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とのまりこ |
今日はわざわざありがとうございます。
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ユウキ |
いつも「にほん茶」、飲んでますよ。
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── |
ありがとうございます!
最初に飲んでくださった
きっかけは、何だったんですか?
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とのまりこ |
昨年の春だったと思うんですけど、
「パリこれ!」担当編集者の斉藤さんが
パリに遊びに来てくださって、
そのとき、粉末の「あたり茶」を
お土産にいただいたんです。
それをきっかけに飲みはじめました。
最近では、今年の5月に糸井さんが
パリにいらっしゃったんですけど、
みんなで、私のページのイラストを描いてくれている
ジェロームというイラストレーターの家に
遊びに行ったんですよ。
そのとき、糸井さんも「あたり茶」を
持って来てくださって‥‥。
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ユウキ |
うんうん、そうでしたね。
みんなで飲みました。
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── |
みなさんのご感想はどうでした?
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とのまりこ |
みんなもともと日本のお茶が大好きだし、
「おいしい、おいしい」って。
フランス人にも日本のお茶って
わりと浸透しているんですよ。
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── |
へぇ~!
緑茶が浸透しているんですか?
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とのまりこ |
はい、緑茶も抹茶も大好きで。
日本茶って、和食と同じで
すごく健康的なイメージがあって、
フランス人が好んで飲むんです。
「飲んでいると、ちょっとカッコいい」みたいな。
たとえば、紅茶を売っているようなお店にも
必ずグリーンティがあるんです。
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── |
そうなんですか。
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とのまりこ |
だから、ジェロームたちも緑茶は
よく飲んでいるんです。
といっても、
こんなにいいお茶は飲んでないし、
いつもと全然味が違って、すごくおいしくて。
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ユウキ |
うん、むこうで適当に買う緑茶って
抹茶の粉末か何かで調整しているのか
見た目の色はきれいなのに
意外とおいしくないのが多くて。
だけど、これはおいしかったですよ。
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── |
ありがとうございます。
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とのまりこ |
やっぱり、私たちも日本人だから、
お茶を飲むと安心するっていうか‥‥。
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ユウキ |
うん、お客さんが来たときも、
コーヒーよりお茶を出したりしますし。
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── |
へぇー! ちょっと意外です。
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ユウキ |
僕は、朝とかは
わりとコーヒーを飲みますけど、
彼女は朝もお茶。
洋菓子を食べているときもお茶を飲んでますね。
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とのまりこ |
わたしはお茶派なので、
コーヒーのほうが少ないかも。
それから、この「あたり茶」、
ふつうにいれるのが
一番おいしいんですけど、
暑い日はアイスティーにして飲んでいました。
それをフランス風に
ちょっとお砂糖を足して甘くしちゃったり。
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── |
えっ、アイスに?
そして‥‥お砂糖を?
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とのまりこ |
そうそう、溶かすために
まず熱いお湯で「あたり茶」をつくって、
氷とお砂糖を入れて。
すごく暑い日に飲むとおいしいんですよ。
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── |
へぇ~!
‥‥そういえば海外で
緑茶のペットボトルを買ったとき、
甘くてびっくりしたことがあります。
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とのまりこ |
そうなんですよ! 甘いんです。
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ユウキ |
あれは、たぶんイスラム圏の文化が
影響しているのかもしれないですね。
イスラム圏の人って、
お茶にお砂糖を入れて飲むんですよ。
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── |
あぁ! モロッコの
ミントティーも甘いですもんね。
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ユウキ |
そうそう。だから緑茶にも
お砂糖を入れて飲むような
カルチャーが根付いたのかなと。
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とのまりこ |
ジェロームの家は、奥さんが日本人だから
日本の文化に慣れているし
お砂糖を入れたりはしないけど、
日本の文化をよく知らないフランス人が
お茶を飲むときはお砂糖を入れるって言うんです。
紅茶感覚というか。
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── |
わぁー、異文化ですね。
ちなみに、冷たくしたお茶には
ガムシロップみたいなものを入れるんですか?
