永田 |
えー、予定外の更新となります! |
西本 |
明けましておめでとうございます! |
糸井 |
1月も終わりといういまごろに
いったいなにを言ってるんですか。 |
永田 |
いや、時期はずれは承知なんですけどね。
年末年始のテレビ番組について話してたら
「どうせならテレビガイドの
観賞後の雑談も更新しちゃおうか」
っていう話になったと。 |
西本 |
え! いまさらやるんですか! |
永田 |
あえて「いまさら」やりましょうかという
話になったじゃないですか。 |
糸井 |
いまさらだろうとなんだろうと、
雑談すればいいじゃないですか。
更新しちゃえばいいじゃないですか。 |
西本 |
というわけで、
いまさらですが、
明けましておめでとうございます! |
永田 |
予定外の雑談をはじめます!
いまさらといえば、いまさらですが、
年末年始のテレビについてのあれこれです。 |
糸井 |
語るとなれば、長くなる男子部です。
いまさらだけど、だらだら話すと思います。
よろしくお願いします。 |
永田 |
よろしくお願いします。 |
西本 |
よろしくお願いします。 |
永田 |
じゃあ、まず、概論というか、
みなさんの年末年始のテレビライフは
いかがでしたか? という
ざっくりとした話から。 |
西本 |
いまさらですか? |
永田 |
それは、もういい。 |
糸井 |
ええと、ぼくはね、京都に行ってたんですけどね。
長く東京を離れることになるんで、
ハードディスクの予約をバリバリにやってさ。 |
永田 |
うんうん、たのしいですね。 |
西本 |
ある意味、予約してるときが
いちばんたのしいかもしれませんね。 |
糸井 |
あれも観ちゃおう、
これも録っちゃおう、ってね。
で、万全の準備をして
京都に出かけたわけですよ。 |
永田 |
はいはい。 |
西本 |
ほうほう。 |
糸井 |
で、帰ってきたら
‥‥ひとつも録れてないの。 |
ふたり |
あっちゃぁああ! |
糸井 |
いやぁ、まいった‥‥。
どうもね、理由はね、
録画関係の機材の元栓みたいなスイッチを
消しちゃったらしいんですよ。 |
西本 |
あれだ。長く留守にするからって、
ガスの元栓からなにから、ぜんぶ消したんだ。 |
糸井 |
たぶん、テレビのところにある
おおもとのスイッチを消したときに
ぜんぶ消えちゃったわけだよ。
京都から帰ってきてね、
さて、なにから観ましょうかね、と
録画済みの番組をみたら
ぼくが久本雅美と犬について
語っている場面が出てきました。 |
永田 |
古っ! |
西本 |
それ、かなりまえの
『メレンゲの気持ち』ですね。 |
糸井 |
おしまい、ですよ。
年末年始、おしまい、ですよ。
まあ、ほんとに観たいものは
京都で生で観てましたけどね。
そういうこともあって、
オレは今年はテレビとのつきあいを
考え直したほうがいいなと。 |
永田 |
それ、読みましたよ。
「今日のダーリン」に書いてましたよね。 |
糸井 |
そうそう。 |
永田 |
ていうかね、糸井さん。
ちょっとは考えてくださいよ。 |
西本 |
ああ、あれはたしかにひどかった。 |
糸井 |
な、なんですか。 |
永田 |
いいですか?
