「フランスの電話番号は 全身全霊できく?!」
以前、フランス語の数字は とてもやっかいだという話を 紹介したことがあるよね。
『70』『80』『90』台の数字が とくかくクセモノだということ! (詳しくはぜひ以前の 『69』から先がクセモノ?! フランス語の難しさ。 を読み返してみてね。)
このやっかいな数字との お付き合いをしなくてはいけないことの代表が フランスの電話番号表現。
電話番号。 ひとつずつ数字を言えばいいだけだから、 1から9まで覚えておけば なんとかなりそうなものですが、 フランスはなぜか電話番号をいう時 2桁ずつ言っていく。
例えば‥‥ 01 23 45 76 98 という番号があったとしたら、 「ゼロイチ、ニジュウサン、ヨンジュウゴ‥‥」 という言い方なのです。
そこで困り果てるのが例の数字問題。 例えば上の番号の中なら 『76』と『98』がクセモノ問題にぶちあたる。
フランス語で『76』は 『スワソント・セーズ』。 =60 + 16
『98』は 『キャトル・ヴァン・ディズユイットゥ』 =4 x 20 + 18 という表現なわけなんだ。
つまり‥‥ 『ろくじゅう・じゅうろく』という表現になる 『76』は、 一瞬『60』の桁かと思うけど、 最後まで聞いてみるとちがった〜。 みたいな感じなんだよね。
電話などで早口で言われるのを 書き留めなくてはいけないことが多い、 電話番号。
最後まで聞かないとその2桁を書けないので かなり焦ります。 電話番号を電話で聞いてメモする時は いまだにものすごい力が入り。 集中力を全身全霊、 受話器から聞こえてくる声にささげます。
フランスの電話番号、 01 23 45 67 89 のように 2桁ごとにスペースが入る書き方に なっているのは、 読み方に関係あるんだね。
ちなみにクレジットカードの番号や アパートの入り口のコード番号を (これも前のコラムを読んでね!) 伝える時も2桁ずつ。
フランス語の難しい「クセモノ」数字。 これはとにかく慣れて覚えるしか ないんだなあ‥‥。
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2017-09-19-TUE