- ほぼ日
- なかしまさん、こんにちは!
またジャムチームでやってきました。
- なかしま
- よろしくおねがいします。
今日は、ママレードジャムを使った
おやつですね。
- ほぼ日
- はい、こちらが
「感じるジャム」シリーズの新作で
4種類の柑橘類を使った
「ママレードカルテット」と言います。
今日は、何を教えていただけるのでしょうか。
- なかしま
- 「ママレードカルテット」を使った
マドレーヌと、プリンをご紹介します。
- ほぼ日
- わぁ‥‥たのしみです。
- なかしま
- では、さっそく作りはじめてもいいですか?
- ほぼ日
- はい、もちろんです。
よろしくおねがいしまーす!
- なかしま
- では、まずはマドレーヌから。
簡単すぎて、申し訳ないくらいです。
- ほぼ日
- いえ、そのほうがうれしいです。
どんな特徴のあるマドレーヌなのでしょうか。
- なかしま
- 外がカリッとして、中がしっとりした
フランス風のマドレーヌです。
日本で売られているマドレーヌは、
わりとフワフワっとしたものが多いですが、
もう少ししっかりした感じですね。
- ほぼ日
- マドレーヌにママレードジャムって
よく入れるんですか?
- なかしま
- ほとんど入れないと思います。
ただ、マドレーヌは生地をしっとりさせるために、
甘いハチミツを入れたりするんです。
あと、風味付けにレモンを入れたりします。
それで、この「ママレードカルテット」なら
両方の役割をこのジャムだけでできちゃうので、
作りやすいし、おいしいし、すごくいいなと。
- ほぼ日
- そういう意味もあるんですね。
たのしみです。
- なかしま
- では、はじめますね。
まずは作りはじめる前に、
バターを湯せんで溶かしておきます。
こんな感じですね。
- ほぼ日
- はい、先に溶かしバターを作っておく、と。
- なかしま
- そうしたら、まずボウルにグラニュー糖と
ママレードジャムを入れます。
ジャムは大さじ1杯ほど使います。
ジャムが最後にちょっと残ったときに
作ってもいいと思います。
- ほぼ日
- たしかに。
ジャムって少量のこるとき、ありますね。
- なかしま
- そして、ここに卵を入れて混ぜるんですが、
泡立てるというより、かき混ぜるような感じです。
(シャカシャカシャカ)
しっかり泡立てる必要はなくて、
グルグルっと混ぜて、全体を馴染ませるイメージ。
卵がよく混ざれば、もうOKです。
- ほぼ日
- はい、混ざりました。
- なかしま
- そうしたら、薄力粉をふるい入れます。
卵だけだと少しふくらみが悪いので、
ベーキングパウダーも小さじ1/3ほど入れて、
ふくらみを助けてあげます。
入れたら、粉気がなくなるまで
泡立て器でグルグルっと回すようにして混ぜます。
粉っぽさがなくなれば、OKです。
‥‥こんな感じですね。
- ほぼ日
- あっという間ですね。
- なかしま
- そう、すぐできちゃうんです。
次は、ここに溶かしバターを入れます。
ただ、一気に入れると馴染みにくいので、
3回くらいに分けて、少しずつ。
入れたらグルグルっと混ぜ、馴染んだらまた入れて、
グルグルっと混ぜます。
熱いので、注意してください。
- ほぼ日
- わりとたっぷりバターを入れるんですね。
- なかしま
- いろんな作り方がありますが、
今回はバターのおいしさを試していただきたくて。
これで生地は完成です。
あとは冷やしておくだけ。
- ほぼ日
- あ、もう完成ですか?
- なかしま
- そうなんです。
とはいえ、いまは溶かしバターの熱で
どうしても小麦粉のグルテン(粘りのある部分)が
出てしまっているので、
すこし生地を寝かせて落ち着かせます。
そうすることで、焼くときにホワッとふくらんで、
おいしくなります。
このまま焼くと、硬くなってしまうんです。
- ほぼ日
- だいたい、どのくらい置けばいいんでしょう?
- なかしま
- ちいさな容器とかに移して、ラップをして、
冷蔵庫で1時間以上ですね。
時間があれば1日冷やしても大丈夫です。
- ほぼ日
- ここですこし待つんですね。
- なかしま
- なので、ここで型に
バターを塗ったりしておきましょう。
あと、今日はこのちっちゃいマドレーヌ型を
使うのですが‥‥。
- ほぼ日
- あ、かわいい。
- なかしま
- こういう型をお持ちであれば、
事前にバターを塗って、冷蔵庫で冷やしておきます。
あとで生地を入れるわけですが、
冷えたバターの上から入れたほうが、
型にくっつきにくいんですね。
型がなければ、小さめのアルミカップでも大丈夫。
そのときはバターを塗らなくてかまいません。
- ほぼ日
- 型を使うときは、バターを塗って冷やしておく。
- なかしま
- そして今日は
ひと晩冷やしておいた生地があるので、
こちらを使っていきます。
- ほぼ日
- あ、生地の感じ、
見た目から全然違いますね。
- なかしま
- そう、ちょっと締まってます。
そして型に入れていく前に
オーブンを180℃に予熱しましょう。
- ほぼ日
- はい、予熱、はじめました。
- なかしま
- では、型に生地をのせていきます。
生地を適量スプーンですくっては
指先でチョイと型にのせ、入れていきます。
- ほぼ日
- あ、この感じもかわいい。
- なかしま
- この型の場合は、ちょっとこんもり、
あふれないくらいの量を入れていきます。
アルミカップなどを使う場合には、
型の7分目くらいを目安に入れてください。
- ほぼ日
- すべて入りました。
- なかしま
- オーブンも温まったので、焼いていきますね。
180℃で、だいたい14分くらい。
でも、型の大きさやオーブンの性能によって
焼き時間は変わるので、
そこは焼き色を見ながら調整しましょう。
- ほぼ日
- (焼けるのを待ちながら)
フランスのマドレーヌと、日本のマドレーヌって、
ずいぶん違うんですか?