糸井さんが書いた1月2日の
「今日のダーリン」の原稿がこれですよ。
|
いまのところ、年末年始のぼくは、
予想外にテレビを観ずにいます。
(中略)
テレビを観ていると、なんとなく
テレビの中にあるものが、世界の中心
みたいに思えてくるんですが。
テレビを観ないでいると、
世界の中心は見えなくなります。
そうかぁ、中心なんか見えないほうがいいんだ。
ふと、そう思いました。
あいかわらず、よく整理できてないことを
ぶつぶつ書いておりますが、
なんか、今年は
テレビからの距離を考え直す年にも、
なりそうです。 |
|
糸井 |
これがどうかしたんですか。 |
永田 |
ははぁ、なるほどなぁ、
いいこと言うなぁ糸井重里、的なことが
書いてありますけどね、糸井さん。 |
西本 |
この日も「ほぼ日テレビガイド」は
更新されてるんですよ! |
糸井 |
あははははは! |
永田 |
「今年はテレビからの距離を考え直す‥‥」
みたいなことを書いてある
すぐ下のコンテンツでは、ぼくら、
「さぁ、この日は
どんなテレビを観ましょうか!」
とか言ってるわけですよ。 |
西本 |
「『チンパンニュース』に注目です!」
とか、はしゃいでるわけですよ。 |
糸井 |
あはははははははは。 |
永田 |
ぼくらの立場も考えてくださいよ。 |
西本 |
「今日のダーリン」に
あんなこと書いてあったら
「テレビガイド」なんて
読みたくなくなりますよ。 |
糸井 |
まあ、でもね、どっちもほんとのことでね、
こう思うこともあるし、
逆を思うこともある。
‥‥それが人間ってもんでしょ。 |
ふたり |
「人間」でまとめるな! |
糸井 |
まあ、ともかく、年末年始のテレビの話ですよ。
録画は失敗しちゃったんだけど、
ほんとに観たいものは生で観てたんだよね。
『はじめてのおつかい』も生で観たし、
『新選組!!』も生で観たし。
逆に考えてみると、
「いま、ぜひ観なきゃ!」というものは
そんなになかったわけだよ。
テレビ雑誌を見ながら
あれこれ言うのはおもしろいけどさ。 |
永田 |
観たなかで、
いちばんおもしろかったのはなんですか? |
糸井 |
けっきょく、いちばんおもしろかったのは
NHKのドキュメンタリーシリーズだったなあ。 |
永田 |
へぇー。 |
西本 |
ぼくのベストは滝ですよ、滝!
ハイビジョンの滝! |
永田 |
ほんとに観たのか、滝! |
西本 |
観ましたよ、嫁の実家で。
義父といっしょに。ハイビジョンで。 |
糸井 |
ハイビジョン、ハイビジョンと
うるさいなぁ。 |
永田 |
年明けからいっそううるさくなりましたよ。 |
西本 |
いや、だって、実際に茶の間で観るとね、
またね、ハイビジョンはね、違いますよ。 |
糸井 |
まあ、聞きましょう。 |
永田 |
まあ、聞きましょう。 |
西本 |
だって、今年はハイビジョンのおかげで
これまでどうしても崩せなかった牙城、
『かくし芸』から
『ココリコミラクルタイプ』への
鉄壁の流れが崩せましたから。 |
永田 |
『かくし芸』は観たけれども、
そのあとチャンネルが変わったと。
それだけでも、すごいじゃん。 |
西本 |
はい。とうとう、チャンネル権が
ぼくにも回ってきました! |
糸井 |
そのチャンネル権は
お義父さんに回ってきたんでしょ。 |
西本 |
ええ、まあ、そうなんですけどね。
ぼくとお父さんは向き合って座るんですけど
そのあいだには焼酎のボトルがあるんです。
その焼酎のボトルの横に、
リモコンが来たんですよ、ハイビジョンの。 |
ふたり |
わかった、わかった。 |
西本 |
いや、ハイビジョンはすごいよ。
『箱根駅伝』とか、ものすごい。
走ってるだけで、もういいもん。 |
永田 |
なんだそりゃ。 |
西本 |
ま、中継車の画はそんなによくないんですけど
定点カメラの画はすばらしいですよ。
「こりゃ、解説いらないっすよね。
お義父さん!」みたいな話ですよ。 |
ふたり |
わかった、わかった。 |
西本 |
というわけで、ぼくのベストは、
ハイビジョンで観た滝!
というか、ハイビジョン! |
糸井 |
今年は番組を越えて、ハードが勝ったと。 |
西本 |
ええ。ハイビジョンでお願いします!
