よくわかるフォト絵講座。

「福田のフォト絵。」が1冊の本になります。

かわいらしかったり、くすっと笑えたり、
ふしぎな気持ちにさせられたり‥‥。
福田利之さんの「フォト絵」には、
いちまいいちまいに、アイデアがこめられています。
それを何百枚もかさねていくのって、
やっぱり、ほんとに、すごいことだと思うのです。
(すでに900枚を超えているんですよ?!)

今回の出版を機に、
「フォト絵をつくる」ということの
「すごさ」や「たのしさ」を
ぜひみんなで体験してみよう! ということになりました。

自分でやるとなると、むずかしそう?
だいじょうぶ。
きっと福田さんが、わかりやすく教えてくれます。

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よくわかるフォト絵講座。更新の予定

フォト絵ができるまで

その1 「材料」を撮りに街にでる
2008-04-22
その2 アトリエで写真を選ぶ
2008-04-23
その3 「ことば」を添えて完成!
2008-04-24

乗組員・ワークショップ

その1 ガリガリのちペタペタ
2008-04-28
その2 予習をしてきた生徒、登場
2008-04-30
その3 タコつぼとブタの手
2008-05-01

その3 タコつぼとブタの手(生徒/りんりん&ベイ)

今回の生徒は、りんりんとベイです。

前回、前々回といい感じの「フォト絵」が
できあがっております。
果たしてこのふたりはどんなフォト絵を作るのか!?
では福田先生、よろしくお願いします!



りんりんが持ってきた写真はコレ。




前回までは各自3枚でしたが、
なぜかりんりんは4枚。
どうやら選びきれなかったそうです。

それに対して、ベイが持ってきた写真は、







な、なんと合計7枚! 絞れなさすぎ!!

ベイ なんか、どれも「フォト絵」になりそう、
って思ってたら、なかなか選べなくて。
リンリン 私の場合は、
「フォト絵」って難しそうと思っちゃって、
それっぽい写真を選べなかったんです。
福田 いやいやもう、簡単ですから。
リンリン でも、どれを選べばいいのか‥‥。
福田 やりやすいと思える写真でいいんです。
ふたりともすでに写真がおもしろいので、
どれでも大丈夫だと思いますよ。
ベイ うーん、いちばん
気に入っているのはこれです。
 
福田 へぇ〜、これってタコつぼなんですか。
じゃあ、タコの「フォト絵」にするのが
いいんじゃないですか。
林さん(りんりんのこと)は、
これなんかいいと思いますよ。
リンリン じゃあそれにしてみます。
 
ふたりとも写真決定!
候補の写真を絞りきれず、
持ってくる点数が多かったわりには
あっさりと決定しました。
さっそく、福田先生のレクチャーを受けます。
 
福田 まず写真にトレーシングペーパーを乗せて
下絵を描いてください。
リンリン はい。
福田 写真にうっすらと跡が残るので、
それをカッターナイフで削っていきます。
カッターの刃は寝かせてくださいね。
ベイ はい。
福田 絵の具で色をぬって、完成です。
では、どうぞ。
リンリン え? 
ベイ これで‥‥もう、制作開始ですか?
福田 はい。
 

シンプルな制作過程に驚くふたり。
そのシンプルな作業工程で、
あんなかわいらしい「フォト絵」ができるんです。

さぁさぁ、始めたまえ始めたまえ。
戸惑いながらも下絵を描きたまえ。

 
リンリン 実際に「フォト絵」が体験できるなんて感激です。
 

じつはりんりんは入社時の面接で
「『フォト絵』の本が作りたい」と
言ったほどフォト絵のファンなのです。

そんなりんりんは、どうやらブタを描こうと奮闘中。

 
リンリン なんか違うなぁ‥‥。
福田 どうしました?
リンリン なんかブタっぽくならないんですよ。
福田 じゃあ、手を描きましょうか。
ひづめのついた手を入れれば、
グッとブタっぽくなりますよ。
リンリン そっか、手ですね!
 
