人気スタイリスト7人が見せる! 2013年版カバーの魅力

みなさん、もう何度もご覧になっているであろう、 「ほぼ日手帳2013」の各カバーを紹介しているページ。 今年はいままでと、ちょっとちがうところがあります。 どこかわかりますか? そう、写真がちがうんです。 それぞれのカバーの魅力を最大限に引き出すべく、 シリーズごとにお願いしたスタイリストさんに、 撮影場所、小物、モデルなど、商品写真にまつわる一切を、 スタイリングしていただいたのです。 ご担当くださったスタイリストのみなさんに、 それぞれのカバーの見せかたや、似合うシーン、人物像、 えらんだ小物について、たっぷり語っていただきました!
ほぼ日手帳2013ラインナップ
06  ファブリックカバー ロキャロン担当 井伊百合子さん 細かい人物設定、他人のセンスを借りる、小物を自作する…… 「使い手の人となりが見えるような絵作りを」
 

スコットランドの老舗タータンメーカーと
コラボレートした「ロキャロン」シリーズを
担当してくださったのは、井伊百合子さん。
「ほぼ日」が日ごろたいへんお世話になっている、
いまや若手を代表する人気スタイリストさんです。
「手帳は人が使うものだから、
 手帳を使っている人ごとスポットをあてました」
そんなふうに語ってくださった
井伊さんのスタイリング、さっそく見てみましょう。

 

<井伊百合子さん プロフィール>

 

井伊百合子(スタイリスト)
東京生まれ。
2004年文化服装学院アパレルデザイン科メンズデザインコース卒業。
在学中よりスタイリスト ソニア パーク氏に師事。
2008年独立。
雑誌、広告を中心に活動。

 

 
スタイリングのポイント  ショートムービーを撮るような気持ちで 登場人物や場面の設定を。

まず、このカバーならではの
上質でクラシックなムードを伝えるには
どうしたらよいかを考えたときに、
このロキャロンが生まれた国の空気を
ほんの少し作ることができたらよいなと思いました。
イギリスの田舎に暮らすおじいさんと、
そこへときどき遊びにやって来る孫娘、
そんな二人の絵が浮かんだのです。
タータンチェックは性別や年齢を越えて
愛されている柄ですし、
スタイリングにもそのあたりの幅を
持たせたいというのがありました。
「おじいさんは植物に詳しくて、庭にはたくさんの草花が。
 ときどき遊びに来る手芸好きの孫娘と一緒に
 植物の観察日記をつけている。」
そんなふうに細かく設定して
それを撮影スタッフ全員で共有するようにしました。
そうすることでできあがってくる世界に
説得力が生まれると思っています。

 

 

   
使っている人や場面の 空気感を伝えたい。

言わずと知れた定番の柄なので、あえて手帳にだけ
スポットをあてるということはせず、
使っている人や場面の空気感が
伝わるようにしたいと思いました。
撮影をしたのは、実際にそこで
生活をされている方がいるお宅なので、
家具やカーテンの選び方、
ちょっとした物の置き方などに独特の統一感がありました。
私はよく「他人のセンスを借りる」と言うのですが、
例えば、このランプシェードにボウタイが
すらりと並んでいる様子にしても
私は絶対にスタイリングでこういうことはしないし、
できないと思うのです。
でも何かこうして並べていることには
その人なりの理由や思いがあるはずで、
つまり私は、このお宅のご主人のセンスを
おじいさんのものとしてお借りしたわけです。
こうして生まれてくるその人、
その場所ならではの空気感が伝わるといいなと思います。
 
 





  Buchananは、女の子の秘密の日記帳。

「Buchanan(ブキャナン)」は、
女の子の秘密の日記帳という設定にしました。
手帳にはその人の考えやセンスが
いっぱい詰まっているものですよね。
手帳にはさんだり貼ったりしている小物で、
そのあたりを表現しています。
ページに貼ってある
ちょっと毒のあるイラストは
マルセル・ザマというカナダのアーティストのもの。
かわいいだけではない、少女が持つピュアさと
危うさは思春期の一瞬のもの。
そんな部分も見せたかったので、
この作家の作品を選びました。
ちなみに女の子が立っている
背景のカーテンは撮影で借りたお宅にかけてあったもの。
これも特別な雰囲気を作ってくれています。
     





  「Cunningham」は、 ふたりで使う「いろいろな植物を記録する手帳」。

「Cunningham(カニンハム)」は、
女の子とおじいさんがふたりで使っている
「植物観察の手帳」という設定にしました。
手帳に記してある今までの記録を見ながら
庭の草花を観察する二人。
部屋では図鑑にはさんでおいた
押し花を手帳に貼っている、という場面です。
この押し花は雑草をつんで、
実際に押し花にしたものです。
もう一つのポイントは、おじいさんと女の子の手。
おじいさんの手は皺だらけで、
今まで生きてきた時間がつまっているような感じ。
女の子の手は白くつるんとしていて、
未来にあこがれているような清らかさがある。
この対極の二つの手が今回のスタイリングにおいて
かなり大きなポイントになっています。
     





 