2006年はハイビジョン元年です! |
永田 |
にしもっちゃんのハイビジョン話を
止める意味でもぼくのベストを。
ていうか、ベストじゃないんですけど、
年末年始のテレビを観てて、
「ああ、年末年始だなあ」って
いちばんだらだらくつろいだのが
『内村プロデュース』。
なんか、参加者がゾロゾロ降りてきて、
「言われた語数で俳句を詠む」ってやつ。
ウッチャンが「5・3・2〜!」とか言うと
元猿岩石の有吉さんとかが、
バカバカしい俳句を詠んで
ウッチャンがケラケラ笑いながら
「10ポイント〜!」とか言うのを観てたときが
いちばんだらだらと愉快な気分でした。 |
永田 |
肉体つながりでいうと、
『SASUKE』とかはどうだったんですか。
けっきょくぼくは観なかったんですけど。 |
糸井 |
うーん‥‥
ぜんぶ落ちちゃったんですよね。 |
西本 |
そうなんです。
ゴールまでほんとにたどりつけない‥‥。 |
永田 |
そんなこと、百も承知じゃないんですか。
観ないぼくだって知ってますよ。 |
西本 |
ところがね、今年は、
意外なところでみんな落ちるんですよ。
去年まですいすい行ってた場所が
今年は鬼門になったんですよ。
チェーンに飛びつくところなんですけどね。 |
永田 |
はあ。 |
糸井 |
オリンピックで活躍した体操の
ハム選手とかもぽろぽろ落ちるんですよ。 |
永田 |
はあ。 |
西本 |
「え? この人も?」っていう感じで。 |
永田 |
はあ。
ええと、それはその、観てて、
消化不良とかストレスにはなんないの? |
糸井 |
落ちるところを観て
「つぎの『SASUKE』を観よう!」
と思うんだよ。
だから、ちょっとプロレス型なんだよね。
「この試合はなに? 反則負け?」みたいな。 |
永田 |
はぁー。
やっぱそれ、オレダメだわ。 |
糸井 |
そこはオトナにならなきゃ。
永田くんは子どもだよ。 |
永田 |
はあ。 |
西本 |
一方、ぼくは、嫁の実家ということで
『筋肉バトル』を見逃してるんですが、
今年はどうでしたか? |
ふたり |
おもしろかったですよ! |
西本 |
あー、そうなんスかー。 |
糸井 |
ニューヒーローが出ましたよ。 |
永田 |
ハンドボールの宮崎選手。
強いうえにナイスガイでしたよ。 |
糸井 |
あと、ショットガンタッチでの
ヤクルトの青木選手! |
永田 |
新記録、すごかった! |
糸井 |
それがさ、グローブを差し出す形なんだよ。
左手を上向きにするんだよ。右投げなのに。
つまり、左手に心のグローブをはめて
「キャッチ!」という形で捕りにいくんですよ。
しかも、それでちゃんと捕ってるんですよ! |
永田 |
つまり、ショットガンタッチって、
「最速で落下地点に行くと
落ちてくるボールが見えない」
「ボールを見ながら行くと
落下地点に入るのが遅れる」
っていう、ジレンマがあったわけですよ。
ところが、センターでずっと
球際に食らいつく練習をしてる青木選手は
「ボールを見ながら最速で落下地点に移動して、
しかも、地面すれすれの低い位置に
手を伸ばして捕りにいく」
っていうことができるんだよ。 |
西本 |
おおお、なるほど。
というか、それができる青木選手っていうのは、
松井稼頭央選手とか、秋山さんみたいに、
「野球選手以前に、アスリートとして超一流」
っていう人なんですねえ。 |
糸井 |
うん。まちがいなく。 |
永田 |
あの、背中にゴムつけて、
引っ張り合うやつでも優勝してましたから。 |
西本 |
やっぱり200本安打は
アスリートとして
一流じゃないと打てないよなぁ。 |
糸井 |
しかも、その青木が
総合優勝したわけじゃないからね。 |
西本 |
あ、そうなんですか? |
永田 |
総合優勝したのはハンドボールの
宮崎選手なんですよ。
序盤の3種目に去年総合優勝した
池谷選手が3連続で勝つんだよ。
もう、連覇確定! みたいな展開で。
で、史上最多得点差で
ショットガンタッチに入って、
そっから無名のナイスガイ、
ハンドボールの宮崎選手が大逆転なの。 |
西本 |
めちゃめちゃ盛り上がる展開じゃないですか! |
糸井 |
盛り上がりましたよ。
年末年始のテレビ番組のなかで
あの時間は大事な琥珀色の思い出ですよ。
ま、そんなときににしもっちゃんは‥‥。 |
西本 |
今年も『かくし芸』を観ていたと。 |
糸井 |
しょうがないねぇ。 |
永田 |
いちおう訊きますけど、
『かくし芸』はどうだったの? |
西本 |
はい。今年もまったく覚えてません!
