── | そうじですか。 お友達と、おしゃべりしたり、 お食事に行ったりなさらないんですか。 |
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渡部 | それも、大好きなんですけれども、 ひとりでいることも大好きなんですね。 ‥‥ひとりカフェ。 |
── | (笑) |
渡部 | ひとりでカフェにいりびたり。 大好きなんですねぇ。 ひとりで好きなことを、 ずっとやっていることが、好きなんです。 |
── | ああ、そうですか(笑)。 |
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渡部 | はい。 休日もあり、規則正しい生活の中で、 過ごしていますね。 |
── | いつもお忙しくてらっしゃるんだろうと 思っていますので。 |
渡部 | いえ、まったくないです。 |
── | そんなことないと思います(笑)。 話を写真のことに戻しますが、 渡部さんの写真は、なにか、 距離が近く感じられるのですが。 |
渡部 | ええ、まず、子どもたちとお話ししながら 撮影することが多いです。 お話しをしながら、生活を共にしながら、 写真を撮らせてもらいます。 戦場のひとつ屋根の下、1ヶ月間以上、 おなじ釜の飯を食べ、 おなじ地べたで眠ることが、 取材でもあり、生活、です。 |
── | 危険な目に遭われたことは‥‥? 普段はカメラに 黒いテープを巻いていると伺いましたが。 |
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渡部 | そうなんです。 カメラを、黒いテープで、ぐるぐる巻きにして、 太陽の反射を、防ぐようにしています。 戦場では、カメラがどうしても、 太陽の照り返しで、光ってしまいますので、 相手からは「銃を構えている」と 勘違いされるんですね。 それだと、優先的に ぼくが撃たれてしまうことになりますねぇ。 |
── | 優先的には、ちょっと困りますね。 撃たれたりしたことは‥‥? |
渡部 | 直接被弾したことはないです。 撃たれ続けていることは あるんですけれども、逃げています。 銃撃戦になると、 とても、混乱をきたして、 誰がどこにいるかが、 わからなくなるんですね。 混乱をして、味方同士で撃ったり、 していることがあるんですよ。 |
── | ええ、ええ。 |
渡部 | それゆえに、そうなってしまったら、 逃げることが、最優先なんです。 どうしても、現場では 命を落としてしまいますので、 逃げることが、最優先です。 はい(にっこり)。 |
(つづきます)