職場に感動を。
担当・あかし
第2回 僕のとこに、突風がやってきた。
- 明石
-
それでは、福西さん。
あらためてにはなりますが、よろしくお願いします。
- 福西
-
ほんまに、僕でええの?(笑)
- 明石
-
もちろんです。福西さんが、いいんです(笑)。
いつも友達に感動課の話をしたら、
すごくおもしろがられるんですよ。
- 福西
-
はあ。
- 明石
-
いつも「キレイな女性社員とかがやってるんですか?」って
聞かれるんです。
それで、いや、40歳過ぎの関西弁しゃべるおっちゃんが
やってますって言ったら、えええ! って(笑)。
- 福西
-
どういうことやねん! おっちゃんって!
- 明石
-
すみません(笑)。
でも、それで更におもしろがられるんですよ。
私たちから見たら感動課がいるって当たり前ですけど、
社外の人から見たら、すごくめずらしくて
おもしろいことなんだろうなって改めて思ったんです。
- 福西
-
はあ。
- 明石
-
今までも、いろんなメディアで取り上げられてますけど、
社員にしか分からない、素顔の福西さんを取り上げられたらなあって。
- 福西
-
キレイな女性社員じゃないけど大丈夫かいな(笑)。
- 明石
-
大丈夫です、大丈夫です(笑)。
- 福西
-
じゃあ、どうぞ。
- 明石
-
ありがとうございます。
福西さんって、サイボウズに入る前は、
大手のメーカー企業で、製品の取扱説明書を作る
テクニカルライターの仕事をされていたんですよね。
- 福西
-
せやで。
僕、6年に1回くらいずつ、仕事というか
環境が変わってんのよ。
- 明石
-
6年、ですか。
- 福西
-
新卒で大手のメーカー企業に入って、
約6年間テクニカルライターしてたやろ。
それからサイボウズ入って、6年間またテクニカルライター。
ほんで、それから感動課なってん。
- 明石
-
へえ! 知らなかったです。
- 福西
-
感動課はじめてもうすぐ6年やから、
そろそろ感動課もやめるんちゃうかな。
- 明石
-
いやいや、やめないでください(笑)。
福西さんは、なんで大手企業から
サイボウズに転職したんですか?
- 福西
-
うーん。なんかね、大手企業で取扱説明書を作ってたら、
その部署で主任になって課長になって部長って、
出世コースが決まってんのよ。
何年もかけて、偉い席に座りたくもないなって思って、
6年目で、転職しよかなーって。
- 明石
-
仕事が嫌になったとかでは…?
- 福西
-
ううん。別に仕事内容は嫌いやなかった。
転職してみるのもありかなって思っていうくらいで。
でも、転職するなら、
別のやつ挑戦してみたいなって思ってたのよ。
- 明石
-
別のやつっていうのは、別の職種ということですか?
- 福西
-
そうそう。
でもな、別の職種で受けようと思ったら、めっちゃ落ちんのよ。
急に企画職やりたいですって言って、
今何やってんの? って聞かれて「説明書作ってます!」って
答えても、通用しいひん。
- 明石
-
うん、うん。
- 福西
-
最初ね、当時六本木ヒルズに入ってた
「CYBIRD(サイバード)」っていう会社受けてん。
携帯のコンテンツ作ってる企業。
社員さんもおもしろくて、面接で2時間くらい話して、
本部長のお墨付きまでもらったんよ。
でも、採用は1人で、もう1人のお墨付きもらってる人に負けて。
- 明石
-
なんと…。
- 福西
-
それがめっちゃ悔しかったんか、
六本木ヒルズに入ってる会社一覧を携帯のカメラで撮って、
片っ端から受けたのよ(笑)。
ゴールドマン・サックス証券さんだけ、
英語の履歴書やったから受けれへんかってんけど。
- 明石
-
とにかくヒルズで働こう、と(笑)。
- 福西
-
そうそう(笑)。
でも結局うまくいかへんくて。
2ヶ月くらいした時に、やっぱり別の職種やと
難しいなって思って、テクニカルライターの職種で受けたのよ。
そしたら、めっちゃ受かんねん。
大手企業でテクニカルライターやってましたって言ったら、
これでもかっていうくらい、受かる。
その職種で受けて落ちたやつないねん。
- 明石
-
へえ…!