酔っぱらってました。 |
ふたり |
しょうがないねぇ。 |
永田 |
年越しの瞬間はどうでしたか。
というか、『ナイナイ炎の年越し』は
観ましたか? |
西本 |
もちろん、観ましたよ。 |
糸井 |
ぼくもちらちら観ました。
永田さんは、また、
奥さんにいろいろ言われながら観たんですか。 |
永田 |
はい、観ました。
今年はさらに新たな疑問として
「毎年これをやってるっていうことは
これは評判がいいのか?
みんな毎年これを観てるのか?」
っていう質問が妻から出ました。
例によって答えられませんでしたが。 |
糸井 |
ぼくは、そういう、永田家での
やり取りを想像しながらあれを観てましたよ。
それでね、今回、感想として
あらためて思ったことは、
あの番組の柱は、
矢部さんなんだなということです。
矢部さんが気の抜けた声で言いますよね。
「岡村さ〜ん」
あれが、『炎の年越し』の大黒柱です! |
永田 |
それはいえるかもしれない。
あの人が「ただの大がかりなボケ」を
ややこしくてるんですよ。
そこが軸といえば軸。 |
糸井 |
そうなんです。
そのおもしろさなんだなぁと
今年は気づいたんですよ。 |
西本 |
ぼくは同い年だということもあって
かなりの矢部ファンなんですよ。
前職の吉本興業にいたころは、
矢部さん本人からも
「お前、マニアやな」
と言われてた時期があって。
矢部さんがやっているだけで
ぼくは、ぜんぶ、おもしろくなるんですよ。
「ああ、これは興味がないんだ」とか。
「ああ、ここはおもしろがってる」とか。
昔、CMの撮影のたびに
矢部さんの家に迎えに行ってたんですけど、
ぼくは、スタジオに向かう車中での会話だけを
たのしみに仕事をしてたんです。
ですから、矢部さんがほめられるだけで
うれしいですね。 |
永田 |
番組そのものの話をすると、
今回、驚くべき展開でしたよね。
なんと、1回目は失敗する! |
糸井 |
そうそう(笑)
あれは、事件といえば事件だよ。 |
永田 |
長々と、延々と、引っ張りに引っ張って、
いよいよ本番になって、
「失敗したのでもう一度」ですからね!
まさか、あの燃えるでっかい球が
ふたつあるとは思わなかった!
そのおもしろさをね、
妻に説明するのがまた難しいこと‥‥。 |
西本 |
わははははは。 |
糸井 |
くだらなさの追い討ちだからね。 |
西本 |
『筋肉バトル』が終わったあとで
また『筋肉バトル』が
はじまるようなことです。 |
永田 |
これで来年どうするのか、
ちょっと予想ができなくなりましたね。 |
糸井 |
来年も‥‥あるよね? |
ふたり |
‥‥たぶん。 |
糸井 |
もう、自分から言っちゃいますけどね、
観ましたよ、『ミリオネア』、
わりとずっと。ほぼぜんぶ。 |
ふたり |
わはははははは。 |
糸井 |
いや、小泉孝太郎がすごかったんですよ。
どうやら小泉首相も観てるらしいんですが、
お父さんから
「おまえじゃ1000万は、とれないよ!」
と言われながらもとっちゃうんですよ。 |
永田 |
もう、すっかりふつうの
『ミリオネア』ファンですね。 |
西本 |
あと、渡哲也さんが、いいことしてましたね。 |
糸井 |
あ、そこ、観てないわ。 |
永田 |
ぼくも観てません。 |
西本 |
まず、クイズに臨むまえにね、
「1000万とったら、なにに使いますか?」
っていう質問があったんですけど、
なぜか渡哲也さんは、
「それは1000万を
とったときにお話しします」
って言うだけで、答えないんですよ。
だから、観てるこっちとしては
「なにをもったいぶっているんだ」
って思ったりしたわけですよ。
で、いよいよクイズ開始なんですが、
渡さん、なんと、どんどんクリアーして
「もう1問答えると1000万!」
