永田 |
さぁ、いよいよ1月3日ですよー。
テレビガイド的には、最終日ですよー。 |
西本 |
おーーーー! |
糸井 |
はいはい、がんばっていきましょう。 |
永田 |
この日で三が日も終わりです!
さぁ、なにを観ましょうかね。 |
糸井 |
しかしさぁ、なんかさぁ、
イマイとかがいたときのテレビが
ちょっと懐かしいよな。 |
永田 |
悪徳業者に電話をかけ続ける、
執念のリダイヤル男、イマイですね。
最近は、出てないですね。 |
|
|
西本 |
たしかに、あのころの地上波は、
チェックのしがいがありましたよね。
いけそうな番組がラテ欄のなかで
キラリと光ってましたよ。 |
永田 |
とか言ってる場合じゃないよ!
いまや2011年!
地上波が観られなくという年です! |
糸井 |
そういや、そうだ。
それは、ちゃんと言っておいたほうが
いいかもしれないぞ。 |
西本 |
え、どういうことですか。 |
糸井 |
つまり、今年の7月に、
地上波は観られなくなるんだよ。 |
西本 |
知ってますよ? |
糸井 |
でもさぁ、ほんとに観られなくなるって、
たとえば永田くん、思ってた? |
永田 |
ええと、そんなには。
ま、なんとかなるかな、と。 |
糸井 |
ほら!
こういうのんびりした人が
多いんじゃないかと思うんだよ、
とくに、ここを読んでる人のなかにはさ! |
西本 |
たしかに、そんな感じはします。 |
糸井 |
そういうのんびりした同朋たちに、
地デジに切り替えないと、
7月からテレビが観られなくなりますよと
警鐘を鳴らしてあげることが
意外にぼくらの役目なんじゃないですか。 |
永田 |
そう言われてみればそんな気もしてきました。 |
西本 |
鳴らしますか、いっちょ! |
糸井 |
思えばぼくらはね、
いままで、いろんな人に請われても、
それこそ「いまのテレビ界にぜひ警鐘を!」
と求められても、
警鐘は鳴らしてきませんでした。 |
永田 |
そうです。
警鐘を鳴らさないことで有名です。 |
糸井 |
そう、雑談は延々と続けるが、
警鐘だけは鳴らさない。
つまり、釣り鐘のない半鐘のような。 |
西本 |
ふははははは。 |
永田 |
じゃ、やぐらだけだ、そこにあるのは! |
糸井 |
そう(笑)!
そこに我々はのぼってね、
遠くを見ながら、あれこれ、おしゃべり。 |
永田 |
ただの野次馬だ! |
糸井 |
そうそう(笑)!
いわば、やぐらのみの火の見やぐらに集う、
野次馬集団、それが我々だったわけです! |
永田 |
迷惑。 |
西本 |
我ながら、失望しました。 |
糸井 |
そんなぼくらだけどね、
今年のこの件については、
ちいさなちいさな
鐘を鳴らしてもいいのかなと。
手のひらに、こう、
ちいさいお座布団を敷いてね、
その上にかわいい「おりん」を乗せて、
‥‥チーンと、ひとつ。 |
永田 |
世にもささやかな警鐘を。 |
西本 |
かなり控えめですね。 |
糸井 |
「アナログ放送をご覧のみなさん」と。 |
永田 |
「いま、テレビの画面に
『アナログ』という文字が
出ているみなさん」と。 |
西本 |
「今年の7月から、そのテレビ、ほんとに
観られなくなるみたいんですよ?」と。 |
|
|
糸井 |
うん。そのくらいでいいんじゃないかな。
‥‥チーン。 |
永田 |
‥‥チーン。 |
西本 |
‥‥チーン。 |
永田 |
なんだか、妙に湿っぽくなっちゃいましたね。 |
糸井 |
うん。ある意味、地上波との告別式だからな。 |
西本 |
『イマイ』も『チンパンニュース』も、
あのころはキラリと光ってたなぁ‥‥。 |