もくじ
第1回初めての一人旅、初めてのアメリカ 2016-11-08-Tue
第2回優しさに包まれたシアトル 2016-11-08-Tue
第3回人との出会いがたくさん詰まった、サンディエゴ 2016-11-08-Tue
第4回わたしは、アメリカが好きです 2016-11-08-Tue

現在大学3年生。長期休みごとにアメリカへ飛んでしまうほどアメリカが好きです。世界中にいる友達を訪ねて世界一周することがひそかな野望。

わたしの好きなもの、アメリカ

わたしの好きなもの、アメリカ

担当・今田もこ

第3回 人との出会いがたくさん詰まった、サンディエゴ

3度目のアメリカは、サンディエゴとロサンゼルスへの一人旅でした。夏休みを使って1週間、行きました。アメリカ人の友人たちから、サンディエゴはとても美しいと何度か聞いていたので、前々から行きたいと思っていたのです。最初はサンディエゴだけに滞在するつもりだったのですが、ロサンゼルスに何人か友人がいるため、近いことだしせっかくなら会いに行こうと思い立ち、ロサンゼルス行きも決めました。この旅はいつに増して素敵な出会いが多く、ますますアメリカが好きになった旅となりました。
サンディエゴでお世話になった友人との出会いの話から、始めましょうか。
その友人と出会ったのは、なんと旅の半年前、シアトルへ向かう飛行機の中でした。たまたま席が隣同士で、フライトの途中、なかなか寝れないよね、という話から始まり、意気投合したのでした。それからシアトルに着いて、その人はそのまま次はサンディエゴに向かうということで、アメリカで困ったことがあったらいつでも連絡してねと最後にFacebookを交換し、別れました。まさかその半年後にサンディエゴで再会するとは、その時は夢にも思っていませんでした。
夏だしカリフォルニアに行きたい!と考えていた私は、以前から行きたい場所だったので迷わずサンディエゴ行きを決めたのですが、その時に飛行機で出会った友人のことを思い出しました。とりあえず連絡してみるか、とメッセージを送ったところ、すごく喜んでくれて、サンディエゴに来たら、たくさん案内するよ!と親切な返事を返してくれました。どこに出会いが転がっているか分からないなあ、と思いながら、私はサンディエゴ旅行を今か今かと楽しみにしていました。
そして当日。なんと友人は空港まで迎えにきてくれました。あまりにも親切すぎて、騙されているのかと思うくらいの彼は、嘘偽りなく、本当に純粋に、「信じられないくらい良い人」だったのです。空港からそのまま車に乗って有名なミッドウェイミュージアムと、これまた有名なBBQのお店に連れて行ってくれました。あ、そうだ。そのBBQのお店で出会った人の話をしなくちゃ。わたしのアメリカが好きな理由が、ぎゅっと詰まった出会いがあったのです。
ここのビールは美味しいから飲んでみな、と勧められるがままにビールを注文し、「乾杯」って日本語で何と言うのかと尋ねられ、教えてあげたところ、近くのテーブルに座っていた男性がいきなりこちらを振り返り、「その言葉僕も知ってるよ!みんなで乾杯しよう!」と声をかけてくれ、そこにいたみんなで「乾杯!」と笑顔でお酒を交わしたのです。私はその時、アメリカに着いてまだ数時間、飛行機で寝れなかったせいで頭もふらふらでしたが、やっぱりここが好きだ、と思いました。見知らぬ人とまるで友人かのように話す。共感すること、面白いことがあったら他人でも話しかけちゃう。そういう人との距離感が、なんだか心地よいんです。
その後も、友人は仕事の合間をぬってわたしをいろいろな所に連れて行ってくれました。ハイキングに行ったり、西海岸にしかない有名なハンバーガー屋さんに行ったり、私が兼ねてから行きたいと思っていた場所にたくさん連れて行ってくれました。この友人がいたからこそ、サンディエゴを存分に楽しめたのだと思います。
だけど、一人で周る時間にも、たくさんの出会いがありました。サンディエゴは軍の基地がある場所なので、日本に住んだ経験がある人が多くいました。一人の移動の際よく配車サービスを使ったのですが、その運転手さんの中にも何人かそういう人がいて、わたしが日本人と分かると、いかに日本人が素敵か、いかに日本が素晴らしいかと話して聞かせてくれたのです。私はアメリカの方がよっぽどいいけど、なんて思っていたけれど、そうやってニコニコと日本のことを話してくれたのがとても嬉しかった。中には、「ルームメイトが日本人でね、10年以上も一緒に暮らしていたんだよ。僕にとって彼はまさに兄弟なんだ。」と日本人との思い出を話してくれたり、カタコトの日本語を披露してくれる人もいました。「あなたに会えてよかった。素敵な旅を。」と最後に握手を交わした時は、胸がじーんとする想いでした。人が抱く国のイメージって、やっぱり出会った人の印象によるんですね。外国にいる時は、自分が他の国の人にとっての日本のイメージになっちゃうのだと思うと少し怖いけど、日本ってきっと良い国だ!なんて思ってもらえたらいいな、と思いました。
アメリカに強い憧れを抱くあまり、日本に対して無意識に良くない思いを抱いていたけれど、アメリカにいながら、日本っていいな、と改めて思えたのでした。

第4回 わたしは、アメリカが好きです