あやや |
つぎは、これ、行きましょう、
『結婚しない』。
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荒井 |
「木10」。
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あやや |
そう、いわゆる「木10」です。
フジテレビの木曜日10時は、
クオリティのアベレージは低くないと思いますよ。
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森下 |
このドラマのプロデューサーの中野利幸さんって、
香里奈さん主演の『私が恋愛できない理由』、
あと、長澤まさみさんと上野樹里さんの
『ラスト・フレンズ』を手がけてますけど、
このドラマとの共通点って、わかりますか。
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荒井 |
共通点? 3本の?
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あやや |
なんだろう。
どれも、けっこう当たったドラマですよね。
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森下 |
ルームシェアするんです。
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あやや |
ああーーー。
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荒井 |
ああー、そういえば、そうですね!
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森下 |
だから、これ、
ルームシェア3部作の完結編?
いや、わかんないけど(笑)。
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あやや |
菅野美穂さんと天海祐希さんが
ルームシェアするんですね。
たしかに、ルームシェア3部作だー。
あと、トレンディードラマの時代までさかのぼると
ダブル浅野さんの『抱きしめたい』も、
ルームシェアだったじゃないですか。
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森下 |
ああ、そうでしたね。
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あやや |
つまり‥‥。
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森下 |
フジテレビはかなりルームシェア率が高い。
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あやや |
そうなんですよ。
フジテレビはルームをシェアをするんですよ。
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荒井 |
話がつくりやすいのかもしれないですね。
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森下 |
一緒にいるとなんか起きるよね、たしかに。
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荒井 |
でも実際には、ルームシェアしてる人なんて、
そんなにいないですよね。
まわりにいます?
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あやや |
いない!
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森下 |
わたし、むかししたことあります!
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荒井 |
へぇーーー。
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あやや |
じゃあ、ルームシェアって、
ほんとに成立するんだ。
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森下 |
うーん、でもね、しばらくしたら、
「ルームシェアをすると男が寄りつかなくなる」
って言って、わたしの相方は出て行きました。
|
あやや |
ああー(笑)。
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森下 |
「モテないから、やめるわ」って。
で、出た途端、マンション買ったんですよ。
「このままひとりかもしれないから
がんばってマンション買うわ」って。
そしたら、すぐ出会いがあって、あっという間に結婚。
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あやや |
えっ!
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森下 |
それを踏まえて、私は言いたい。
ルームシェアをすると「結婚しない」じゃなくて、
「結婚できない」になります。
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あやや |
なるほど。でも、
「女の人がひとりで
マンション買ったら結婚できない」
っていう話もあるじゃないですか。
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森下 |
いや、ルームシェアよりいいと思います。
なぜなら、女ひとりのマンションには
「男が転がり込む可能性がある」!
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あやや |
きゃぁ、なるほど?!
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── |
はい、恋愛講座はそれくらいにして。
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あやや |
もうひとりのメインキャストが玉木宏さん。
菅野さんのお相手でしょうか。
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荒井 |
玉木さんの演じる役も「結婚しない」のかな。
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森下 |
そうみたいですよ。
番組のCMで見たんですけど、
「結婚しない理由」を
登場人物が言っていくんですよ。
玉木さんは「お金がありません」って。
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あやや |
ああー。
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荒井 |
いまのリアルな事情かもしれないですね。
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── |
資料によれば、
何十人もの一般女性のヒアリングで得られた
現実のエピソードを盛り込んだそうです。
|
あやや |
菅野美穂さんは
「甘えることができなくて、結婚できない」。
天海祐希さんは
「仕事ができて、サバサバしてて、
長く既婚者とつきあっていたため
恋愛を達観しており、結婚できない」。
で、玉木宏さんは
「精神的にも経済的にも
余裕がないから結婚できない」。
なるほどー。どれも、ありそう。
|
荒井 |
テーマといい、キャストといい、
安定感がありますね。
|
あやや |
おもしろそうですね。
菅野さんと天海さんは、
力技で作品をおもしろくできちゃうおふたりだし。
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森下 |
たしかに。
|
あやや |
見ごたえありそうですよ。
ドラマの設定は、
菅野さんが旅行代理店の契約社員。
ありそう、ありそう。
天海祐希さんは造園プランナー。
へぇーーー‥‥‥‥あ、違う!
