糸井 |
(矢沢さんのスタジオの中で待っている)
|
矢沢 |
(スタジオの外の離れた場所から)
おーぅ、糸井重里さん!
|
糸井 |
ふふふ。
我がスタジオへようこそ(冗談)。
|
|
矢沢 |
(その冗談をまったく聞かず)
‥‥あ、ここ、寒いな。
1℃上げよう、温度。
|
糸井 |
どーも。
|
矢沢 |
「BLUE SKY」、いいね。
(※「BLUE SKY」は
矢沢永吉さんのデビュー40周年を記念する
野外コンサートのタイトル。
糸井重里が名前をつけた)
|
|
糸井 |
そう?
|
矢沢 |
「BLUE SKY」、俺はあちこちで言ってますよ。
|
糸井 |
うれしいね。
|
矢沢 |
「BLUE SKY」って聞いてね、
俺、正直、最初はピンとこなかったの。
|
糸井 |
あ、そうだと思う。
|
矢沢 |
「BLUE SKY」?
ワッツ・ミーン? って感じ。
でも、あとから考えた。
そしたら‥‥どう考えても、これしかないなと。
|
|
糸井 |
うん。
|
矢沢 |
やっぱりさ、いまこうやって閉塞的な世の中で、
あの311の震災があって、年金がどうしただ、
景気は後退だ、そんな話ばっかりだ、と。
そんな中で矢沢永吉がね、
こうやって40年走り続けて、
それで、今回、アニバーサリーで、
6万5000ぐらい入る場所でコンサートをやってね、
みんなが、「矢沢、やめないでね」
「ずっと歌ってよ!」って言うなかで、
こんな時代だからこそ、
こういうところに集まって、
そのエネルギーひとつにしてね、ライブをやる。
そしたら、その向こうにね、
絶対、ブルーのスカイよ。
|
糸井 |
うん、見たい。
|
矢沢 |
絶対、スコーンと抜けるものがあるはずだ、と。
こういう時代だからこそね、
矢沢永吉に、はっきり、
「BLUE SKY」っていうタイトルがはまると
俺は思うんだよね、って言ったら、
みんなが拍手したね。
「だよねぇー」って。
|
糸井 |
「だよねぇー」(笑)。
|
矢沢 |
そして、俺、言ったわけ、
やっぱり‥‥糸井重里はすごい。
|
糸井 |
おお、おお、うれしいなぁ、
いい役だな、俺(笑)。
|
|
矢沢 |
いや、俺はそう言ったの。
だからね、そのあとはもう、
「BLUE SKY」しかないね、って思ってる。
|
糸井 |
もちろん、ほかにも考えたんだけどね、
「BLUE SKY」以外の候補が
つまんなく見えるのよ。
|
矢沢 |
そうだろうね。
で、「BLUE SKY」っていうのは、
たぶん、矢沢じゃなきゃ、おかしい。
|
糸井 |
そうなんだよ!
|
矢沢 |
矢沢だからはまる。「BLUE SKY」。
|
糸井 |
うん。あと、いまだからこそ。
|
矢沢 |
いまだからこそ、だねぇ。
いま、このときだからこそ、
「BLUE SKY」ということばを、
大きく掲げたいね。
実際、いま、あちこちに出まくってるよ、
「BLUE SKY」。
|
糸井 |
あ、ほんとに?
|
矢沢 |
もう、あちこちに、あのロゴ。「BLUE SKY」。
矢沢永吉、40th ANNIVERSARY LIVE。
日産スタジアム、6万5000人。9月1日。
っていうのが、もう、ガチっと出ますから。
チケットも、すごい勢いになってるよ。
で、そこにね、駆けつける前座があるんだ。
これがね、はっきりいって前座とはいえない。
|
|
糸井 |
そうなんだ。
|
矢沢 |
5バンド出るんだけど、
もう、1バンドだけでも、
万単位集められるようなバンドだもん。
それがみんな集まる。
だから、たぶんね、ふつうの夏フェスの主催者、
ちょっとジェラシると思うよ。
|
糸井 |
「ジェラシる」(笑)。
|
矢沢 |
そのぐらいのバンドが集まる。
これ、まだ発表しないのがシブいだろう?
|
糸井 |
(笑)
|
矢沢 |
なんで発表しないかって言ったら、
チケットがすぐ売り切れちゃうから。
前座の発表する前に、たぶん、
ソールドアウトになっちゃうだろうけど。
でね、もう、枠はおさえてあるんだ。
「サンキュー! ソールドアウト!」って
言うための枠をおさえてるの。
で、これ、ジョークで言ってたの。
「おい、ソールドアウトになんなかったら
どうするんだ?」って。
|
糸井 |
どうするの(笑)。
|
矢沢 |
そんときゃ、その枠で、こう言うんだ。
「チケット、まだあるよ。」
|
|
糸井 |
ははははは。
(つづきます) |