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シカの白骨をみつけました。 こういうのをみると、 「森はただやさしいだけじゃない」 ということを思います。 力尽きたシカはこの場所で倒れて 白骨になったんですよね‥‥。 木々は常に過酷な環境の中にあって、 油断をすれば菌類に分解されます。 マイナス30度の冬になれば 木の中の水分が凍り、 ばーんと大木をはじけさせる 「凍裂(とうれつ)」という 現象が起きるとか。
ずーっと昔から続いていることです。 すごいなあ‥‥。 (3枚目の写真はシカの歯です)
骸骨は、標本以外であまり目にすることが あたりまえだけど無いので、 ここで本物をみたときに、 自分がかなり引いているなあ、 と、感じました。 ちょっとした恐怖があります。 正直なところ、 骨には触りたくなかったです。 そういうものから遠くはなれて、 「よくわからないもの」として こころの奥にしまってあったんだと 思います。 |
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過酷な環境に耐えられない木は、 こうしてばったりと倒れるのでしょう。 森のいたるところでみられた景色です。
根こそぎ倒れているこの木は、 倒れてから そんなに時間が経ってない印象。 なのに、すかさず、 根の部分には他の植物が。 表面にはこんな苔が。 壮絶な美しさです。
むむ、僕はやっぱり苔が気になります。 苔を見ているというよりは 自分がガリバーになって ちいさな街を眺めているような気分。 |
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写真のフォルダをみると、 ただ、感動したままに写真を 撮影していたことがよくわかりました。
すらりとした樹の幹をみて、 おお、すげえ! パシャ。
倒れている樹をみて、 おお、すげえ! パシャ。
倒れている樹の根っこをみて おお、すげえ! パシャ。
倒木をみてびっくりしている人をみて おお、すげえ! パシャ。 |
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川の中に立つ、 フライフィッシャーマン。 ああ‥‥うらやましい‥‥。 しばしこの光景を われわれは黙ってみつめました。
川の音が、ざあざあと。
この釣り人も、 五感を研ぎ澄まして 川と会話をしているのでしょうね‥‥。
リバーランズスルーイット。 じ~ん。 の ナイスフォト出ました! 最高!!
きのこチームには、
さんと さんの ふたりが「釣り人」です。 彼らが、釣りをしている人をみる まなざしが熱かった。 ヨダレをたらさんばかりの 表情をしてたのが 印象的でした。 |
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視覚は相変わらず、きのこ目線。 つまり基本的に下を向いています。 みつかる、みつかる、きのこたち。
ひゃあ、これはまた‥‥。 お皿を何枚もかさねたようなきのこが。 回転寿司だったら たいへんなお会計になりそう!
阿寒の森で、「きのこ目」を鍛えたのちに 秋の代々木公園をぶらぶらしたときに、 例年よりもきのこが よく見つかるようになりました。 このきのこも、 よく似たものを代々木公園で みつけました。 特別な経験が 日常に役立つのは本当に嬉しかった! |
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瓦のように重なり合って生えるから、 カワラタケ。 そのまんまのネーミングですね。 森でも、街でも、広葉樹、 針葉樹を問わず、 枯木や切株や倒木などで 頻繁に発生しています。
一見地味ですが、よくよく見ると、 色はなかなかバリエーションに 富んでいて、 紺だったり灰色だったり 黒だったりする地に、 赤や白や青などの薄いラインが 同心円状に入ります。 モノクロのような カラーのような色合いや、 重なり具合でつくりだす造形の妙が たまりません。 玄人受けするきのこだと言えるでしょう。