いま、間違った妄想をしてしまいました。
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森下 |
どんな?
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あやや |
天海祐希さんが粋なはっぴを来て
庭の植木を整えている姿を‥‥。
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荒井 |
それは植木屋さんです。
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森下 |
プランナーだから。
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あやや |
すいません。
でも、ハチマキして地下足袋はいた
天海さんも似合いそうな‥‥。
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森下 |
ま、似合うけどね。
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荒井 |
似合いますけど(笑)。 |
あやや |
じゃあ、『東京全力少女』行きましょうか!
武井咲ちゃんです。
どうですか、咲ちゃん。
咲ちゃんによる、咲ちゃんのための、
咲ちゃんのドラマですよー。
|
|
荒井 |
日テレ水曜10時、『ミタ』の枠ですね。
|
あやや |
武井咲ちゃんが演じるのは19歳の女の子。
死んだと聞かされていた父親が
東京で生きていると知り、
いてもたってもいられず上京。
ポジティブで明るい性格だが、
思い立ったら即行動の猪突猛進型で
よく空回りする、と。
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森下 |
なんか、最近のドラマの主人公って、
こういうタイプの人が多いですね。
破天荒で空回りして、
空気が読めないけど、前向きっていう。
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あやや |
うーん、破天荒なほうが魅力的なのかな?
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荒井 |
ドラマが動きやすいというか、
思い立ったら即行動っていうほうが、
つくりやすそうではありますよね。
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森下 |
観てる人がスカッとするのかもしれないですね。
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あやや |
ああ、そんな感じはします。
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荒井 |
ほうー、お父さんの
お嫁さんを探す話なんですね。
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── |
あっ、脚本はあの人じゃないですか。
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森下 |
伴一彦さん。
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荒井 |
ベテランですね。
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── |
さすがにぼくにも知識がついてきましたよ。
伴一彦さんは、『うちの子にかぎって』や、
『パパはニュースキャスター』で知られる
ベテランの脚本家さんです。
|
あやや |
(ぱちぱちぱちぱち)そのとおり!
|
荒井 |
お父さん役は、渡部篤郎さん。
久々に、本領発揮な役どころではないかと。
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森下 |
かわいい娘を持つ「自堕落な父」。
たしかに、たしかに、
渡部篤郎さんフィールドに
帰ってきたなって印象がありますよね。
|
あやや |
あります、あります。
|
荒井 |
「来たっ!」って感じしますね。
|
森下 |
最近、いいお父さんの役とかやってたから、
観ながら「なにをっ!」って思ってました。
|
あやや |
たしかに、いい父親を演じる
渡部篤郎さんなんて、
「なにをっ!」ですよね。
|
森下 |
自堕落な役、賛成です。
|
あやや |
武井咲ちゃんは作品がどうこういうよりも
とにかく、かわいいですよねっ!
「なにやってもいい時期」って
一瞬、あるじゃないですか。
しかも、女優さん全員にそういう時期が
あるかっていうとそうじゃなくて。
ほんとうに限られた人にしか
与えられてない限られた時期。
それを、武井咲さんはいま迎えてる気がします。
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森下 |
わかる。
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荒井 |
ずーっと出てますもんね、途切れずに。
|
あやや |
ところで、タイトルの
『東京全力少女』ってなんなんでしょうね。
|
|
荒井 |
ちょっとイタい感じもしないではないですが‥‥。
|
森下 |
ていうか、そもそもこれ、
イタい役なんじゃないですか?
