「３年越しで準備をしてきて
４月にやっとオープンできると思ったけど
２ヶ月間つらい気持ちで待っていた。
今日この日が迎えられて本当にうれしい」

立川に新たにできた
PLAY! MUSEUMをプロデュースする
ブルーシープの草刈さんのことばを聴いて
私は首をぶんぶんとタテに振りました。

オープンできないでいます
というお知らせをしてから、
山下が待っている顔たちに思いを馳せてから、
やっとオープンをお知らせすることができます。

見てください！わーい！
オープンしましたよー！！

つづけて草刈さん。
「地元とともにある美術館でありたい。
遠くに行きにくい今の状況で
近くの美術館が大事になってくる。
だれでも気軽に入れて、
入ると奥行きが広がっている場所にしたい」

これを聴いて首をタテに振るどころか
涙さえ浮かんできました。
ともにあってくれる美術館が、ここに。

さて、みたあと「ほんと、奥行き！」と思った
企画展の「tupera tuperaのかおてん.」
を紹介します。

入る前にいそいそと鏡の前で‥‥。

完成！

いわもさん、似合います。かわええ。

配られる顔シールはいろんな種類が。
（写真を撮り忘れたのですが
私はおでこにシワを三本入れて
鼻っ柱にクローバーを咲かせていました）

知らない人どうしが
同じ場所にいる美術館ですが、
これをみんなが付けていたら
一緒にこの時間と空間をたのしんでいる
という気持ちになれそうです。

冒頭からつかまれます。

目のつぎは、口の中に入っていきます。

同じ世界感のなかで展示されている
「くだものさん」「やさいさん」の原画です。
何度息子に読んだことか。
ぽろり！
すっぽーん！
大好きな絵本です。

すでにあるもので作られた巨大な顔の中を
ふわふわと、進んでいきます。

お気づきのとおり、まるいんです。
展示室がうずを巻いています。
そして扉で区切られてもいなくて
ずーっと続いています。

建築をてがけた手塚建築研究所の手塚さんは
「夢の中に入っていくように」
とおっしゃっていました。
まさに。
その言葉どおりに実現していました。
写真だけじゃわからないとおもうので
これはぜひ行ってみてください。

コンセプトのある空間をつくる。
それに合わせて作家さんが
作品を考えて展示する。
コラボレーションの妙がすばらしかったです。

こちらは「朝田パン介」になったいわもさん。
（脚が長い！）
味のあるかおです。
ここを出てもいろんなものが顔に見えそう。

立体的なかおの森があったり。
床に寝そべって自分が顔の一部になれる
「床田愉男（ゆかだゆかお）」がいたり。

絵本コーナーひとつとっても‥‥！

くわしくは行ってのおたのしみです。

かおてん.を抜けるといつのまにか
常設展「エリック・カール　遊ぶための本」
の入口が目の前に。

あおむし、ハロー！

絵本にちなんだ穴ぼこの展示室を
のぞいたりくぐったりしながら
エリック・カールワールドに没入できます。

エリック・カールさんの自著に
「半分本、半分おもちゃ」
ということばがあって、
それをヒントにキュレーションされたそうです。

それってtupera tuperaさんの絵本にも
共通することだなぁ。
２つの展覧会はことなる作家のもので
一見べつもののようですが
一緒にみることで何かを感じられそうです。

とある小さな穴をのぞくと
そんな二組のすてきなコラボレーションが。
ぜひ会場でさがしてみてください。

「エリック・カール　遊ぶための本」
うつくしい図録はカルチャんWEBショップでも
お買い求めいただけます。

一つ階を上がると
親子の遊び場「PLAY! PARK」がありました。
（６月19日オープン）
ひろーいお皿のような遊び場があります。
クッションで足元もふわふわ、
転んでも痛くないです。むしろ転びたい。
私も衝動に駆られて走ってみたら
光井に変な目でみられました。

真ん中でお話している青いTシャツの方が
手塚建築研究所の手塚さん。
子どもがここに入ることによって
完成される空間を目指したそうです。
行き止まりのない楕円形なので
子どもたちは延々と走り回って
その夜はよく寝ることでしょう、と。
ありがたい‥‥。（by 2歳男児母）

このお皿のまわりには
さらにたくさんの遊び場があります。
ピアノや楽器があったり、
材料や工具が使える工作室、
たくさんの絵本が読めるライブラリー、
アニメーションをみられるシアター、
2歳未満の小さい子が遊べる
「小さなお皿」もあります。

おなかがすいたら
こんなにかわいいメニューが待っています。

そしてミュージアムショップ！
買いました、わたしたち。
私が即購入したのはこちらのキッズ服。
帰ってさっそく着せたら、
「すっぽーん！にんじんさん！」
と大喜びの息子でした。

PLAY! MUSEUMを安心安全に
たのしむために
こんなガイドラインも公開されています。
tupera tuperaさんのイラストが
あたたかくてすてきです。

何度だって行きたくなってしまう
PLAY! MUSEUM、
こんどは家族で行かなくちゃ！