っていうところまでくるんです。
ところが、そこで降りちゃうんですよ。 |
糸井 |
ほお! |
永田 |
へえ! え、そこで降りるといくらだっけ? |
西本 |
たしか750万円とかです。
それなりの大金ですけど、番組の展開としては
「ええ?」ってなるわけですよ。
当然、みのさんが、
「どうしてですか?!」と問いかけると、
渡さんが語り始めるんです。
「じつは1000万をとったら
自分がやっている小児ガン征圧の会に
全額、寄付するつもりだった」と。
「もし、つぎの問題で間違えたら
寄付できるはずのお金が
消えてしまうことになる。
だから、ここで降りていいですか?」
と言うんですよ。 |
ふたり |
へえーーーー。 |
西本 |
そこでもう、大拍手ですよ。
降りるときにあんな拍手って
なかなかないですよ。 |
糸井 |
いい話じゃないですか。 |
永田 |
いい話じゃないですか。 |
西本 |
で、続きがあるんですよ。
その最後の問題は降りるんですけど、
「もし、答えるとしたら
何番にしてましたか?」
とみのさんが質問したんです。
渡さんが
「勘で1番にしようと思ってました」
と言うと、じつは
「1番」が正解だったんですよ。
でも、これでよかったんですよと言って
終わるんです。 |
糸井 |
へーーー。 |
永田 |
麻雀マンガみたい! |
西本 |
ぼくは『ミリオネア』って
けっこう観てるんですけど、はじめて
「『ミリオネア』っていいなあ」
と思いましたよ。 |
糸井 |
だろ? |
永田 |
「だろ?」じゃないでしょ。 |
糸井 |
意外におもしろかったのがあれですよ、
『タレント再生工場』。 |
西本 |
あ、今田耕司さんのやつだ。 |
糸井 |
あれはね、なにがすごいって、
やっぱり今田さんですよ。
つまり、出てくるタレントは
いま、番組にふつうに出しても
成立しづらいような人たちなんですよ。
それをぜんぶ、
今田さんが成立させていくんです。 |
西本 |
力技だ。 |
糸井 |
誰にもできないよ、あの番組。
その、ひらたく言えば、
世間から忘れられてしまったような芸能人を
集めてるわけですから、観る側としては
ちょっと痛い部分があるんだけど、
でも、なんとか、
「セーフ!」「ぎりぎりセーフ!」
をくり返すんですよ。 |
永田 |
糸井さん、そういう、
「成り立たないはずの番組を
タレントの力でなんとかする番組」
が好きですよね。 |
糸井 |
それが肉体というか
演芸の魅力だと思うんだよ。
シナリオとかを超えて、
「芸が救っちゃった!」という。
あきれるよ。今田耕司をみんなが
大事にする理由がほんとうにわかる。 |
西本 |
『さんまのまんまスペシャル』の
ピークもやっぱり今田さんでしたよ。 |
糸井 |
それ観てないんだよな! |
西本 |
これはおもしろかったですよー。
もう、いきなり、
「ボクが売れはじめて天狗になってた時期の
話なんですけどね」とはじまるんですよ。
それでダウンタウンの浜田さんに
怒られたという‥‥。 |
糸井 |
あ、知ってる!
電話の受話器がマンガみたいに
飛び上がって見えたっていうやつだ。
‥‥‥‥あれ?
おれ、観てないのになんで知ってるんだろ? |
西本 |
いや、だから、
テレビガイドに書いてあったんですよ。
しっかりしてくださいよ。 |
永田 |
去年の年末にそれ読んで
3人で大笑いしたじゃないですか。
しっかりしてくださいよ。 |
糸井 |
‥‥‥‥。 |
西本 |
で、そのあとは、今田さんが
吉本の若手をドンドン紹介するんですけど
そのなかに
「大西ライオン」というのがいるんです。
そいつは、ただ、ライオンキングの
歌をうたうだけのやつなんですよ。 |
永田 |
あっ、知ってる! 観たことある!
