2012年の夏にデビューした、
ボタニカル・ダイのやさしいタオル。
植物の花、葉、茎、樹皮、果皮などから
作った染料を使うことで、
ワンランク上のやわらかさと色調がうまれました。
化学染料がうまれるずっと前から、
人は、天然の染料で糸や布に色をつけてきたのですけれど、
「ボタニカル・ダイ」の新しいところは、
従来の草木染めにくらべて、
鮮やかで複雑な色が出せることと、
そして、その色が、褪せにくいということ。
これは、ほんの少しの化学的な手法を使った、
ハイブリッド的な染め方をしているからなんです。
200くらいの色素がまじって、
ひとつの色をつくる「ボタニカル・ダイ」。
ふしぎな、独特の奥行きを感じます。
化学的な染料では、赤なら赤で、一色なのですが、
ボタニカル・ダイは、黄色、緑、青、ベージュ‥‥、
いろいろな色が入っていて、それが総合して赤に見える。
そして、自然物に入っている色でありながら、
人の目に見えない色も混じっていることで、
さらなる深さを生み出しているんです。
ひとの耳の可聴範囲を越えた音が、
音楽の深みや味わいになるのと同じですよね。
もともとが「やさしい」タオルですけれど、
ボタニカル・ダイで染めることによって、
肌に触れたときの風合いが、
さらにやわらかくなりました。
「やさしいタオル」はすべて
同じ糸、同じ織り方なのですけれど、
この染色方法で仕上げたタオルは、
きゅっとにぎるとぽんとはじけるような
ふっくらとした弾力がうまれます。
(なので、たたんだときの嵩も高く、
ふんわりしているんですよ。)
今回のデザインは、「ほぼ日」の定番ともいえる
「スタンダード・チェック」2色です。 |