西本 |
素人ながら映画の製作に
プロデューサーとして関わってみて、
なにか「ファインプレー」とか
あったと思いますか、自分的に? |
BJ |
東京タワーのスタッフTシャツを
つくったときに‥‥。 |
西本 |
ああ、おもに、
バッジ・ライター・Tシャツまわりの
ノベルティ・プロデューサーとしてね。 |
BJ |
リリー(原作者)からスタッフの皆様へ
という意味で制作することになって、
普通に「丸首」のTシャツを作ったんですけど。
その時、自分が「Vネック」のTシャツが
好きだったので、「Vネックにしませんか?」
と提案したんです。 |
西本 |
おお、さすが、
おもにバッジ・ライター・
Tシャツまわりのプロデューサー(笑)。 |
BJ |
でも、みなさん淡々と、
「いいよ、丸で」って。
結局、ふつうの丸首になりました。
でも、実は自分用にこそっと、
5枚くらい「V」をつくっていて‥‥。 |
西本 |
それは、スタンドプレーですな。 |
BJ |
でも、完成して現場のみなさんに
Tシャツを配っているとき、
主演のオダギリジョーさんが、
「あ、俺‥‥Vがいいです」って。
オダギリさん、V派だったんです! |
西本 |
一転、ファインプレーじゃないすか! |
BJ |
あと、磯山役の平山広行さんも、
「あ、BJさん、俺もVがいいっす」って。 |
西本 |
なんと、連続ファインプレー!!! |
BJ |
そのときは、ホント作っておいてよかったなと。
‥‥でも、結局、その後、
ひとり悦に入って「Vネック」を着てたら、
他のスタッフさんに
「なんでおまえだけVなんだ?」って
突っ込まれたりとかしまして‥‥。
ようやく、現場になじみかけてた
ときだったんですが、
また振り出しに戻ってしまいまして‥‥
それがいまだに悔いが残ります‥‥。 |
西本 |
よけいなプロ意識!(笑)
でも、それはプロデューサーとしての
次への課題だったと? |
BJ |
いや、ないでしょうね。
映画に呼んでいただくこと自体、
もうこれっきりでしょう(笑)。 |
西本 |
でもさ、現場を経験したからには、
これから映画人たろうとする若者に
言えるようなことも学んだわけでしょう。 |
BJ |
監督が愛煙しているタバコが珍しい銘柄で、
なかなかロケ地には売ってなかったので、
常に、そのタバコをポケットに忍ばせて、
監督のタバコが切れたなという瞬間を見計らって、
ここぞとばかり手渡したり‥‥。
あと現場では、
革靴だけは履いちゃダメだね、とか‥‥。 |
西本 |
‥‥ウザいなぁ(笑)。
制服組じゃなく、
あくまで現場の人たれ、と! |
BJ |
まぁ、ひとことで言うなら
「映画を愛してくれ!」。
(註:BJさんが大ファンである
松田優作さんのセリフです) |
西本 |
‥‥ウザいなぁ(笑)。
<つづきます>
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