ただふつうにライオンキングの歌を
うたうだけの人だ。 |
西本 |
そう。ライオンキングの歌を
ただうたうだけの人なんです。 |
糸井 |
なんで同じことを何度も言うんだ。 |
永田 |
いや、ほんとに、ライオンキングの歌を
ふつうにうたうだけなんですよ。
それが妙におかしいんです。 |
西本 |
そうなんです。
ライオンキングの歌を‥‥。 |
糸井 |
もういい、わかった! |
西本 |
そういうおもしろい若手を紹介してるうちに
つぎのゲストの高橋尚子さんが来ちゃって
今田さんは帰る時間になる。
で、最後は
「若手を紹介してたから
自分の話をなんにもしてない」
とか言いながら返っていく、と。
バトンパス、去り際までが見事でした。 |
永田 |
でも、結果的には、
今田耕司に対する評価は上がっていると。 |
西本 |
そうなんですよ! |
糸井 |
うーん、聞くからに
それは見事な振るまいですねぇ。 |
糸井 |
なんか、ほかに
おもしろい番組はありましたか? |
西本 |
ぼくが言っておきたいのが
『チンパンニュース』。
小池栄子さんがずっとチンパンに
セクハラを受け続けているんです。
もう、これがほんとうにおもしろくて。
ダウンタウンがちょっと前に
フジテレビの深夜で
外人とニュースをやっていた
番組があったんですが
あれと構造としてはまったく同じなんです。 |
糸井 |
ああ、あったあった。 |
西本 |
あの外人がチンパンなんですよ。 |
糸井 |
じゃ、セリフが人間なんだ。 |
西本 |
そうなんですよ。
『チンパンニュース』、
自分で事前に掘り出しておいて、
実際に観てみたら、
ほんとにおもしろかったんで、報告でした。 |
糸井 |
あとは、なんかありますかね。
『さんタク』は観たんですか? |
西本 |
観たんですけど、
でも、さんまさんは
『まんま』がいちばんでしたね。
さんまさんの彼女をみつけるという
美女が出てくる流れよりも、
今田さんがおすすめ若手芸人を
連れてくるほうがいいなと。 |
糸井 |
なるほど。
あと、あちこちで、
横峯さくら親子を
見かけた気がしますね。 |
永田 |
ああ、そうですね。
あと、次長課長も多かったし‥‥
でもやっぱりいちばん出てたのは
HGでしょう。
なんか、ほんとに、ずっと出てた。 |
西本 |
あの、HGに関して、
元吉本興業の人間として言わせてください。
「もう来年はいないんじゃないか」とか
「一過性のものだ」とか言われてますけど
大丈夫です!
吉本興業にはノウハウがあります!
昔、漫才ブームがあって、
あっという間にそれが去っていったときの
「こうなっちゃイカン!」というノウハウが
あの会社には詰まってます。
だから、HGは大丈夫です。
大阪に新喜劇があるかぎり、
まだまだ食えます。 |
糸井 |
あと、料理もできるしね。 |
永田 |
あの人、不思議とイヤじゃないんだよなぁ。
第一印象は「濃そう」なんだけど、
意外に「濃くない」というか、
そのへんが人気なのかな。 |
西本 |
新喜劇には、
そういう人がいっぱいいますよ。 |
糸井 |
マンネリを味にするというのは芸なんですよね。
だから、『ナイナイの年越し』というのは
芸を見せてるわけです。
さんまさんも芸を見せてる。
けど、台本を書く部分というのは
なかなかそれがむつかしいんですよねえ。 |
永田 |
ああ、それで、何度もくり返す番組が
「2回目まではおもしろかったのにな」
っていうことになるわけですね。 |
糸井 |
そうなんですよ。
芸を見せる番組だったら、
マンネリというのは、
マイナスにならないんです。
「それを観たい!」
というお客さんが増えますから。
でも、企画というのは
やっぱり、旬がありますよね。
その旬を観たほうがおもしろい。
その意味では、今年の年末年始で
「これは旬だった!」という企画は
ぼくが観たかぎりではあまりなかったですね。 |
永田 |
たのしいのは、
企画じゃなくて芸のほうだったと。 |
西本 |
あと、ハイビジョンね。
衝撃としてはソフトより、
ハードのほうが強烈だった。 |
糸井 |
ま、なんだかんだいって、
たのしく観ましたけどね。
来年もこんな感じで観るんでしょう。
『SASUKE』は
落ちるからおもしろいんだよ、
とか言いながらね。 |
西本 |
あの〜、来年、『SASUKE』に
出てみようかなと思うんですけど。 |
ふたり |
出てみればいいじゃないですか。 |
西本 |
あ、またネタだと思ってるでしょう。
意外に本気ですよ。
最初のトントントントントン!
