福田 |
お湯をわかす道具を持ってきたので、
これでコーヒーをつくりますね。
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山下 |
よろしくお願いします。
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福田 |
今回のコーヒーはあえて、
インスタントコーヒーにしました。
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山下 |
映画の中で、シーンがあるんですよね、
おばさんたちがみんなでインスタントコーヒー。
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根岸 |
はい。飲みました(笑)。
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山下 |
あれが、すごくおいしそうだったんですよ。
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福田 |
あと、これを持ってきました。
じゃーーーん。
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根岸 |
まあ、とんがりコーン(笑)。
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山下 |
これも、映画に出てくるアイテムです。
お湯がわくまでのあいだ、これを食べてましょう。
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根岸 |
はーい。 |
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山下 |
(食べながら)んー、なつかしいおいしさ。
久しぶりに食べます。
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根岸 |
(食べながら)おいしいですね。
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福田 |
しゅっ。
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山下 |
‥‥ん?
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福田 |
しゅっ。 |
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山下 |
吸い込むように食べている‥‥。
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福田 |
しゅっ。
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福田 |
しゅっ。
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山下 |
き、きもちわるい食べ方しないでください。 |
福田 |
しゅっ。
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根岸 |
ねぇ、山下さん、山下さん、
とんがりコーンを指にさして遊んだりもしましたよ。
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山下 |
ああ、しましたねー(笑)。
こうやって‥‥。 |
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ふたり |
ET!
ははははは。
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福田 |
あと、とんがりコーンを口にさして遊びましたよ。
こうやって‥‥牙!!
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山下 |
それはやらなかった。
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福田 |
ええーーー!
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山下 |
それに、それだとあまり牙に見えないです。
牙に見せたいのなら‥‥
こうやって、とんがりコーンをですね、
上くちびると歯ぐきのあいだに、タテにぐいっと‥‥ |
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山下 |
あ、いい感じです。
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福田 |
きわにみえまふか?(牙に見えますか?) |
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根岸 |
(笑) |
山下 |
‥‥あの、根岸さん、
福田さんは、いまはこんなですが、
ほんとうにかわいいイラストを描く人なんです。
あとでページにするとき、
この会話のところに
福田さんのイラストを載せておくので
ご覧になってくださいね。
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根岸 |
はい、ぜひ拝見します。
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▲とんがりコーンで牙! をやってた人が描いたイラスト
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山下 |
といってるあいだに、福田さん、お湯がわいてます。
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福田 |
しゅしゅっ(ふたつのとんがりコーンを吸いこむ)。
おっと、
いますぐ、コーヒーをつくります。 |
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根岸 |
おいしそー。
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福田 |
カップがふたつしかないんですよ。 |
山下 |
ぼくと福田さんは、同じカップで飲みましょう。
さ、なるべく滝のそばで。 |
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福田 |
お先に(飲む)。
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根岸 |
いただきまーす(飲む)。
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ふたり |
おーいしいーー(笑)。
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山下 |
じゃあ、ぼくも(カップを受け取る)。
福田さんが口をつけたところから飲むと、
間接キッスになってしまうので‥‥
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福田 |
ぼくが口をつけたのはここです。 |
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山下 |
そこを避けて‥‥いただきます(飲む)。
‥‥うん、これはおいしい!
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福田 |
目的、達成ですね。
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山下 |
はい。
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根岸 |
よかったです。
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山下 |
ああ‥‥きもちがいいなぁ‥‥。
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福田 |
ねぇ‥‥。
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山下 |
‥‥‥‥‥‥。
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福田 |
‥‥‥‥‥‥。
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根岸 |
‥‥‥‥‥‥。
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山下 |
‥‥‥‥あの、福田さん。
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福田 |
はい。なんでしょう。
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山下 |
さっきの根岸さんの思い出を、
再現しませんか、ここで。
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福田 |
‥‥‥ん?
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根岸 |
え?