|
あやや |
そんな気もします。
しかし、この、ところどころ、
「大丈夫か?」っていう設定も、
伴一彦さんが脚本だから安心です。
|
森下 |
ああ、そうだねー(笑)。
『デカワンコ』とか、おもしろかったもの。
|
あやや |
テレビドラマならではの
たのしさがありますよね、伴さんの脚本には。
『パパはニュースキャスター』好きだったなぁ。
って、もう25年前なんですね。
|
荒井 |
あ、この『東京全力少女』と、
『パパはニュースキャスター』の構造って
けっこう近いですね。
|
あやや |
あっ、そうですね。
お父さんがいて、娘がいて、急に再会して、
お父さんの恋人と、娘がクロスして。
|
荒井 |
そうそう、似てますよね。
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── |
ほんとだー。
|
荒井 |
違うのは、娘と、お父さんの恋人の数ですね。
『パパはニュースキャスター』は
娘が3人だったけど、
『東京全力少女』は娘がひとりで、
ガールフレンドが3人。
|
|
あやや |
けど、あれですね、
父親と、かわいい娘のドラマって、
けっこう定期的に出てきますよね。
10代のかわいいアイドルの女の子主演で、
パパとのストーリーが繰り広げられる、みたいな。
それって、なんかあるんですかね。
こう、共感されるというか、
世の中のお父さんの夢というか。
|
森下 |
娘が武井咲ちゃんみたいにかわいい、
っていうのは、夢なんだと思いますよ。
|
あやや |
あーー、そうですか、やっぱり。
全お父さんの。
|
森下 |
だって『ビューティフルレイン』のとき
もう、うるさかったですもん、うちのダンナ。
|
あやや |
「芦田愛菜ちゃんかわいいー」って?
|
森下 |
そう。娘を横に抱きながら、
『ビューティフルレイン』を観て泣くのよ。
|
あやや |
やっぱそうなんだー。
|
森下 |
だから、夢なんじゃないですか?
俺の知らないところで育った、
かわいい娘が武井咲になって、ある日突然
「わたしのパパですか?」
って来るみたいなことが。
|
あやや |
あーー、なるほど。
|
|
荒井 |
そうかなぁ(笑)。
|
あやや |
いや、4歳のときに別れた娘が、
武井咲になって帰ってくるんだったら、
私も渡部篤郎になりたいですよ!
|
── |
意味わかんない。
|
荒井 |
しかしこれ、渡部篤郎さんのガールフレンドが
娘みたいな年齢ですね。
これはこれで、お父さんの
ひとつの夢かもしれないけど。
|
あやや |
3人いて、24歳、26歳、26歳。
若いなー。
|
荒井 |
渡部篤郎さんだったら、
なんとなく、ありそうな気がするというか、
そのあたりもナイスキャストですね。
|
森下 |
何歳差になるの?
|
あやや |
実際の渡部篤郎さんの役が45歳だから、20歳差。
いわゆるひとつの「加トちゃん現象」ですね。
|
森下 |
「加トちゃん現象」(笑)。
|
荒井 |
加藤茶さんに比べればこのくらいは、
ってことでね。
|
── |
加藤茶さんは、何歳差で結婚したんですか?
|
あやや |
45歳差だったかな。
|
|
荒井 |
45歳かー(笑)。
|
森下 |
ひとりぶんの人生が
すぽんと入っちゃいますよ。
|
── |
ってことは、いま45歳の人が、
いま生まれた赤ちゃんと
結婚するようなもの‥‥うわぁ。
|
あやや |
それを考えると、20歳差は
ありそうに思えてくるから不思議。
|
荒井 |
渡部篤郎さんなら、20歳差もヘンじゃない。
|
森下 |
しかも「愛がある」っていう設定で
20歳差をOKにしてると、
やっぱりびっくりしちゃうんだけど
「お金目当て」って書いてあるから、
それはもうぜんぜんありありでしょう、みたいな。
|
あやや |
ありあり、ありあり。
そのあたりも、さっきの『結婚しない』と同じで、
現代を反映させてるのかもしれないですね。
|
森下 |
そうかもしれない。 |
あやや |
もう1本、行きましょう、
『TOKYOエアポート』です。
|
── |
あやちゃんが日本一好きな女優、
深田恭子さんが主演。
|
あやや |
はい。あの、日本一好きな深田恭子さんの
日本一好きなところを言ってもいいですか?
|
|
森下 |
言うんでしょ。
|
荒井 |
言うんでしょ。
|
── |
言うんでしょ。
|
あやや |
深キョンは‥‥顔が好きなんですよ。
|
森下 |
ふふふふふ。
|
── |
深キョンさんは、ちょっと痩せられて、
おきれいになられましたか。
|
あやや |
よくぞ聞いてくれました!
