Hobonichi Striped-T Institute

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見た目がしっかりして着ると心地いい素材と、
シルエットがうつくしく表れて
着ているときに気分がいいデザインが
実現できそうな「スマートボーダー」。
今回は、座談会で話題になっていた
チャームポイント(六甲成分)について、考えます。


轟木さん、座談会の掲載以来、
「六甲成分はどうなるの?」と聞かれるんですって?


「そうなんです!
 見てくださっている喜びと、
 すこーしプレッシャーも感じちゃって(笑)」


本来は、なにも入っていないくらいの
シンプルなものが好きな轟木さん。
さて、どうしましょうか。



「いろいろと考えるのは、楽しいのですが、
 個人的におもしろいと感じたものを入れて、
 『これがなかったら欲しいなあ、と思う方もいるかな』
 と考えると、なかなか‥‥。」
といって提案してくださったのは、
ボーダーの地の部分や縞と同色で文字をいれること。


「たとえば、座談会でも話題に上っていたような、
  映画の中からの気に入ったセリフ。
 『明日は、残りの人生の最初の一日』って
 筆記体で刺繍するとか。」


ああ、それはよさそうですね!


「映画で、登場人物がボーダーを着ていた場所の
 名前をいれるとかも、ありますね。
 『ベニスに死す』だったら『ベニス』とか。」


なるほど、それもいいですね。


「あと、2人が手をつないだときに1つの言葉になるとか。
 『FRI』『END?』と
 袖口に3文字ずつ入っている胸きゅんボーダー。」


轟木さん、
つぎつぎにアイデアを出してくださいます。
しばらくして、ふと我に返った轟木さん。


「みんなが、嬉しい成分を思うと
 『もう一声!』という気がするなあ。
 もともと、シンプルなものや、
 さりげないものが好きでして、
 文字や文章は意味がありすぎるかなあ、と思って。」


ああ、なるほど、なんとなくわかります。


「あとは、デザイン的に、
 どこかにアクセントを入れるのは、いかがでしょう?

 たとえば、
 私の大好きな『ユリパーク』というブランドは、
 天使の翼のイメージで、
 ニットの背中に穴があいていて、
 そこに紐が通してあるんです。
 そういう、デザインとしてチャーミングなものなら、
 あまり意味をもちすぎなくていいな、と。」


ああー、ええと、手前みそになりますが、
ほぼ日Tシャツでいうと、
「しっぽループ」みたいなものでしょうか?
首もとにぴょこんと、しっぽみたいなループが
ついているんです。



「あ、そうです、そうです!
 名前もかわいいですね。
 そういうもののほうが、ボーダーにはいいですね。」


わかりました。
では、その線で考えてみましょうか。
こうなったら、轟木さんが納得できるものができるまで、
とことんおつき合いしますよ。


このあとも、轟木さんはつぎつぎに
アイデアを思いつくのですが、そのようすは、このつぎに。


次回、事態はおどろきの展開を見せます!


轟木 節子(とどろき・せつこ)

スタイリスト。
1972年、熊本生まれ。
ファッション誌、カルチャー誌、広告などで幅広く活躍。
シンプルな中にスパイスの効いた、
独自の空気感が漂うスタイリングが人気。
ナチュラル志向なライフスタイルも注目されている。
モデル・女優の今宿麻美さんのフォトエッセイ
『HEART BALANCE』(双葉社刊)で
フォトグラファーとしてもデビュー。
日々のスタイリングのヒントがつまった
『毎日のナチュラルおしゃれ
着こなし手帖』
が発売中。

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