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山下 |
ここ、下に、おりられますよね。
滝つぼのぎりぎりまで。
ちょっとぼく、いってみます(おりる)。
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根岸 |
気をつけてください。
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山下 |
よ。よいしょ‥‥水しぶきがすごいな‥‥
‥‥こ、このあたりまで、いけます! |
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福田 |
は、はい。
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山下 |
ここに福田さんがおりて、
池からあらわれるカッパをやるんです。
衣裳の準備をしましょう。
まずその、帽子を脱いでください。 |
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福田 |
帽子を、脱ぐ。 |
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山下 |
(よじのぼりつつ)ええ。カッパに帽子は変でしょ。
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福田 |
脱ぎました。 |
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山下 |
な! なにその髪型!!
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福田 |
最近ヘアスタイルを変えました。
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山下 |
すばらしい! カッパらしい!
じゃあ、
たまたまぼくがカッパ色の
緑色のジャンパーなのでこれを貸します。
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福田 |
うう‥‥。 |
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山下 |
いいですね。前のチャックもしめましょう。
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福田 |
うう‥‥。
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山下 |
さぁ、スタンバイを。
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福田 |
うう‥‥リュックを、背負わせてください。
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山下 |
え? リュックですか?
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福田 |
甲羅です。カッパの甲羅。
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山下 |
ああ! すばらしい!
じゃあ、カッパさん入ります。
スタンバイお願いしまーす!
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根岸 |
大丈夫ですか?
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福田 |
み、水しぶきが‥‥。
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山下 |
福田さん、もう、やっちゃいましょうよ!
いっそ、ここまできたらさ、
水! 水を! お皿にやっちゃいましょうよ!
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福田 |
うう‥‥‥‥(やる)。 |
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山下 |
すごい!
ああ‥‥でも惜しい!
せっかく頭がずぶ濡れなのに、
リーゼントになっている!
それではロックンローラーです。 |
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福田 |
うう‥‥(手で髪の毛を整える)‥‥
こうですか? |
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根岸 |
オーケーです!
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山下 |
根岸さんからオーケーいただきました。
じゃあ、まいりますよぉ‥‥
池の中から、緑色のヌルっとした気味のわるいのが、
ずるーっと出てくる。
ヨーーーイ、スターーーーート!
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福田 |
うう‥‥。 |
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山下 |
根岸さんと、バチーンと目が合う!
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福田 |
う‥‥。 |
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山下 |
福田さん、目が、目が細くて見えない!
それじゃあ目が合わない!
もっと、もーっと目を見開いてぇ!!
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福田 |
‥‥‥‥クワッ! |
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根岸 |
きゃーーーー!
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山下 |
カーーーーーーーットォー!
オーケー。
クランクアップでーーーす!!
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根岸 |
お疲れさまでした。平気ですか?
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福田 |
うう、さ、寒い‥‥(ガクガクガクブルブルブル)。 |
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滝 |
ずどどどどどどどどどどどど!!! |
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山下 |
さ、あたたかいコーヒーを!
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福田 |
うう‥‥ありがたい(飲む)‥‥冷めている。 |
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滝 |
どどどどどどどどどどどど!!! |
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山下 |
このあたりは滝の水しぶきで体温が奪われます。
上の、陽あたりのいい丘に移動しましょう!
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根岸 |
はい。
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福田 |
ううう‥‥。 |
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こうしてぼくらは滝つぼから離れると、
その「幻の大滝」を見おろす丘に腰をおろしました。 |
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たのしかったいちにちが、終わろうとしています。 |
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福田さん、ばっちりでした。 |
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根岸さん、
ご案内をほんとうにありがとうございました。 |
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お湯をわかしなおして。 |
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お菓子とコーヒーで、もうすこしだけおしゃべり。 |
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帰りの電車に間に合う時間まで。 |
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紅葉には、ちょっと早い季節でしたが、
秋のお山は気分爽快です。 |
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最後に根岸さんが、はっとした顔をして言いました。
「ロケ地のガイドなのに、
わたし映画のお話をぜんぜんしなかったわ」
ごめんなさい、根岸さん。
ぼくらはただただ、遊んでしまいました。
せめて、映画のチラシを持って記念写真を。
ありがとうございましたーーー! |
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(ロケ地レポート編は、これにて終了。
『滝を見にいく』、見にいってくださいね!) |