第7回 カフェに入りびたり。

── そうじですか。
お友達と、おしゃべりしたり、
お食事に行ったりなさらないんですか。
渡部 それも、大好きなんですけれども、
ひとりでいることも大好きなんですね。
‥‥ひとりカフェ。
── (笑)
渡部 ひとりでカフェにいりびたり。
大好きなんですねぇ。
ひとりで好きなことを、
ずっとやっていることが、好きなんです。
── はぁー、なるほど。
渡部 戦場への移動で、
例えば16時間、飛行機に乗ります。
キャビンアテンダントの方が、
お茶を持ってきてくれたり、
ご飯を持ってきてくれたりする。
あの、16時間ほどの、飛行機の中で、
ひとりでごそごそごそごそ本を読んだり、
何か整理をしたり、貼りつけたり、
パソコンを打ったり、している時間が、
大好きなんですねぇ(にっこり)。
この場面を動画でポン!
── そうなんですか(笑)。
渡部 ですから、
帰国して時間があるときには
カフェにいりびたってますね。
── いりびたってる(笑)。
渡部 非常に、大満足です。
はい(にっこり)。
── しかし、なかなか
そういった時間がとれないと
ストレスがたまったりしますか?
渡部 そうした時間、
いつも
取れるんですねぇ。
── ああ、そうですか(笑)。
渡部 はい。
休日もあり、規則正しい生活の中で、
過ごしていますね。
── いつもお忙しくてらっしゃるんだろうと
思っていますので。
渡部 いえ、まったくないです。
── そんなことないと思います(笑)。

話を写真のことに戻しますが、
渡部さんの写真は、なにか、
距離が近く感じられるのですが。
渡部 ええ、まず、子どもたちとお話ししながら
撮影することが多いです。
お話しをしながら、生活を共にしながら、
写真を撮らせてもらいます。
戦場のひとつ屋根の下、1ヶ月間以上、
おなじ釜の飯を食べ、
おなじ地べたで眠ることが、
取材でもあり、生活、です。
── 危険な目に遭われたことは‥‥?
普段はカメラに
黒いテープを巻いていると伺いましたが。
渡部 そうなんです。
カメラを、黒いテープで、ぐるぐる巻きにして、
太陽の反射を、防ぐようにしています。
戦場では、カメラがどうしても、
太陽の照り返しで、光ってしまいますので、
相手からは「銃を構えている」と
勘違いされるんですね。
それだと、優先的に
ぼくが撃たれてしまうことになりますねぇ。
── 優先的には、ちょっと困りますね。
撃たれたりしたことは‥‥?
渡部 直接被弾したことはないです。
撃たれ続けていることは
あるんですけれども、逃げています。
銃撃戦になると、
とても、混乱をきたして、
誰がどこにいるかが、
わからなくなるんですね。

混乱をして、味方同士で撃ったり、
していることがあるんですよ。
── ええ、ええ。
渡部 それゆえに、そうなってしまったら、
逃げることが、最優先なんです。
どうしても、現場では
命を落としてしまいますので、
逃げることが、最優先です。
はい(にっこり)。

(つづきます)

2011-12-06-TUE