塚越 |
いままでぼくらは、どちらかというと
ルーチンだったかもしれないし、
与えられたことしか
やってこなかったかもしれない。
けれども、あたらしいことと出会ったときに、
自分たちがつくれることがある、ということを
すごく感じています。
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糸井 |
「きみとなら、こんなことができそうだ」
ってことをね。
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塚越 |
はい。
つながっていくということと、
あたらしいものを付加していくということ‥‥。
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糸井 |
そういう意味では、ディズニーランドのもつ世界とも、
できればもっと連携していけるといいですね。
お互いが徹底的に歩み寄ったり
逸脱したりしながら遊んでいく。
むずかしいことだけど、
両者でやれることは山ほどあると思います。
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塚越 |
うん、ありますね。
ディズニーランドのもっているエンターテイメント性、
なにより「楽しい」ということは
ビジネスがふくらむという意味において
ものすごいことですから。
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糸井 |
ともかく、何かをあらたにつくることよりも、
メディアミックスすることを
まず先に考えたほうがいいとぼくは思ってます。
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塚越 |
うん、うん。
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糸井 |
しかも1回限りじゃなくてね。
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塚越 |
そうですね。ツリーハウスも同じです。
MovieNEXという商品の形もそうです。
インフラやメカニズムのような部分について
ぼくらはやっといま、半歩踏み出しましたが、
これからさまざまなことを実行していくうえで
もっと力になってくると思います。
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糸井 |
いってみれば、昔からあるものしか
いまの世の中にはないんです。
あたらしいものとなんか、まず
会えないと思ったほうがいい。
しかし、たとえ古いもの同士であっても
出会ったら違うものになります。
例えば、ラジオというメディアとぼくは
両方、昔からあったんだけど、
ぼくとラジオが会って
「何かできるかも」と思いついたときには、
あたらしいものが生まれます。
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塚越 |
そうですね。
こういうときだからこそ、
ぼくらのいままでの業界じゃなくて、
別の場所にいる人たちの刺激を
受けたほうがいいと思っています。
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糸井 |
うちはツリーハウスでスタートして、
塚越さんはメディアのあたらしい形を考えて。
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塚越 |
それがつながりました。
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糸井 |
そういう刺激はいいですよね。
どっちも共通しているのは、
コンテンツの魅力を大切にすることです。
おもしろいものじゃなかったらダメなんですよ。
コンテンツがよくないものは、
どんなにマーケティングしても、苦労しても、
ソリューションはありません。
昔の人はそういうことでも喜びました。
「こんなクソッタレなものを、俺は売ってみせる」
「俺が仕掛けたから売れたんだよ」
広告をやってる人の中には
そういう人がいっぱいいたと思う。
でも、いまやってることは、逆に
「広告が簡単になる商品をつくっていく」
ということです。
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塚越 |
なるほどね。
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糸井 |
うん。こういうことをここで、
あんがい、告白のように。
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塚越 |
うん(笑)。かなり吐きましたね。
でも、そうすれば確実に
いい広告をつくることができます。
企業のたたずまいも、自分たちが思うように
変化させていくことができる。
そういう観点でやらないと、
ぼくらもパートナーのみなさんから協力を得られないし、
いい循環になりません。
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糸井 |
そうですね。
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塚越 |
結局、コンテンツの中身の問題です。
今度はそこをつくっていけるように
なっていかなきゃいけないし、
そのプロセスをどう組み立てていくのかが、
ぼくらのチャレンジだと思います。
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糸井 |
以前からある、慣れ親しんだものであっても、
やり方がうまくいかないせいで
行き詰まっていることはたくさんあると思います。
たとえば「◯◯組合」「☓☓協会」なんかも
そうかもしれない。
以前からの慣習と考え方を持ってることで
いいこともあるだろうけど、
すごく不自由になってしまう面もあります。
なぜなら、単純に「そこにある市場」で
やっていかなきゃいけなくなるからね。
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塚越 |
それはそうですね。
だから、メディアを変えて、
相手を組みかえる必要がある。
今回、MovieNEX CLUBで、
いろんなコンテンツを配信しているのですが、
みなさんのいちばん興味があったのは、
ピクサーの堤大介さんの
イラストのダウンロードなんです。
あれは、とても人気でした。
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糸井 |
ああ、そうだったんだ。
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塚越 |
こんなこと、いままでのパッケージビジネスでは
できなかったことです。
これからは「こんな発想をしてもいいんだ」と
わかりましたし、
次はこの人気をどうやってニュースにして
伝えよう、という気になります。
そして、ぼくらの体制が
こんなふうに変わったわけだから、
ビジネスパートナーである、
たとえばCD屋さんにも
「じゃあ、こう変えていきましょう」
という提案をしていかなきゃいけない。
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糸井 |
そのとおりですね。
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塚越 |
「じゃあ、どういうことができるんだろう?」
これはうちの営業が、
いまたいへんに悩んでるとこだったりします。 |
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(つづきます。次回は最終回!) |
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2014-02-28-FRI |