Holyrood Diamondのジッパーズは、 女の子の「手芸用手帳」。

「Holyrood Diamond
(ホーリールード ダイヤモンド)」の
ジッパーズタイプは、収納力にもすぐれているので
女の子が「手芸用の手帳」として使う設定にしました。
植物が好きなおじいさんに影響を受けて、
女の子ももちろん植物好き。
刺しかけの刺繍は好きな花をモチーフにしています。
これも借りものではなく、
実際に下描きをして
途中まで刺しておいたものを使いました。
普段も撮影用の洋服を何度も洗ってから使ったり、
紅茶染めをしてエイジングしたりしています。
小道具には丁寧に時間をかけることが
とても大切だと思っています。

     





 

「Holyrood Diamond」のカズンは、 おじいさんの「思い出手帳」。

「Holyrood Diamond
(ホーリールード ダイヤモンド)」の
カズンは、おじいさんが使っている手帳です。
おばあさんとの思い出の写真も、
机の上にさりげなく飾りました。
手帳のポケットにも、切手とかチケットとか、
これまでの思い出をあらわす、
さまざまなアイテムが入っています。
中にはさんでいる手紙や写真たちは、
コーヒーをうすめたものを
スプレーしてセピア色にしています。
細かいことですが、
こういうふうに手をかけることで、
ぐっとリアリティが増すんです。

     
   
 
   

【Buchanan(ブキャナン)】

 

シャツ 24,150円
(ビューティフィカル/
メイデン・カンパニー)
カーディガン 15,750円
(ジャーナル スタンダード レリューム/
ジャーナル スタンダード レリューム
表参道店)
ワークパンツ 25,200円(ジャンティーク)
タートルネックトップス 12,600円
(フィルメランジェ)、
ケーブルカーディガン 21,000円
(ジョン オブ ゴーント/
ともにメイデン・カンパニー)、
チェックスカート 15,750円(ケリー)、
バレエシューズ 4,200円(オキティ)、
ボーダーソックス 2,100円
(ヒルス ナチュー)
(ともにジャーナル スタンダード
レリューム 表参道店)、
外で着たチェックジャケット 19,950円
(アイボリー コート/
 アイボリー コート 二子玉川ライズ店)

 

<問い合わせ先>

アイボリー コート 二子玉川ライズ店
/電話 03-5491-4115
ジャーナル スタンダード レリューム
表参道店
/電話 03-6438-0401
ジャンティーク/電話 03-5704-8188
メイデン・カンパニー/
電話 03-5410-9777

 

【Cunningham(カニンハム)】

 

タートルネックトップス 12,600円
(フィルメランジェ)、
ケーブルカーディガン 21,000円
(ジョン オブ ゴーント/
ともにメイデン・カンパニー)、
チェックスカート 15,750円(ケリー)、
バレエシューズ 4,200円(オキティ)、
ボーダーソックス 2,100円
(ヒルス ナチュー)
(ともにジャーナル スタンダード
レリューム 表参道店)

 

<問い合わせ先>

アイボリー コート 二子玉川ライズ店
/電話 03-5491-4115
ジャーナル スタンダード レリューム
表参道店
/電話 03-6438-0401
ジャンティーク/電話 03-5704-8188
スタジオ サンパティック/
電話 03-3499-5054
メイデン・カンパニー/
電話 03-5410-9777

 

【Holyrood Diamond
 (ホーリールード ダイヤモンド)
 オリジナル・ジッパーズ】

 

ケーブルニットセーター 33,600円
(マスカ/メイデン・カンパニー)
スカート27,300円
(ローカル/スタジオ サンパティック)
バレエシューズ 4,200円(オキティ)、
ボーダーソックス 2,100円
(ヒルス ナチュー)
(ともにジャーナル スタンダード
レリューム 表参道店)

 

<問い合わせ先>

アイボリー コート 二子玉川ライズ店
/電話 03-5491-4115
ジャーナル スタンダード レリューム
表参道店
/電話 03-6438-0401
ジャンティーク/電話 03-5704-8188
スタジオ サンパティック/
電話 03-3499-5054
メイデン・カンパニー/
電話 03-5410-9777

 

         
       

【Holyrood Diamond
 (ホーリールード ダイヤモンド)
 カズン】

シャツ 24,150円
(ビューティフィカル/
メイデン・カンパニー)
サスペンダー 7,035円、
チェックガウン 25,200円、
ワークパンツ 25,200円、
スリッポンシューズ 16,800円
(ともにジャンティーク)

<問い合わせ先>

ジャンティーク/電話 03-5704-8188
メイデン・カンパニー/
電話 03-5410-9777

       
  Hobonichi Planner担当 林 道雄さん
「かっこつけることのよさを、知ってほしい」
    WEEKS、WEEKSカバー担当 菊地一浩さん
「『WEEKS』という雑誌を見るようなつもりで、
 ご覧いただけたらうれしいです」
             
  モノカラー・ツートンカバー担当
田中美和子さん
「みんなほんとは、好きなものを持つのが
 いちばんいいと思うんです。」
    プリントカバー、
ファブリックカバー ミナ ペルホネン担当
轟木節子さん
「映画のワンシーンのようなストーリーの流れに、
 ご自分を重ねて見てもらえたら、うれしいです」
             
  ジッパーズ担当 真壁いずみさん
「それぞれのアイテムのよさが、
 欲しいかたに、ちゃんと届いてほしいんです」
       
2012-11-27-TUE