感激団、今回は 『クワイエットルームにようこそ』 という映画です! 原作・脚本・監督は松尾スズキさん。 劇団「大人計画」の人ですよね。 大人計画ファンの人! |
|
はーい。 |
|
はーい。 |
|
はーい。 |
|
どういう劇団ですか。 |
|
松尾スズキさんの劇団です! |
|
だからぁ(笑)。 |
|
クドカンもいます! |
|
宮藤官九郎さんですね。 |
|
阿部サダヲさんもいまーす。 |
|
個性的な役者や、演出家がおおぜいいる 劇団なんです。 荒川良々さんや宮崎吐夢さんもそうですね。 |
|
SAKEROCKも‥‥ |
|
SAKEROCKの星野源君も大人計画です! |
|
普段、どういうお芝居をやってる 劇団なんでしょう |
|
‥‥。 |
|
‥‥。 |
|
‥‥。 |
|
言えないような内容なのでしょうか。 |
|
言いづらい内容ではありますねー。 何ていうんだろう‥‥ |
|
けっこう深いというか。 |
|
毒もありつつの。 |
|
笑いもあり、コントもあるんだけれども、 見終わったときに、 何か心に考えさせられるものが あるというか。 |
|
深いですよね、やっぱり。 |
|
深い、深いですね。 |
|
そういうウワサをきいてね、 大人計画の本公演の チケットをとろうと思ったんだけれど、 ぜんぜん、とれないんですよ。 ものすごい人気劇団なんですよね。 |
|
チケット取れないです。 |
|
取れないです。 |
|
取れないですねえ。 |
|
チケット抽せん運が非常によい私でも、 めったに当たらないです。 |
|
中島みゆきさんのコンサートや 「夜会」なみなんでしょうか‥‥。 |
|
そうかも。ほんと、取れない。 |
|
で、松尾スズキさんは、その劇団の主宰で、 作家であり演出家であり、 役者でもある人ですよね。 じゃあ『クワイエットルームにようこそ』は もともと、お芝居? |
|
いいえ、松尾スズキさんの小説なんです。 純文学の雑誌に発表したもので、 芥川賞の候補にもなったんですよ。 じつは本が出たときに私は、 松尾さん大好きなので読んでいたんです。 本読んで、映画見て、 また本読んだんですけど‥‥ |
|
一同 | (笑) |
実はもう1回映画を見ようと思ってます。 |
|
よく「原作のほうが面白かった」とか そういう言い方をされたりしますけど、 これに関してはどうでした? |
|
実は、期待をしないで行ったんです。 本がすっごい好きだったから、 なんかガッカリしちゃったらなぁと思って。 でも松尾さんの1本目の映画は 私はすごく大好きだったので、 大丈夫だろうと思ってたんですけど、 でも、これは‥‥ |
|
これはすごい。 |
|
すごかった。本は本で素晴らしいし、 映画は映画でまた。 |
|
これはこれでまた別の味わいなんだけど、 やっぱり同じ人が監督をしてて 同じ人が作者なので、 離れることがないわけですよね。 松尾さんがこういうものを 頭に描きながら 書いてたんだろうなっていうことを 実際に検証できるっていうのが、 本を読んでから見る面白さだと思ったな。 |
|
なるほどね。ストーリーを知ってるから 面白くないってことはないんだね。 |
|
ちなみに『クワイエットルームにようこそ』は 松尾スズキさんの監督長編第2作目なんですよ。 処女作は羽生生純さんの漫画が原作の 『恋の門』というんです。 |
|
僕がビックリしたのはそのことで。 というのは、これ、見終わってね、 ものすごいベテラン監督が 撮ったみたいに思えたんです。 松尾スズキさんは きっと映画のキャリアも たくさんある人なんだろうなと思ったら、 2本目だっていうからびっくりしちゃった。 ‥‥映画の世界のこと、 よくわからないなりに、 淀川長治さんのおっしゃる 映画文法みたいなのが、あるじゃないですか。 「こういうふうに撮り、組み立てていくと、 こういうふうに伝わる」みたいなこと。 『クワイエットルームにようこそ』は そういう意味で、 すごく正統的な映画だと思ったんです。 って‥‥、なんか、僕、 すっごく生意気なこと言ってる気がする! |
|
(笑)でも、思いましたよね、 すっごい上手だなぁって! |
|
確かに! |
|
わるい意味の「けれん味」みたいのがなくて、 もう本当に最後まで飽きずに見ました。 多分、外国で上映しても、 とっても評判がいいはずの映画だと 僕は思いました。わかるし。 |
|
わかりやすいし。 |
|
「あれは監督の個性だから」 みたいな言い訳しなくていい。全然。 |
|
全然クセもないし、本当に。 |
|
クセないです。 松尾スズキさんはクセがあるっていうふうに 僕は思い込みすぎていたので、 それがビックリしたんです。 ‥‥が(笑)! がががが! |
|
一同 | が(笑)? |
が、シェフは! |
|
見終わったあと、 「がつーん」と重い気分で、 脂汗をかいて試写室を出ました‥‥ |
|
ふらふらしてましたよね。 |
|
なぜに! |
|
不思議! |
|
その姿がおもしろかった! |
|
女性のみなさん全員が 「おもしろかった〜!」って 元気になってワイワイ帰ってきたのが 「な、な、なんで?! こんなに重たい映画なのに!」 って、不思議で不思議で‥‥ |
|
でもいまは 「面白かった」って 言えるんですよね? |
|
そうなんですよ。 ちょっと時間が経ってから、 「あれは、面白かったなー!」 って、確信したんですよ。 |
|
一同 | ますます不思議! |
(つづきます!) |
|
2007-10-02-TUE |
|
(C)2007『クワイエットルームにようこそ』フィルムパートナーズ |
第1回 | ||
第2回 | ||
第3回 |