[ほぼ日酒店 YOI]今日も乾杯! ほぼ日ペールエール [ほぼ日酒店 YOI]今日も乾杯! ほぼ日ペールエール


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トムさんって、どんな人?
トム・ヴィンセント(Tom Vincent)さんは、
1967年生まれ、イギリス出身。
ロンドンの美術大学とカリフォルニア大学で、
舞台美術と脚本を学ぶ。
1989年に旅行で初めて日本に来て、1996年から永住。
東京でウェブの企画制作の仕事を始める。
ウェブ制作のほかに、演劇、英語教師、
芸術家、テレビ関係の仕事なども。
肩書は、広報戦略から映像制作まで手掛け、
そこに暮らす「人」の「したい」という思いを具現化する
クリエイティブディレクター。
2005年にほぼ日が主催した、
Tシャツのナンバーワンを決める
T-1ワールドカップ」の初代王者。
ほぼ日手帳の海外向け翻訳にもたずさわる。



トムさんが日野町で暮らし始めたのは、
貴重な家との出会いがあったからだと聞きました。
トムさん

引っ越してきたのは、2017年3月末です。
当時は愛知県豊田市に住んでいて、家を探していました。
そこで、日野町の旧市街にある、
築240年という近江商人の屋敷を見つけたんですよ。
たまたま見つけたその家と恋に落ちた(笑)。
それを買って家族で引っ越してきました。



3月31日、金曜日の夕方に引っ越し屋さんが帰ると、
町内の代表、町代(ちょうだい)さんが訪ねてきました。
で、「明日、常会があります。
7時に会所に来てください」って言われました。
僕は「ジョウカイ? カイショ?」と、わからなくて。

 次の日、近所の集会場みたいな建物に、
おそるおそる行ってみました。引っ越した翌日ですよ。
何もわからなくてドキドキハラハラ。
机の上の紙に議題が2つ書いてあって、
1つはトムさんって人が町内に引っ越しましたよ、と。
で、どう挨拶したか緊張で覚えてないんだけど、
たぶん「トムでーす」って言ったと思う(笑)。



2つめの議題がお祭りでした。
会話の内容は祭りの専門用語でわからないんだけど、
「来週の金土日でお囃子の練習するから、
トムさん来ますよね?」と言われた。
僕にとってのすべてのスタートですよ。
そこから、お囃子の笛の練習が始まりました。
で、1ヵ月後に日野祭りの本番ですよ。
この祭りはすごい、この町はどんだけだよって。
僕はガイジンだから、東京のお祭りは何度か誘われて
お神輿を担いだりしてたんだけど、
日野祭りは比べものにならなかった。
僕は日野に来たばかりで、誰も知らなかったけど、
笛をがんばって覚えたのがよかった。
知らないじいちゃんが
「越してきて1ヵ月もないで、
あいつ馬鹿囃子できるで!」
「すごいな!」って言ってくれた(笑)。
2017年5月の日野祭りが、僕がここで活動を始める
大きな転換点でした。

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