いっぽう、ベイのほうは、
いまだ、下絵すら描き出せてない状態。
どうやら、タコの「フォト絵」にするという
テーマは決めたものの、そこからどうすればいいのか、
頭を悩ませているようです。
その姿はテストの難問に取り組む学生のよう。 
 
ベイ う〜ん。
福田 どんなタコでもいいんです。
見えたものを描いてもらえば。
 

トレーシングペーパーに描き込まれた下絵。
いろいろなタコに試みた様子が伺えます。

結局、タコはあきらめて、
別の下絵を描いて削り始めました。

 
福田

削りかたの飲み込みが早いですね。

ベイ そうですか?
福田 みなさん、削る段階で
だいぶ苦労してましたよ。
刃を立てて削ろうとしたり。
 

飲み込みが早くて器用なベイ。
下絵の段階で時間をかけた分を
素早い作業で挽回します。

その横で、
福田先生の作業を見ていたりんりん。
鮮やかなカッターさばきに釘付け。

 
リンリン 福田先生、じょうずに削りますね。
私、下手なのかなぁ。
福田 大丈夫、慣れればラクにできますよ。
リンリン この白いお皿の部分が、
全然うまく削れないんですよ。
福田 あっ! 大事なことを言い忘れてました。
じつは、黒などの色が濃い部分は
比較的削りやすくて、
逆に色が薄い部分は削りづらいんです。
リンリン えっ? 
削りやすさに違いがあるんですか?
インクの問題ですか?
福田 そうですね。
白い部分は削りづらいうえに、
せっかく削って出した白い線が
見えづらいので
「フォト絵」では使うのが難しいんですよ。
リンリン そっかぁ、だから
うまく削れなかったんだ。
 

そんな様々な困難を乗り越えて、
いよいよ色をぬる段階に。

ペタペタペタ。

 
リンリン
ベイ
できたー!
 
ふたりとも色をぬる面積が小さかったみたいで、
あっという間に完成したようです。
ではさっそく見てみましょう。
 
福田 レモンを豚の鼻にしたんですね。
難しかった目のところも
うまく削れてますよ。
リンリン ありがとうございます。
あのぉ、福田先生のは‥‥。
福田 なんか‥‥またもやプレッシャーを感じます。
こんな感じにしました。
リンリン
ベイ
うわぁ、かわいい!
ベイ ぼくは結局、
いろんな顔の集合体にしました。
個人的に気に入っているのは、
ネクタイを締めている人ですね。
福田 なるほど、これはすばらしい。
影の部分が「鼻の高い人」になってます。
しかも、ネクタイまで。
ベイ あ、ありがとうございます、恐縮です。
ちなみに、福田先生のは‥‥?
福田 これになります。
リンリン タコつぼが、ちゃんとタコになってる!
ベイ そうか、
こうやれば、タコになったんだあ‥‥。
リンリン

大好きなサーモンベーグルの写真で、
フォト絵初挑戦です。

カッターで写真を削るのが、想像以上にむずかしい!
目のところは何度も削りなおしたので、
写真がどんどん薄くなり、
しまいには穴が開いてしまいそうでした。
どんな曲線も、すーっとひとふでできれいにひけてしまう
先生のカッターさばきはお見事です。
りんりん
目がうまく描けなくて悩んでいたら、
先生が「黒目を大きめにするとかわいいですよ」と
アドバイスをくださって、
お気に入りの1枚ができあがりました。

ベイ どうやって描こうかと悩んでいるうちに
福田先生がささっとふたつも仕上げられて
ちょっと焦ってしまいました。
でも、カッターで削り始めたら
意外にすんなりできたので
思い切って筆入れ(カッター入れ?)を
するといいかもしれないですね。
「カッターの使いかたがうまいですね」
と言われたのがうれしかったです。
 

というわけで、
乗組員のワークショップは、これにて終了。
福田先生、
長時間にわたって、ありがとうございました!

みなさんも、よろしかったらこれを参考に、
ぜひ「フォト絵」に挑戦してみてくださいね。
実際にやってみると、予想以上にはまるんですよ?!

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「あなたもフォト絵」も絶賛稼働中です。
こちらもぜひお試しくださいね。

読んでいただいて、ありがとうございました!

<おしまい>
2008-05-01-THU
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