- なかしま
- 作り方はそんなに違わないと思いますが、
日本の昔ながらのケーキ屋さんのマドレーヌって、
スポンジみたいな感じで、
フワッ、フワッとやわらかいんです。
バターの量がちょっと控えめだったり、
卵の泡立て方なども違うんじゃないでしょうか。
それに対してフランスのものは、バターも多め。
外側がカリッとしてて、
中はしっとりしているのが特徴ですね。
特に、焼き立てを食べてもらうと、
違いがよくわかります。
- ほぼ日
- 焼き上がり、待ち遠しいです。
オーブンからいい香りがしてきました。
- なかしま
- 半分くらいをすぎるとふくらんできて、
てっぺんにポコンと、
デベソみたいな盛り上がりが出てきます。
もうちょっとですかね。
- ほぼ日
- あ、でてきましたよ。
- なかしま
- そうそう。おへそ。でべそです。
あと3分くらいですかね。
- ほぼ日
- 焼き上がりはどう見分けるんでしょう?
- なかしま
- 竹串を中までさしてみて、
生地がついてこなければ大丈夫です。
見た目の目安としては、
縁(ふち)の茶色い部分が全体に増えてきて、
このおへそのてっぺんだけが
やや色が薄いくらいになると、できあがりですね。
もうちょっとお待ちください。
- ほぼ日
- うわー、たのしみです。
- なかしま
- はい、じゃあ、出します。
まずは、うまく焼けてるものだけ先に外して、
残りはもうちょっと焼きます。
- ほぼ日
- すこしずつ外してもいいんですね。
- なかしま
- はい、焼けかたにばらつきがあったら、
うまくいっているものだけ先にとりだしてください。
ひっくり返して、トントンと叩くと
とれたりします。
‥‥ぜんぶ、焼き上がりました。
- ほぼ日
- すごーい、マドレーヌができました。
- なかしま
- 焼き立てって、カリッとしたところが
なんだか羽根みたいな感じで、
かわいいですよね。
‥‥割りますか?
ママレードの果肉が見える所があるかも。
- ほぼ日
- あ、割りたいです。
- なかしま
- そう、こういう感じですね。
- ほぼ日
- うわあ、おいしそう。
ママレードマドレーヌ、完成!
- なかしま
- ぜひ、食べてみてください。
- ほぼ日
- では遠慮なく‥‥
わっ、サクサクですね。
- なかしま
- そう、そして焼き立てはわりと甘さが立つんです。
時間がたつとすこし落ち着くんですけど。
- ほぼ日
- うーん、んんんん(おいしい)。
イメージしていた普通のマドレーヌとは
ちょっと別物です。
- なかしま
- なんだか、軽いですよね。
時間が経つと、もっとしっとりしてくるんですけど。
このカリカリはたぶん、
お家で作らないと味わえないんです。
- ほぼ日
- これは家でも作れそうだし、作りたいです。
‥‥もう1個もらっていいですか?
- なかしま
- どうぞ、どうぞ、もちろんです。
- ほぼ日
- わーい、いただきます。
- なかしま
- 「ママレードカルテット」、大さじ1なので
すごくママレードの味が濃いわけではないのですが、
ときどき皮の部分があったりして、
見た目にもうれしいですよね。
ちょっとクッキーみたいな感じですね。
- ほぼ日
- はい。そして、生地のいい香り。
これ、かんたんだし、すごくいいですね。
- なかしま
- そうなんです。
みなさんもぜひ、作ってみてください。
(つづきます)
<材料(ミニマドレーヌ型10~12個分)>
- 卵1個
- バター(食塩不使用)50g
- グラニュー糖40g
- ママレードカルテット大さじ1(約20g)
A
- 薄力粉50g
- ベーキングパウダー小さじ1/3
<準備>
- 型にバターを薄くぬる。
<つくりかた>
- バターを湯せんして溶かす。
(溶けたあとも、そのまま湯にあてておく) - ボウルに卵、グラニュー糖、
「ママレードカルテット」を入れ、
砂糖をすり混ぜるようにして、
泡立て器でよく混ぜる。
Aを合わせてふるい入れ、粉気がなくなるまで混ぜる。
溶かしバターを3回に分けて加え、
その都度なじむまでさっと混ぜる。
ラップをして冷蔵庫で1時間以上、
生地を休ませておく。 - オーブンを180度に予熱する。
マドレーヌ型に等分に生地を入れ、
(アルミホイルのカップケーキ型などでも可。
カップ型の場合は7分目まで入れる)
オーブンで14分焼く。
よい焼き色がつき、竹串を刺して
べたべたした生地がつかなくなればOK。
型から外して網の上で冷ます。
2015-12-07-MON