2匹のねこがやってきて、去ってった。〜牛と海苔の思い出〜あれは4月のことだった。我が家に2匹のねこがやってきた。誰に飼われているのか、名前も、性別も、年齢もわからない。わかっていることは、同じ家で飼われていたっぽいということだけ。5か月間の共同生活の記録を、「文と写真:ゆーないと」でお届けします。
第18回

病院騒動があったのは、海苔だけではない。

ある日、仕事を終えて帰ってきたら、
そばやうどんの袋が、床に散乱していた。
棚から引っ張り出して、
袋を破り、
中身を食べたり、食べなかったりしていたようで、
乾麺のカスが、散らばっていた。

こういうことをするのは、牛だ。
いつもはおっとりしてるくせに、
ときどき、お菓子の載ってる棚へ、
ものすごいジャンプ力を見せて、のぼることがある。

そういうときには、もちろん、叱る。

また別の日。
仕事から帰ってくると、
食べかけのスルメイカのようなものの袋が、
床に落ちていた。
中身は、空っぽ。

犯人は、牛にきまってる。
もちろん、叱った。

すこしたってから、牛が血便をした。

あわあわしていると、
牛がみるみると、四角い形になって、
ベッドの上で、静かになってしまった。
さらに、震えだした。
どう見ても、具合が悪い。
犬やねこは、イカを食べると腰を抜かす。
という話があるので、わたしは大慌て。
夜中だったけれど、ミグノンさんに連絡をして、
症状を伝えた。

いつもお世話になっている
病院の先生に連絡をとってもらったり。
出かける準備もしていた。
少しずつ時間がたつにつれ、
四角くなくなり、ベッドの上で、
リラックスしてきて、眠った。

一件落着。

だから、元気でいてくれることが、なによりの
仮親孝行なんだよ。たのみますよ。きみたち。


(つづく)

2011-10-08-SAT
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