きほんのスピーカーキット 07.25 Wed Debut!

予告「きほんのスピーカーキット」
7月25日(水)午前11時から、
ほぼ日ストアで販売スタート!

じぶんで作れる、本格的なスピーカー。
「ダカフェ日記」の森友治さんと開発した
「きほんのスピーカーキット」の販売を、
7月25日(水)「ほぼ日ストア」ではじめます。
6月の「生活のたのしみ展」でお披露目をして
予想を上回るほど好評だったスピーカーキットが、
ついに正式なデビューを迎えます。
組み立てに必要な材料がキットに含まれていて、
誰でも気軽に、たのしみながら作れるキットです。
ボーカルが目の前で歌ってくれるような、
楽器をすぐそばで弾いてくれるような、
そんな素敵な音が、自宅に響きますよ。
「きほんのスピーカーキット」の発売に先がけて、
あらかじめお伝えしておきたいことをご紹介いたします。
※7月中旬に販売開始とお伝えしていましたが、
発売日が7月25日(水)に変更になりました。

エレキット
インタビュー

「きほんのスピーカーキット」で
とことん気持ちのいい音を聴きたい人のために、
真空管アンプとも組み合わせられます。
森 友治さんがセレクトした
真空管アンプのキット「TU-8150」は、
半田づけをして自作するアンプです。
真空管アンプの入門用として選ばれた
「TU-8150」の特徴や真空管の魅力について、
エレキットブランドの企画開発を手がける
株式会社イーケイジャパン社を訪ねて、
担当の社員さんからお話をうかがいました。

きほんのスピーカーキット開発者
森友治さん

オーディオの担当営業
右田政俊さん(エレキット)

真空管アンプ「TU-8150」開発者
藤田芳継さん(エレキット)

──
藤田さん、右田さん、はじめまして。
「きほんのスピーカーキット」と組み合わせる
真空管アンプの「TU-8150」について、
お話をうかがえたらと思います。
藤田
福岡までお越しいただいて、
ありがとうございます。
右田
よろしくお願いいたします。
──
このインタビューには、キットの開発をした
森友治さんにも参加していただきます。
はい、よろしくお願いします。
ぼくはもともと『ダカフェ日記』という
家族を題材にしたブログの写真日記をやっていて、
それがじつは写真集にもなっているんです。
その3巻目に、当時小学4年生だった娘が、
夏休みの自由研究として
真空管アンプを作ったシーンが出てくるんです。
それが、エレキットさんの真空管アンプキットでした。
その時に娘が書いた宿題もお持ちしてみました。
一同
すごい(笑)。
いま見ると、マニュアルのほぼ丸写しかな、
という出来栄えなんですけどね。
藤田
うちの娘ですら、
真空管アンプを組み立てたことないですよ。
はんだ付けそのものは、
すごく楽しそうにしてましたね。
──
「きほんのスピーカーキット」に
興味を持ってくださったかたの中でも、
スピーカーの自作が初めての人も多いと思います。
まずは「真空管アンプって何?」というところから
ご説明をいただけると嬉しいです。
右田
真空管アンプの音がどうしていいのか。
これは感じ方にもよりますが、
真空管アンプで音を出すと、
音の「ひずみ」が必ずついてくるんですよ。
ひずみというものは本来、
音響の世界では不要とされているものですが、
このひずみが、真空管では心地よく出るんです。
2次高調波というもので、
たとえば、「ド」という音が出ていたら、
1オクターブ上の「ド」の音がくっついてくる。
──
音のひずみ。
右田
ヴァイオリンで、倍音と呼ばれるものですね。
これが半導体アンプだと、
ひずみが不協和音みたいに出て音が濁るので、
ひずみ率を0.00001%とか、
すごく低く抑えるように設計されています。
真空管アンプのひずみ率は0.2~0.3%なので、
ひずみの差は、かなりありますよ。
データ上では悪い音に見えるのですが、
聴いている人にとってはすごく心地いいんです。
ひずみの話は、ぼくも大好きです。
説明していただいている途中から、
「来るぞ、来るぞ!」と思って(笑)。
──
ひずみが出る、というのは、
悪いことのように聞こえますが、
そこが味になっているんですね。
藤田
不純物と聞くと悪い印象がありますが、
たとえば、飲み水だっておなじですよ。
すべての不純物を取り除いた
純水を飲んでもおいしくありません。
ミネラルなどが混ざるから、おいしいんですよね。
──
なるほど。
藤田
いい不純物も、悪い不純物もあって、
いい不純物が適度に混ざっていることで
音がよくなっているんですよね。
真空管は基本的に、いいひずみしか出しません。
──
音のひずみにも種類があるんですね。
ありがとうございます。
真空管アンプにもいろいろあると思いますが、
森さんが「きほんのスピーカーキット」用に
「TU-8150」を選んだ理由も教えていただけますか。
ぼくは趣味として、
いろんな真空管アンプを作ってきましたが、
エレキットさんの真空管アンプは、
かなり落ち着いて組み立てられるんです。
特に、この「TU-8150」は、
じぶんで配線をしなくていいのが画期的で。
初心者にとっては、配線が最後の難関ですから。
藤田
昔は電子機器のワイヤーを
じぶんで配線するのが当たり前でしたが、
今はなかなか、配線をする機会もありませんから。
基板のはんだ付けはきれいにできる人でも、
ワイヤーの配線で苦戦するんです。
辛うじてはんだは付いていても、
ワイヤーの末端処理がうまくいかないようで。
すごく作りやすいなと思いましたよ。
じぶんで調べていく中で「TU-8150」には
エレキットさんの気合を感じたんです。
「どうしてもこれを世に出したかった気がする」
と思ったんですよね。
右田
ええ、作りたかったんです。
「TU-8150」は、真空管アンプとしては
入門機にあたるものだと思うんですけど、音もいい。
「真空管アンプだから違うんだ」という音がします。
ぼくは実際に組み立てて聴いてみましたが、
ボーカルがバッと前に出てくる感覚でした。
ずっと聴いていられるぐらい心地いいんですよね。
音を大きくしても、うるさくない感じがするんです。
右田
長く聴いていても、
聴き疲れしない感じがすると思います。
──
長く聴くほど違いがわかりそうですね。
あとは、アイボリーの色もなんだか懐かしくて好き。
優しい雰囲気がしていて、
デザインされ過ぎていない感じがいいです。
──
「TU-8150」を購入された方のもとには、
バラバラの状態で届きますよね。
キットの完成には何時間くらいかかりますか?
ぼくが作った時は、途中で休んだりしながら、
5、6時間ぐらいでしたね。
右田
慣れている人なら、そのぐらいだと思います。
ぼくたちが作っても、
それよりもうちょっと早いくらいかなと思うので。
人によって、かかる時間は長くもなりますが、
初心者の方でも、
いつの間にかでき上がっちゃうものですよ。
なかなかでき上がらないなぁと思っていたら、
最後のほう、「あらあら? あぁ、できてた」
みたいな感じで、最後がすごく早いんですよね。
完成図を頭に思い浮かべないまま、
プラモデルみたいに作っているので、
気づいたらほぼ完成している。
じぶんで作ってみて、万が一音が出ないようであれば、
「エレキットドクター」という
サービスもあるので安心して作れますよ。
──
組み立ての際に、一番難しいところを
あえて挙げるとしたらどこですか。
右田
ぼくが一番大変だと思うのは、
最初に抵抗の部品を差すところを
見つけることですかね。
まだ基板が埋まってくる前ですね。
藤田
抵抗のパーツは背が低いですからね。
説明書と基板を照らし合わせながら
「どこだー?」って言いながら探すんです。
最初は時間を取りますけど、
作業の後半になれば部品も大きくなるし、
埋まっていない所を探しさえすればいいんで、
だんだん加速してくるんです。
──
ジグソーパズルにも似ていますね。
右田
だから、ぼくが一番うれしいのは、
最後の抵抗を差した時です。
時間はかかりますが、
その分、おもしろいと思いますよ。
「よーし、抵抗終わり!」という
達成感はありますよね(笑)。
「TU-8150」で特徴的なのが、
真空管の種類をつけ替えることもできますね。
右田
そうですね。
購入時には「6005W」という種類の、
「6AQ5」の高信頼管の
真空管が付属していますが、
ひと回り大きな「6V6」という
真空管にも替えられます。
藤田
その昔、真空管が全盛だった時代に、
自作家が初めてアンプを作る時には
まず「6V6」を使う、
というぐらい一般的なものでした。
右田
「6AQ5」と「6V6」のふたつは、
大きさは違うけれど、特性はほぼ一緒なんです。
アンプのカバーを取り外して、
ソケットの部分ごと交換することになりますが、
交換するのも、たのしいですよ。
──
将来的にはカスタマイズもできてうれしいですね。
お話をうかがって、真空管アンプが
もっと身近なものになった気がします。
藤田さん、右田さん、どうもありがとうございました。