がいけるかどうかが
ポイントだと思うんですけどね‥‥。 |
永田 |
あれ、まえに
知り合いが出たことがあるんだけど、
そいつの話によると、
「待ち時間が長く、たいへん寒い」と。
どんどんテンションが落ちるなかで
自分の番が回ってくるから、
本番一発で実力を出し切るのは
かなりキツいって言ってたよ。 |
西本 |
だから、待ち時間が長いなら、
そのあいだに
いっぱいしゃべっておきましょうよ。 |
永田 |
えっ? ひとりで行くんじゃないの? |
西本 |
応援席にみんなで来てくださいよ。
ほら、応戦席に糸井さんとかいると、
番組的にオトクじゃないですか。 |
永田 |
それは、にしもっちゃんがオトクなんだろ。 |
糸井 |
まあ、いいですよ。
そうなったら行きますよ。
ちょっと帽子とかかぶってね。
「がんばれよ、西本」かなんか言ってね。 |
永田 |
言い終わらないうちにドボンと落っこちて。 |
糸井 |
「あっちゃー」って頭抱えて見せて。
いいじゃない。
そういう顔の出し方は嫌いじゃないですよ。 |
西本 |
トントントントントン、は
うまくいくと思うんですよ。
問題はそのあとのぐるんぐるんだな‥‥。 |
永田 |
妙に本気だな。
じゃあ、今年の年末に
「ほぼ日テレビガイド」で
その報告ができるかどうかということで。 |
糸井 |
また、年末にお会いしましょう。 |
西本 |
トントントントントン、は
大丈夫だと思うんだよな‥‥。 |
モギコ |
うーん、なにを観たやら、
ほとんど覚えておりません。
だらだらと過ごしておりました。
とりあえず、紅白は観なかった。 |
オガー |
2005年をもって、
「紅白は録画して見るもの」と心得たり。
香取局長と山本副長の一瞬のからみがあり、
録画しておいてよかったと思った。 |
モギコ |
あ、それは貴重! |
りか |
紅白は「グループ魂」を見そこねた〜。
夫の実家にいるので、毎年毎年、
紅白は観るんだけど、
誰かしら見そびれるんだよねー。
局長と副長の絡みは見られました! |
モギコ |
正月明けは、記憶がないなあ。
『爆笑ヒットパレード』を観て、
『新春ワイド時代劇』を
ハードディスクに録るだけ録って観てなくて、
で、『さんまのまんま』観て、
予告どおりに『ぷっすま』観たけど、
去年と同じ感じだったので、
なんかあまり覚えてない‥‥。 |
りか |
だめだー。
ほんとうになんにも覚えていない、
というか、どれがどの番組だったのか、
ぜんぜん区別がつかないっす!
南海キャンディーズと大木こだま・ひびきが
出てたのはなに? |
オガー |
聞かれてないけど、答えましょう。
わたしの笑いのピークは
数々のお笑い番組を押さえ、
『メントレG』で
太一くんがチキンカツを試食して
メンバーに
「それ、うまい?」って聞かれたとき。
返事が満面の笑みをたたえ、
「うん!!」
‥‥笑った。 |
モギコ |
じゃあ、アタクシも聞かれてないのに、
答えましょう。
この年末年始最高の瞬間は、
阿部サダヲさんの
『トップランナー』と、
『有頂天ホテル』の宣伝番組でした。 |
りか |
最高の瞬間、なんだろう。
うーん。
とにかく、テレビをつけると
『ピタゴラスイッチ』やってた。
あれって、凝視しちゃいません? |
モギコ |
するする。 |
オガー |
するする。 |
3人 |
今年もどうぞよろしく! |