第1回 元気になる組? 落ち込む組?
シェフ
感激団、今回は
『クワイエットルームにようこそ』
という映画です!
原作・脚本・監督は松尾スズキさん。
劇団「大人計画」の人ですよね。
大人計画ファンの人!
ゆーないと
はーい。
モギ
はーい。
コイケ
はーい。
シェフ
どういう劇団ですか。
ゆーないと
松尾スズキさんの劇団です!

シェフ
だからぁ(笑)。
ゆーないと
クドカンもいます!
シェフ
宮藤官九郎さんですね。
ゆーないと
阿部サダヲさんもいまーす。
シェフ
コイケ
個性的な役者や、演出家がおおぜいいる
劇団なんです。
荒川良々さんや宮崎吐夢さんもそうですね。
シェフ
SAKEROCKも‥‥
コイケ
SAKEROCKの星野源君も大人計画です!
シェフ
普段、どういうお芝居をやってる
劇団なんでしょう
コイケ
‥‥。
ゆーないと
‥‥。
モギ
‥‥。
シェフ
言えないような内容なのでしょうか。
コイケ
言いづらい内容ではありますねー。
何ていうんだろう‥‥
モギ
けっこう深いというか。
ゆーないと
毒もありつつの。
コイケ
笑いもあり、コントもあるんだけれども、
見終わったときに、
何か心に考えさせられるものが
あるというか。
ゆーないと
深いですよね、やっぱり。
コイケ
深い、深いですね。
シェフ
そういうウワサをきいてね、
大人計画の本公演の
チケットをとろうと思ったんだけれど、
ぜんぜん、とれないんですよ。
ものすごい人気劇団なんですよね。
モギ
チケット取れないです。
ゆーないと
取れないです。
コイケ
取れないですねえ。
モギ
チケット抽せん運が非常によい私でも、
めったに当たらないです。
シェフ
中島みゆきさんのコンサートや
「夜会」なみなんでしょうか‥‥。
コイケ
そうかも。ほんと、取れない。
シェフ
で、松尾スズキさんは、その劇団の主宰で、
作家であり演出家であり、
役者でもある人ですよね。
じゃあ『クワイエットルームにようこそ』は
もともと、お芝居?
コイケ
いいえ、松尾スズキさんの小説なんです。
純文学の雑誌に発表したもので、
芥川賞の候補にもなったんですよ。
じつは本が出たときに私は、
松尾さん大好きなので読んでいたんです。
本読んで、映画見て、
また本読んだんですけど‥‥
一同
(笑)
コイケ
実はもう1回映画を見ようと思ってます。
山下
よく「原作のほうが面白かった」とか
そういう言い方をされたりしますけど、
これに関してはどうでした?
コイケ
実は、期待をしないで行ったんです。
本がすっごい好きだったから、
なんかガッカリしちゃったらなぁと思って。
でも松尾さんの1本目の映画は
私はすごく大好きだったので、
大丈夫だろうと思ってたんですけど、
でも、これは‥‥
モギ
これはすごい。
コイケ
すごかった。本は本で素晴らしいし、
映画は映画でまた。
モギ
これはこれでまた別の味わいなんだけど、
やっぱり同じ人が監督をしてて
同じ人が作者なので、
離れることがないわけですよね。
松尾さんがこういうものを
頭に描きながら
書いてたんだろうなっていうことを
実際に検証できるっていうのが、
本を読んでから見る面白さだと思ったな。
シェフ
なるほどね。ストーリーを知ってるから
面白くないってことはないんだね。
コイケ
ちなみに『クワイエットルームにようこそ』は
松尾スズキさんの監督長編第2作目なんですよ。
処女作は羽生生純さんの漫画が原作の
『恋の門』というんです。
シェフ
僕がビックリしたのはそのことで。
というのは、これ、見終わってね、
ものすごいベテラン監督が
撮ったみたいに思えたんです。
松尾スズキさんは
きっと映画のキャリアも
たくさんある人なんだろうなと思ったら、
2本目だっていうからびっくりしちゃった。
‥‥映画の世界のこと、
よくわからないなりに、
淀川長治さんのおっしゃる
映画文法みたいなのが、あるじゃないですか。
「こういうふうに撮り、組み立てていくと、
 こういうふうに伝わる」みたいなこと。
『クワイエットルームにようこそ』は
そういう意味で、
すごく正統的な映画だと思ったんです。
って‥‥、なんか、僕、
すっごく生意気なこと言ってる気がする!

ゆーないと
(笑)でも、思いましたよね、
すっごい上手だなぁって!
コイケ
確かに!
シェフ
わるい意味の「けれん味」みたいのがなくて、
もう本当に最後まで飽きずに見ました。
多分、外国で上映しても、
とっても評判がいいはずの映画だと
僕は思いました。わかるし。
なんこ
わかりやすいし。
シェフ
「あれは監督の個性だから」
みたいな言い訳しなくていい。全然。
なんこ
全然クセもないし、本当に。
シェフ
クセないです。
松尾スズキさんはクセがあるっていうふうに
僕は思い込みすぎていたので、
それがビックリしたんです。
‥‥が(笑)! がががが!
一同
が(笑)?
ゆーないと
が、シェフは!
シェフ
見終わったあと、
「がつーん」と重い気分で、
脂汗をかいて試写室を出ました‥‥
山下
ふらふらしてましたよね。
ゆーないと
なぜに!
モギ
不思議!
コイケ
その姿がおもしろかった!
シェフ
女性のみなさん全員が
「おもしろかった〜!」って
元気になってワイワイ帰ってきたのが
「な、な、なんで?!
 こんなに重たい映画なのに!」
って、不思議で不思議で‥‥
なんこ
でもいまは
「面白かった」って
言えるんですよね?
シェフ
そうなんですよ。
ちょっと時間が経ってから、
「あれは、面白かったなー!」
って、確信したんですよ。
一同
ますます不思議!
 
(つづきます!)

   
 
2007-10-02-TUE
 
(C)2007『クワイエットルームにようこそ』フィルムパートナーズ

最新のページ 次へ


いままでのほぼ日間劇団。 映画「クワイエットルームにようこそ」編
第1回
第2回
第3回

今回の感激団メンバー
シェフ ゆーないと モギ
コイケ 山下 田口
なんこ    





感激団による
『クワイエットルームにようこそ』
のあらすじ
 
くわしくは、こちら

試写会のおしらせ
日程:2007年10月11日(木)
時間:18時30分開場
   19時開演
会場:スペースFS汐留
くわしくは、こちら

映画『クワイエットルームにようこそ』 公式サイト
大人計画オフィシャルホームページ
松尾スズキ公式ホームページ「松尾ヶ原」
書籍『クワイエットルームにようこそ』