── | 朗読は、小さい頃からお好きで、 お上手でいらっしゃったんですか? |
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渡部 | さっぱりでした。<s> |
── | (笑) |
渡部 | 人前で、お話しすることは、 苦手なんですねぇ。 |
── | そうですか(笑)。 |
渡部 | ええ。 それゆえに、今回の作品で、 極度に緊張を、したんですけれども、 丁寧に、お話しをすることを、心掛けたことと、 覚さんや、ビクターのかたも、 「そのまま話せばいい」 とおっしゃってくださいまして、 そのまま、お話ししました。 はい(にっこり)。 |
── | 国語とか、お得意で、 いらっしゃったんですか? |
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渡部 | 苦手だったですねぇ。 |
── | ああ、そうなんですか(笑)。 |
渡部 | 非常に、大きな挑戦と、 いえる作品ですね。 |
── | しかし、どうも詩については 親しみを感じてらっしゃる世界のように お見受けするのですが。 |
渡部 | そうですね。 詩を読み込んできた、と、 いうことはないんですが‥‥、 戦場で出会う人たちにとって 活字というと、 本ではなくて、詩なんです。 |
── | そうなんですか。 |
渡部 | 生活、文化の一環として 「詩」というものが、身近なんですねぇ。 ですから、地域で、詩を、 朗読をしたり、伝えていくことが多いのです。 |
── | へぇ‥‥。 |
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渡部 | それは、詩とも歌ともいえるんです。 音楽がつくこともあれば、 言葉だけの場合もあります。 そのように、世界の多くの地域で 詩の文化が、日常的なんですね。 そのような言葉の中で ふれあってきたことは、ぼくも感じています。 言葉の持つ、やさしさや深み、厚み、温かさ、 ひと言が持つ、爆発的な意味。 それを世界で、感じたんですね。 |
── | 戦場の子どもたちにとって ほっとする時間が おしゃべりや詩や歌であるとするならば、 渡部さんが、ほっとされる時間って どんな時間ですか? |
渡部 | 「そうじ」‥‥の時間 なんですね。 日本に帰国をして、 時間の余裕があるときには、 「そうじ」をするんですね。 ‥‥お風呂そうじ。 |
── | お風呂ですか。 |
渡部 | お手洗い、台所。 |
── | ああ、水まわり。 |
渡部 | 仕事部屋や、リビング。 毎日が、大そうじ、 なんですねぇ。 |
── | (笑) |
渡部 | そうじをすると、 不思議なんですけれども、 気持ちが、すとんと平常心に戻るんですねぇ。 |
(つづきます)