職場に感動を。
担当・あかし
第4回 名脇役でいたいねん。
- 明石
-
感動課って、いわば「裏方」の仕事じゃないですか。
でも、福西さんは「裏方」っていう感じがしないんですよね。
- 福西
-
僕、目立つの嫌いやで。
- 明石
-
うーん……。
なんか、今みたいに「僕、目立ちたくないねん」って
よく言いますけど、コソッとは目立ちたがるじゃないですか。
「実はこれ、俺がやってんで」とか。
ちょっとした自己主張が垣間見える、というか(笑)。
- 福西
-
たしかに、そういう部分はあるかもしれへん(笑)。
そういうので言うと、僕ね、昔マネージャーになりたかってん。
- 明石
-
えっ。芸能人とかの?
- 福西
-
うん。マネージャーとかってね、普段は裏方やけど、
たまーに「うちのマネージャーおもろいねん」とか言って、
手帳持った人がテレビの端の方にうつったりするやん。
- 明石
-
たしかに、いますね。
- 福西
-
あれになりたかったのよ。
- 明石
-
なるほど…!
自分がメインじゃなくていいけど、
ちょっとはうつりたいんですね(笑)。
- 福西
-
そうそうそう。
芸能人ってさ、めっちゃ頑張ったら有名になれるやん。
マネージャーって、自分が頑張るわけではないけど、
その「頑張り」に関与できるやん。
そういうのが、やりたかったのよね。
自分自身は何もできひんから、
できる人が頑張ってる横で応援できたらいいなって。
- 明石
-
頑張る人を、横で応援する…。
まさに、今の感動課のお仕事ですね。
- 福西
-
それが、感動課の原点な気がするけどね。
僕、自分が頑張ったとかはどうでもいいねん。
それによって、その人が喜んでくれたりしたら
ええなって思うわけで。
でも、ちょっとは褒めてほしい(笑)。
コソッとだけ、実は僕がおんねんでって言いたいねん。
- 明石
-
名脇役みたいなかんじですね。
主張しすぎないけど、存在感がある。
- 福西
-
うん。あくまで、名脇役。
- 明石
-
納得しました。
- 福西
-
脇役じゃなくて「名脇役」ってとこが大事やで。
- 明石
-
(笑)。
福西さんって、アイドルのコンサートに
よく行ったりするじゃないですか。
それも、何か感動課と関係あったりするんですか?
- 福西
-
アイドルの握手会とかめっちゃ行ってますけどね、
元来ぼくは無趣味なのよ。
アイドルとか、なんやねん! って思ってんのよ。
- 明石
-
ええ! めっちゃ好きかと思ってました。
- 福西
-
社員のAさんとかBさんがアイドルのこと好きやねん。
- 明石
-
そうなんですか。
- 福西
-
僕自身はアイドルに興味ないねんけど、
アイドルを好きな人には、興味があって。
別に嫌いってわけでもないし、行っとけ! って思ってて。
結果、握手会行ってハマったんですけどね。
- 明石
-
(笑)。
- 福西
-
共通の趣味を持つとさ、話題ができるやん。
そしたら話も広げやすいし、もっと社員とも仲良くなれるし、
ええかなって思って。
- 明石
-
アイドルが好きっていうのも、
あくまでも、人と仲良くなるきっかけなんですね。
- 福西
-
そうそう。
それでいうと、僕、食にも興味ないのよ。
- 明石
-
ええっ…!
- 福西
-
みんなで美味しいもん食べに行って、
くだらん話するのが好きなのよ。
食べることじゃなくて、くだらん話をしてるのが好き。
人って、「牛丼いかへん?」って誘われるより
「〇〇のステーキ行かへん?」って誘われたほうが
行きたくなるやん。
まあステーキも嫌いじゃないし、一石二鳥かなって。
- 明石
-
てっきり、ご飯が好きなのかと思ってました。
- 福西
-
僕、少食やねん。こう見えて。
- 明石
-
(笑)。
- 福西
-
僕はね、自分の人生が浅い代わりに、
深いところを少しずつ、他人に教えてもらってんねん。
- 明石
-
私には、浅いようには、見えませんが。
- 福西
-
いや、広さでカバーしてるだけよ。
なんかね、興味を持ったことに対してすぐ飛びつくのよ。
すぐ飛びついて、ちょっと興味持っておもしろさを味わったら、
誰よりも早く次のやつに移るねん。
- 明石
-
そういうところも、感動課のお仕事に
活きてるんですかね。
- 福西
-
いやー、活きてると思うよ。
僕は、ちょっとずつ社員一人一人にハマっていくねん。
で、ある程度ハマったら、次の人に移っていく。
- 明石
-
ふむ、ふむ。
- 福西
-
感動課はじめたばっかりの時は、一人一人とめっちゃ仲良く
ならなあかんなって思っててんけど、そんなことなかった。
でないと、何百人も見てられへんのよ。
やから、ひどい人ではあるんやろな、とは思う。
- 明石
-
全然、ひどくないです。
- 福西
-
一人一人に深く、真面目に付き合おうと思ったらね、
30人くらいが限界ですよ。
友達多い人って親友少なかったりするやん。
僕はたぶんそっちのタイプなんやと思う。
- 明石
-
福西さんは、いい意味で他人に興味があって、
他人に興味がないんですね。
- 福西
-
ほんまにそうやと思う。
でもね、一回でもハマったら、情が湧くのよ。
そしたら、その人を喜ばせたいって思う。
- 明石
-
逆に言えば、「喜ばせたい」と思うためには、
一回はハマらないといけないんですね。
- 福西
-
そう。やから、社員の日報は毎日全員分、欠かさず読んでる。
500人を6年間やから、もう何万通と読んでるわけですよ。
そこでね、その人に「ハマる」何かを探してるねん。
- 明石
-
なるほど。
福西さんって、底知れぬ知識がある印象がありましたけど、
その裏側には、「人を知りたい」だったり、
「人を介して、いろんなことを知りたい」という福西さんの
生き方、姿勢があったんですね。
- 福西
-
なんだかんだで、僕、「人」が好きなんやろな。
- 明石
-
好きじゃなかったら、このお仕事は続かないですよね。
感動課、本当に素敵なお仕事だとあらためて、思いました。
お話を聞かせいただいて、ありがとうございました!