休日、小雨の横浜に集合。
フクダさんの車でご実家へと向かうと、
お二人で暮らすお父さんとお母さんがお迎えしてくれました。
スタッフの昼食まで気にしてくださった
その日のメニューは
・ 父方の郷土料理「おきりこみ」(うどん)
に加え、
・ 電話すれば30分でつくっておいてくれるチャーハン
・ 餃子
と、どれもフクダさんが昔から食べ慣れたものばかり。
一緒に作ってもらって、一緒に話をしてほしいから
饒舌なフクダさんにはインタビューアーに
なっていただくことにしました。
これぞ実家!というお茶の間でお茶をいただき
撮影準備、おきりこみの話をすれば、
自ずと小学校の頃の土日の話になります。
作ってくれていたのはお母さんでしたが、
おきりこみのルーツはお父さんの実家。
そんなお父さんの話を聞くことで、
知らなかったひいお婆ちゃんの名前が出てきたり、
エピソードを掘り当てたりと、
フクダさんご自身がルーツに触れてゆきます。
父 「今日は、適当にやります」
フク 「いや、ちょっとは計ろうよ!」
お笑いのボケとツッコミのようなやりとりでスタート。
聞けば、向かい合って話をするのは久々とのこと。
男の料理は中力粉をこねる際の水の分量
ひとつをとっても、そう伝えられるものではありません。
父 「粉をこねる時は、誰かいたら抑えてもらうんだ。
お前ぇは一人だからできねえだろうけど(笑)」
フク 「なんか言い方にトゲがあるな!」
こねるふたりを見守り、時に笑い、
いい合いの手を入れるお母さん。
ご自分の小さな手のひらは、どちら似か聞いたり、
おそらくふつうに暮らしていては、
聞くことがなかったであろうことまで聞くフクダさん。
親はどうしても聞かれるまで、
口を開いてくれないことが多々あるようです。
本当は伝えたいけれど、子供にとって
退屈なんじゃないか、うとましいんじゃないか、
きっと、そんなことを気にして。
だから、聞いてみるって大切みたいです。
料理を通してみると、それがまたいろいろと出てくる出てくる。
この日も、フクダさんが途中、買い物で席を外した際
お母さんはご自身がずっと書きためてきたレシピ集を
見せてくださいました。
やけに事務的に整理番号やら区分がきっちり
書いてあると思ったら、作成者はお父さん。
「事務方のお仕事だったんですか?」と聞けば
外をプイッと向いて照れながら、そうだよ、と。
隣でにんまりするお母さん。
こうして残されて、
どれだけ繰り返し作ってみても、
いつまでも記憶の味にはたどり着けないもの。
それがきっとおふくろの味なのでしょう。
戻ったフクダさんはお父さんと一緒に
おきりこみをこね、3人でキッチンにならびお汁を作り、
フクダ家のおきりこみを完成させてくれました。
「全部適当だからな、俺のはな!」と言ってたお父さんの言葉に、
「大丈夫?これ全部テロップとか“適当”になっちゃうんじゃないの?」と
僕らに対しても気を遣ってくれる優しいフクダさん。
みんなでうどんを食べながら、電話に出ます。
「お、駅着いた?いまから行くわ!」
お父さんお母さんを慕う、友達たちが、来たようです。
〜親孝行のススメ〜
二:友達も呼んでみよう
自分だけが知らない、親と友達の間柄だけでの
エピソード、結構たくさんあったりします。
さいごの回に、つづきます。