この、カワラタケ、 腫瘍に効くなどの薬効がある、 という説もありますが、 いかんせん、シロウトは 気軽に手を出さない方が、 まあ、無難でしょうね。
(写真/新井文彦) |
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「これはわりと有名なやつです」 と新井さんが教えてくれたのは ホコリタケというきのこでした。 はい、テレビでみたことあります。 でもほんものは、はじめてです。 触ってみましょう。 ああ‥‥ふかふかだぁ‥‥。 わ、中身はこんな‥‥ 胞子ですよね? これ。 ひゃー。
奥多摩で、足下に丸い かわいらしいものが落ちていたので、 しゃがんで、指先でつまんでみたら、 白い煙が、プワッ! って出てきたので、 もうそりゃあびっくりしてしまい、 「うぎゃあ!」と腰を抜かしたのでした。 もうびっくりして、 何なのか全然わからなかったけど、 きのこだったのか。 わかっててやれば、とっても 気持ちいいです。プワッ! って。 |
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さわるとどんどん胞子が出てきます。
動画をご覧いただくとわかるんですが、 たまたま居合わせた マギー司郎さんらしき人によると サービスでいつもよりたくさん プワッとしてくれたみたいでした。 |
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きのこが胞子を飛ばす方法はたくさん。 一般的なのは、 ヒダや管孔から下に落とすこと。 ヒトヨタケのように液状にして落とす、 なんて方法もありますね。
このきのこは、成熟してくると、 上部に穴ができ、 動物が踏んだり、 雨が当たったりする刺激により、 上に向けて胞子を「噴射」します。 それゆえ、ホコリタケ、 の名がついています。
ちなみに、ホコリタケは 土に直接生えるものを タヌキノチャブクロ、 倒木など樹上から生えるのを キツネノチャブクロ、 と呼び分けることもあるのですが、 性質はほとんど同じみたいです。
幼菌は食用になります。 鍋料理などで食べる場合、 味は、 まあ温和で可も不可もないのですが、 特筆すべきは、その食感。 咬んだ最初は、ふんわりふわふわ、 そのあと、しゃきしゃき、と、 二つの異なった感じが味わえるんです。 機会があればお試しあれ。
(写真/新井文彦) |
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が、ホコリタケの匂いを! 嗅いでる、真顔で嗅いでる‥‥。 持参したちいさなカゴを アゴとヒザではさんで‥‥器用だね!
で? どんな匂い?
「なんか、びみょー」
もっとちゃんとしたリアクションを 取りたかったんだけど、 どうも微妙でねぇ。 すみませんねぇ。 |
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「うわあぁ‥‥」 という の声。 なにごとですか?と訊ねれば、 「松の木の葉っぱをもむと すっごいいい匂いがするんだよ」と。
どれどれ‥‥‥‥ うわあぁ‥‥ほんとだ、いい匂い! トドマツの匂いって ふつうの松と違うんですね。 まさに、フィトンチッド! 月並みな言い方ですが、 この香りの「癒し」効果は すばらしいと思いました。 |
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トドマツの樹液。 いわゆる松ヤニというやつでしょうか。 自分が知っている松ヤニの匂いは、 ちょっと嫌なものだったのに、 これはぜんぜん嫌じゃない。 ちょっとつまんで軍手にくっつけ しばらく歩きながら嗅ぎ続けましたよ。
これも、いいにおいでした。 においはいいけど、 そうとうペトペトして、 ぬぐえないペトペトが 一日、指先に残っていました。 そこで学習して、 近くの葉っぱで樹液を包んで、 その葉っぱをモバイルする。 という作戦を取ったら、いい感じでした。 五感で感じろ!