- 福西
-
でも、受かって嬉しいと同時に、めっちゃ悲しくなんねん。
「僕、もう説明書作ることしかできひんのや」って。
でもしゃーないから、テクニカルライターで転職するにせよ、
おもしろい会社で働きたいなと思って。
- 明石
-
それが、サイボウズだった?
- 福西
-
それがね、最初に受けたサイバードさんが
忘れられへんのやろね。
何を思ったのか、あいまい検索してん。
「サイバード 六本木ヒルズ 森ビル」って。
サイボウズは、今はオフィス移転したけど、
当時は「後楽森ビル」っていうビルに入ってたから、
「サイボウズ 後楽森ビル」で引っかかってん。(笑)
- 明石
-
そういうことですか!(笑)
- 福西
-
そう。あいまい検索で引っかかって、
ここにいるわけです(笑)。
- 明石
-
はあ(笑)。
- 福西
-
まあ、サイボウズっておもしろいところやなーって思ったのよ。
- 明石
-
どういうところが?
- 福西
-
なんか、今はもう500人くらいのそこそこ大きい会社やけど、
僕が入った時はまだ100人くらいで、
しっかりしてない会社やってん。
今と全然違って、何も制度とかも揃ってないし。
大手で働いてた頃に比べれば、ベンチャーやねん。
- 明石
-
たとえば、どういうところに
大手と違いを感じたんですか。
- 福西
-
たとえば、分っかりやすい例でいえば、ボーナスとか。
サイボウズ、当時ゼロやったからね。
大手で働いてた時は、ずっとクレジットカード、
ボーナス払いの設定にしてたから、
どうしたらええの? って感じで、
ゼロっていうのがあるんやってこと自体が刺激的で。
- 明石
-
(笑)。
- 福西
-
社内のイベントとかでも、
大手では会社の創業記念を祝うっていう文化がなかった。
月の売り上げが達成されたっていっても、その売り上げが
いくらかさえも分からへん。
サイボウズは、なんでも共有するやん。みんなで喜ぶやん。
その文化がおもしろかった。
- 明石
-
大手から転職されたら、なおさらですね。
- 福西
-
うん、うん。
しかもその割には、無料アプリケーションの広告に
とんでもない金額使いましょーとか言うてるし。
- 明石
-
へえ…!
- 福西
-
……なんかね、社内で突風が吹くのよ。
ちゃんと誰かが考えてやってるっていうのは
分かってるねんけど、意味分からん突風が、
急に社内にうわーって吹くのよ。
そういうのを見て、おもろいなーって思いつつ、
僕にも突風きいひんかなーって思ってて。
で、転職して6年経った時、きたわけですよ。
突風が僕のとこに。
- 明石
-
感動課という名の突風が(笑)。
- 福西
-
最初は、意味分からへんと思った。
職業の名前も、具体的な仕事内容もなかったからね。
- 明石
-
そうか。
名前もない状態だったんですね。
- 福西
-
副社長がいきなり僕のデスクに来て、
「君、人を喜ばせるの好きやん。それ、真剣にやってみいひん?」って。
- 明石
-
本当にそんな感じだったんですか(笑)。
- 福西
-
そうやで。
それまでさ、社内報とか打ち上げの企画とか、
自分の仕事の片手間で、趣味でやってたのよ。
片手間やったら、優先度は低くなるやん。
忙しくなったらできひんやん。
それやったら、仕事にしてみいひんか? って言われて。
- 明石
-
突風…(笑)。
- 福西
-
まあ、なんか酔っ払った時とかに
僕もそういう仕事やりたいって
漏らしてたみたいやねんけど(笑)。
- 明石
-
覚えてないんですか。
- 福西
-
覚えてない。
けどまあ、そういう縁があって、僕は今こうやって感動課として
ここにいるわけです。