深田恭子ちゃんはきれいになりました。
しかも、この顔で、なんと好きなものが
ラーメン、餃子、ビールですよ。
|
── |
はい、以前うかがいました。
|
あやや |
ラーメン、餃子、ビールが好きで、この顔ですよ。
すばらしいですよ。
|
|
荒井 |
体型も、かなり絞られましたか。
|
あやや |
絞りました。
絞ったまま、けっこう維持もしています。
|
森下 |
ほんとに好きなんだねぇ、深キョンが。
|
あやや |
はい。
あのね、私、このドラマで共演してる
佐々木希ちゃんも奇跡だと思ってるんですよ。
顔、すっげーかわいくないですか。
顔がめちゃくちゃ好き、かわいい!
あれ? ピンときてないですか?
|
荒井 |
ピンときてます。
というか、みんなそう思ってますよ。
|
森下 |
お人形さんみたいだよね。
|
あやや |
そう! お人形さんみたいなんですよ。
で、その佐々木希ちゃんと比べると、
深キョンのかわいさというのは、
完成度がちょうどいい。
|
── |
はははははは。
ダメだ、おかしくなってきた。
|
あやや |
なんで笑うんですか!
人が真剣に深キョンの魅力を
訴えているというのに。
|
── |
深キョンの魅力はそのくらいにして、
ドラマの内容についてお願いします。
|
荒井 |
なんとこれ、
羽田空港の管制官の話なんですね。
なかなかめずらしい。
|
あやや |
航空管制官って、
ちゃんとドラマになるんですかね?
|
森下 |
でも、あんまり見たことない世界だから、
逆に、おもしろいんじゃないかと。
|
── |
「羽田空港全面協力で、
普段入れない場所も撮影。」とあります。
|
荒井 |
へぇー。
|
|
森下 |
深キョンの役の説明に
「新人管制官」って書いてあるけど‥‥。
|
荒井 |
おいおいおい。
|
あやや |
さすがにそれは年齢的に無理があるのでは‥‥。
|
森下 |
「新人管制官、30歳」って書いてある。
|
荒井 |
あ、でも、グランドスタッフから
管制官を目指す、とも書いてあります。
つまり、管制官になる夢を
かなえたばかりなんですね。
|
森下 |
ああ、それで「新人管制官」なんだ。
|
荒井 |
「ドジっ子管制官・深キョン」
みたいなこともありえる?
|
あやや |
あ、それはちょっと観たいですね。
深キョンのドジっ子って
どのドラマでも、かわいいんですよねぇー。
|
荒井 |
ドジな役、多いですよね。
ドジっ子じゃない演技も、
ちゃんとできるんですけど。
|
あやや |
そう! できるんです!
妖艶な役とかも多いですよ、誘惑系も。
|
森下 |
でも、深キョンが誘惑系やると、
若干お笑い感が漂うんだよね。
いや、それがいい味出してるんだけど。
なんでだろう。
|
あやや |
漂う、漂う(笑)。
|
荒井 |
やっぱり、ドジっ子でしょう。
ドジっ子管制官に期待します。
|
あやや |
でも、管制官がドジをやらかすと、
大事故につながりません?
|
── |
ドジじゃ済まないね。
|
あやや |
あ、発見しました。
「不注意から離陸機が滑走路に
誤進入してしまう」とあります。
|
|
荒井 |
わー、ほんとに危ないんだ。
それを未然に防いだりするのかな。
|
あやや |
管制官がドジっ子だと‥‥どうなるんだろう。
|
森下 |
関係ないけど、登場人物のなかに、
かつて事故起こして、
トラウマになってる人物が
ひとりぐらいいそうですね。
|
あやや |
あー、いそう。
|
荒井 |
そこに1話使いますね。
|
森下 |
うん、そこに1話使うね、たしかに。
|
── |
脚本家目線(笑)。
(つづきます!) |