このモバイル樹液は、 ホテルの部屋に帰ってからも、 森の気配が感じたくて、 なん回か、 取り出してくんくんしました。 いいにお~い。 |
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みたいですね。 もちろん違います。 匂いを嗅ぐ、ゆーないとさんです。
こんなふうに見えてたんですね。 こりゃあ、きれいな腰掛けだわ。
チョイト、そこのおさるさん、 あたいに腰かけていかないかい? 誘いてぇ~~~~~! |
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わ! なんじゃこりゃ! こんなのあったっけ? おぼえてないわー。 みんながそれぞれに 写真を撮ってたからねー。
しかしすごいなー。 「不思議の国のアリス」の あの有名な穴に落っこちて 途中でつっかえている ゆーないとさんの頭のようだ。
また俺かい! つっかえて、そうとう暴れて ボロボロになってますね~わたし。 いやいや、なんか、 キクラゲ的だと思いませんか? 黒くない、キクラゲ。 悪くなさそうです。 「食不適」だけど‥‥。 |
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トドマツなどの 針葉樹生木の地際に発生。 かなり大型のきのこです。
生木に発生して 腐らせるタイプのきのこは、 材を褐色に変色させる褐色腐朽菌、 材を白くする白色腐朽菌などがあり、 ミヤマトンビマイは、後者。
針葉樹に発生する ミヤマトンビマイと、 広葉樹に発生する
オオミヤマトンビマイと、
一応の区別がされているようですが、 実際には、 かなり似通っているみたいで、 専門家の間で、別種にするかどうか、 議論が分かれているようです。
針葉樹には 抗菌性物質が含まれるために、 発生するきのこの種類が、 広葉樹に比べて あまり多くないのだとか。
(写真/新井文彦) |
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みんなが見守るなか、 きれいな赤い実を ポイッと口に入れた さん。 ‥‥どんな味?
「‥‥‥‥‥‥」 おいしいの? そうでもないの?
「‥‥‥‥‥‥」
‥‥向こうに行っちゃったよ。 ノーリアクション! まさかの、ノーリアクション!
ほんとすみません。 解説させてください。 このときの気持ちを。 どうしてこんな微妙なリアクションに なってしまったかということを。
なんかね、味がなかったの。 赤くて甘いかわいい実だと思って 口にしてみたら、ぜんぜんでした。 どうしても、 強い味を予想しちゃうんですね。 癖でね。 「微妙リアクションシリーズ」、 再来御免。 |
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一瞬、指から血が流れているようですが、 よーく写真をご覧ください。 これ、きのこなんです。 インパクト大でしたー、これは。
これ、好き! キノコなのに、ナイフで切ったら、 出血(風)って! こんな静かな森の中で、 出血(風)ですよ? まるで、サスペンス映画みたいで、 けっこう興奮だったわ。 |
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このサスペンスが行われていたとき、 僕はすこし遠くにいたんですが、 みんなの騒ぎを聞きつけて現場に急行!
小走りで近よって撮影したので、 はからずも 『ブレアウィッチプロジェクト』 のような映像に。
映像酔いしやすい方は ちいさな画面でどうぞ。 |
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きのこに付けられた名前は、 本当に、そのまんま、 というものが多いですが、 このチシオタケも例外ではありません。
傘を傷つけてみれば、一目瞭然。 赤い血のような 液体がにじみだしてきます。 この液体は、指についたりすると、 いつまでも落ちないのですが、 水で洗い流すと、 ささっときれいになります。
盛期を過ぎたチシオタケは、 タケハリカビというカビに 寄生されることも多く、 まるで傘から細長い毛が生えたように。
チシオタケにしては災難でしょうが、 それはそれで、小さい哺乳類のような、 愛らしい姿に見えなくもありません。
(写真/新井文彦) |
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森では、ほんとうにこういうことが 起こるんですね。 さっきの長い立派な骨にも びっくりしたけど、 まさか、こんなに立派な シャレコウベに出会えるなんて。
これを見て が 「ブイヨンぽいよなぁ」 とつぶやいていました。 たしかに。 とても、かわいらしいですよね。 家に飾りたいくらい。(悪趣味?)
ここでもしばし 足が止まりましたよね。 なんだかみんな、 ちょっと静かになったりして。 それぞれに思うことがあったのでしょう。 ちなみに2枚目の写真は社長の撮影です。
(もうだいぶ、歩きました。 あしたにつづきます!) |
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