国立新美術館の
「古典×現代2020 時空を超える日本のアート 」
古典もよく知らないし、
現代アートはなんだか敷居が高い、
けれどもなんだかおもしろそう、
と見に行ってきました。
全部で8つの大きな部屋に分かれていて、
まず、最初のお部屋の菅木志雄さんの
静かで不思議なバランスを持った作品に
驚くところから始まります。
現代アートだ‥‥と受け止めきれなくて
簡単に片付けてしまいたくなるんですが、
よくわからないながらもかっこいいのです。
後からなにかに似ているなぁと
考えてたんですけど、
京都の寺院などにあるお庭に似ているのかも、
と思い至りました。
寺院の手入れされた庭を見ていると、
見ているもの以上に広がるものを
感じるときがあると思うのです。
その感覚に似ています。
そこにあるもの以上に、
空間の広がりを感じさせてくれる、
そんな作品から始まりました。
ひとつひとつ異なる展示の部屋を進みながら、
気持ちがほどけたのは、
しりあがり寿さんの展示です。
葛飾北斎の有名な浮世絵の隣に、
間違い探しのようにしりあがり寿さんが
トンチをきかせた(?)作品が並んでいます。
その下にはしりあがり寿さんのコメントが。
絵の違いを探して、コメントを読んだら、
もう、にやにやしちゃいます。
ちょっといま不安な時期ですから、
笑えたらうれしいですよね。
会場にいる他の人達の笑い声が聞こえる、
そんな展示の部屋になっていました。
動画のインスタレーションもあったのですが、
それもよかったなぁ。
その動画を葛飾北斎さんが見たら、
わはは!と笑って喜ぶのではないかな、
と思えるような、
尊敬と面白さに満ちたインスタレーションでした。
この展覧会は「時空を超える日本のアート」
というタイトルがついています。
鎌倉時代や江戸時代と、現代アートが
並列して展示されていて、
時空をぽんっと超えていました。
けれども、どこか、同じ空気を吸っている、
時空は超えているけど繋がっているんだなと
感じることもできる展覧会でした。
昔の作家さんも現代の作家さんも
すてきな作品を残してくれてありがとうございます。
たのしかったです。