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とのまりこ |
それが、ガムシロップって
向こうに売ってないんですよ。
アイスコーヒーというものがないので
ガムシロップもないんです。
なので、熱いお茶の段階で
ふつうのお砂糖を入れて、冷やすんです。
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── |
へぇ~!
ガムシロップがないというのも
意外でびっくりです。
(ここで、スタッフの方が、我々が持参した
粉末茶「あたり茶」をいれてくれました)
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── |
かわいい器! カフェオレボウルですね。
いつもこういうカップで飲まれているんですか?
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とのまりこ |
いえいえ、いつもはふつうの湯のみです。
このお店、カフェオレも出しているんですけど、
あるときお客さんが
「こういうカフェオレボウルで日本茶を
飲んでもおかしくないね」
という話をされていたんです。
このくらいの小さいサイズだったらいいかなって。
おかしくないですよね、全然。
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── |
むしろ、すごくいいと思います。
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とのまりこ |
じゃあ、いただきます。
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ユウキ |
いただきます。
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── |
私たちも、いただきまーす。
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とのまりこ |
‥‥おいしい。
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ユウキ |
うん、おいしいです。
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とのまりこ |
これ、下に溜まっちゃうのは
どうしたらいいんですか?
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── |
混ぜながら飲んでいただいたり、
お湯を足して2杯目を飲んでいただいたり。
最後が濃くなるところが
逆においしいっていう方もいて。
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ユウキ |
あぁ、たしかに、たしかに。
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とのまりこ |
香りもすごくいいですね。
なんでこんなに‥‥?
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── |
粉末茶って、もともと副産物というか、
「茶葉を加工して余ったものを粉末にする」
というのが一般的らしいんですけど、
このお茶は、最初から粉末茶をつくるために
いい茶葉をまるごと粉末にしているので
そのぶん香りも‥‥
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とのまりこ |
なるほど。
あぁ、いい香り。
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── |
それと、お茶っていろいろな産地で
採れたものをブレンドすれば
いくらでも作ることができるんです。
でも、つきまさ工場の方が
「ほぼ日」用にセレクトしてくれるお茶って、
基本的には、1つのブランドにつき、
一箇所の畑だけで採れたものなんです。
だから年によって
生産量にばらつきはあるんですけど、
露地栽培で育ったおいしいお茶、
という部分で、かなり厳選してくださっていて。
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ユウキ |
‥‥ということは、
粉抹茶界のロマネ・コンティですね、これは。
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── |
「粉末茶界のロマネ・コンティ」?
‥‥うわぁ、最高のほめ言葉!!
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とのまりこ |
(笑)
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── |
(笑)
うれしいです。
ちなみに、こういう「あたり茶」のような
粉末茶ってパリにはあるんですか?
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ユウキ |
たぶん、粉末はないと思います。
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とのまりこ |
抹茶はお菓子づくりにも使うから
わりと売っているんですけど、
緑茶で粉末タイプは見たことないですね。
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ユウキ |
こういう粉末茶って、
旅行に持って行くのにも便利ですよね。
お湯なら、絶対どこでもあるし。
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── |
そうですね、
急須もいらないので気軽にいれられますし。
あと、「あたり茶」の
スティックタイプも10月から出るんですよ※。
なので、もっと手軽になります。
※インタビューは2014年9月に行いました。
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ユウキ |
それ、いいですね!
僕ら、取材で旅行に行くことが多いんですけど、
それが一番困るんですよ。
日本みたいに、「小分け袋」のようなものを
そこら辺で買えたらいいんですけど、
向こうってそういうものがないから、
小分けにしたいのにできなくて。
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とのまりこ |
そうそう。
だから、スティックタイプはうれしいですね。
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── |
よかったです。
スティックタイプもはじめての試みなので、
そういうご意見はありがたいです。
それに今日は
「粉末茶界のロマネ・コンティ」という
コピーもいただいちゃって、
すごくうれしかったです。
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とのまりこ |
ぜひ使ってください(笑)。
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── |
はい!
どうもありがとうございました。 |