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HOBO SUPER OMISE SHOP

もの好きさんいらっしゃい

好きなものを集めたら、
ちょっぴり奇妙な「雑貨」が集まる店ができました。
店の名は『HOBO SUPER OMISE SHOP』。
自分の人生に必要かと言われたら、
そんなことはない。
でも、所持したい。
コレクターになるというよりも、これは所持欲。
自分が買わないで誰が買う。
自分が買わなかったら誰かに買われてしまう。
買わねば。
そして家やお気に入りの場所に飾ることを、
たのしみたい。
バイヤー経験もある目利き店主、
塚本太朗さんが集めた品々を
ひとつずつ見せていただく連載です。
週に2回、火曜と金曜にお届けします。
1月の「生活のたのしみ展」にも出展するので、
どうぞおたのしみに。

塚本太朗さんプロフィール
#10

大川硝子工業所のBINKOP 大川硝子工業所のBINKOP

今回は、大川硝子工業所の
「Familiarシリーズ」と「BINKOP」です。

いきなりですが、きょうは僕から質問です。
このびん、どこかで見たことがありませんか?

えーっ‥‥たしかに見覚えがあるのですが、
どこで見たんだろう。

実はですね、
「コメダ珈琲店」や「オタフクソース」で
使われているびんなんです。

あぁ!
言われてみれば、ほんとうですね!

コメダ珈琲では、
ミックスジュースやメロンソーダを入れるのに
使われています。
オタフクソースのほうは、
お好み焼き屋さんによく置いてありますね。

はあー、すっきりしました。
それらの印象が強いから、
親しみぶかい感じがするんですね。
それぞれのふたの色も、
レトロでかわいいです。

こちらの形は、
「おばあちゃんの家で、
はちみつやシロップを入れていたのを見た」
という方もいるかもしれませんね。
大川さんご自身も、
おじいさんの代から売っていると
おっしゃっていました。

大川硝子工業所の方とは、
どのように知り合ったのでしょうか?

あるマーケットイベントで、
ちょうど僕の友だちの隣に、
大川さんが出展なさっていたのです。
そこで売っていた商品に惹かれたのが出会いでした。
大川硝子工業所では、
1916年の創業からずっとびんに関わる仕事をしていて、
いまも昔もさまざまな場所へガラスびんを届けています。
僕が出会ったのは、びんを
いまの若い人たちに向けても発信するために、
イベントに出始めたタイミングだったそうです。
そういった経緯を聞いて、若い方も普段使いしやすい
オリジナルデザインのびんをつくってもらえないかと
提案してみたら、引き受けてもらえて。
それから仲良くしていただいています。

実は、今回のたのしみ展でも、
HOBO SUPER OMISE SHOPのロゴ入りの
BINKOPをつくる予定なんですよね。

そう! 
第1回でご紹介したunpisさんのロゴが
入ります。
まだ制作中ですが、
かわいいコップになりそうですよ。

ちなみに、大川硝子工業所さんのBINKOPは、
ふつうのコップとはどう違うのでしょうか。

コップをつくる製造ラインでなく、
びんの製造ラインでつくられているんです。
だから、底にびんと同じ
ギザギザが入っていたりします。

なるほど。

見た目だけじゃないんです。
びんなので、溶かして再生できるんですよ。
このBINKOP自体、
別のびんから再生されたものです。

へえー! 
ふつうのガラスのコップは不燃ごみですから、
再生はできないですよね。

はい。
だから、BINKOPは環境にいいんですよ。

(11個めのアイテム紹介につづきます)

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大川硝子工業所
1916年創業の東京すみだにある、ガラスびんの
企画・販売会社。
時代とニーズを常に意識し、食品用、飲料用、
薬品用など長年にわたり、
様々なタイプのガラスびんを作っている。
ガラスびんのポテンシャルを、
一般の人たちへ向けて広げる活動をしている。
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