(次回の予告では「きほんのスピーカーキット」について
よく訊かれる質問と答えをご紹介します)

2018-07-20-FRI

7月25日(水)午前11時から、
ほぼ日ストアにて発売するほか、
ほぼ日のTOBICHI(京都のみ)では、
実物を見て購入いただけます。

「きほんのスピーカーキット(本体)」は、
購入特典として、オリジナル柄の
マスキングテープもついてきますよ。

きほんのスピーカーキット

誰でも作れる、本格的なスピーカーのキット。
組み立てに必要な主な部品がそろっています。
「ほぼ日ストア」での購入特典として、
Spring Summer Fall Winter Audioの
オリジナルマスキングテープがついてきます。
※「きほんのスピーカーキット」には、
アンプとスピーカーユニットは含まれません。

¥19,440(税込・配送手数料別)

交換用スピーカーグリル
(2枚セット)

スピーカーのデザインをカスタマイズできるパーツ。
インテリアに合わせて、
マグネット式で簡単につけかえられます。

(RH)
¥6,858
(税込・配送手数料別)

(SC)
¥9,558
(税込・配送手数料別)

(WD)
¥8,478
(税込・配送手数料別)

(SL)
¥8,370
(税込・配送手数料別)

アンプ

音源からの電気信号を増幅させて、
スピーカーを鳴らす役割をしています。
3種類から選べます。

AP15d
¥10,584
(税込・配送手数料別)

AP20d
¥15,984
(税込・配送手数料別)

TU-8150
¥48,600
(税込・配送手数料別)

スピーカーユニット(2つセット)

アンプから流れてくる電気の信号を
空気の振動に変換して、音を鳴らす部品。
2種類から選べます。

P800K
¥3,240
(税込・配送手数料別)

FF85WK
¥10,368
(税込・配送手数料別)