こんにちは、はちみつ探検隊です。
今年は遅咲きだった秋田の角館の桜並木のはちみつを、
初夏に収穫、夏にびんづめし、
ようやくお届けできる時期となりました。
昨年(2017年)11月に六本木で開催された
第2回「生活のたのしみ展」で大好評だった、
塩野米松さんがいつもてみやげにする、あの桜のはちみつです。
昨年はおゆずりいただいた量が少なかったため
「生活のたのしみ展」店頭だけの販売でした。
しかし今年は91歳の養蜂界の大ベテラン、
あんづえのおじいちゃんにお願いして、
ほぼ日でWEB販売できるくらいの量を
わけていただけることになりました。
今回はその採蜜(収穫)のようすを、
あんづえのおじいちゃんの養蜂場から
ほぼ日のはちみつ探検隊がお伝えいたします。
▲角館の駅に降り立つ我々。いいお天気です。
我々が前回角館を訪れたときは、
おじいちゃんのお話を
聞き取るのがやっとだったのですが、
今回はスムーズなコミュニケーションをめざします。
▲川沿いにあるのが桜並木です。
うかがったのは初夏だったので、
秋田でも桜は散っていました。
花の盛り(=蜂が花蜜を集める時期)と
採蜜期(=人がはちみつをしぼる時期)は、
少しずれがあります。
ですので、今回もまた、残念ながら
自分たちの手で桜満開の写真は撮影できませんでした。
この角館の川沿いの桜が
どんなに見事なのかというと、
こんな感じです。
すごいですね。
全長2キロ以上のソメイヨシノです!
角館は、武家屋敷のシダレザクラと、
桧木内川のソメイヨシノをいちどに見ることができ、
東北有数の桜の名所となっています。
例年
ゴールデン・ウィークあたりが
見ごろでしょうか?
このみごとな桜の花から花蜜を集めるのが、
このみつばちたちです。
▲あんづえおじいちゃんのみつばち。
今年はぜひとも、桜のはちみつの
収穫をお手伝いしたい! とお願いして
探検隊3人でうかがうことにしたのです。
▲あんづえさんの川沿いの養蜂場に到着しました。
あの、アカシアの木に
囲まれたところに置いてあるのが、
みつばちの巣箱です。
養蜂場は川が近いせいか見はらしがよく、
ひろびろとしていて、
さわやかな風が吹きこんでいます。
あっ、あんづえさん!
▲あんづえのおじいちゃんです。
川からすぐ近くに、養蜂場があるんですね。
おじいちゃん
「んだ。蜂が蜜を集められるのは、
巣から直線にして
半径3kmくらいの距離までなんだ。
だから、川の桜並木の近くに蜂場はあるんだ」
‥‥という第一声を、
私たちはやっぱりよく聞き取れず、
息子さんに「父はこう言っています」と
教えていただきました。
▲あんづえの息子さん。塩野米松さんの町内のお仲間。
ニックネーム「アンモナイトくん」です。
さあ、桜の花の蜜を集めたみつばちたちと、
これから対面です。
そして採蜜をがんばるぞ!
▲養蜂の白い服に着替えました。やるぞ!
▲「いぐぞ」
わぁ、おじいちゃん待ってください。
▲ブーン。羽音を聞くと、いつもとっても緊張します。
▲まずは煙をたきます。
西洋みつばちは、煙をたくと
少しおとなしくなってくれます。
(山火事と勘違いして、蜜をおなかにためて
逃げようとするから)
ちなみに日本みつばちは、
ミントやヨモギの香りでおとなしくなるそうです。
▲煙を巣にふりかけて‥‥。
▲まずは蜂の状態と蜜のたまりぐあいを見ます。
▲やっぱり作業は素手なんですね。
▲女王蜂もちゃんといますよ。
▲「お、やってみっか」
え‥‥その、巣枠を
いっこいっこ検証するのをやれ、と‥‥?
▲見えづらいですが、すでにかなり
蜂に取り巻かれている私たち。
刺された瞬間に、はちみつたっぷりの
巣枠を落としてしまいそうなので、
素手で巣枠を持つのは
ちょっとできそうにありません。
しかし煙担当ならできる気がします。
▲探検隊Sがすごい及び腰で、
煙係をやることに。
Oは手先を袖でくるんでいますね。
探検隊Sは、握力の限り、
シュコシュコと煙をいぶしつづけました。
「ああ、いぐらが、らくだ」
とおじいちゃんに言ってもらえて、
さらにやる気がみなぎっています。
▲しかし、すごい前傾姿勢。
「蜂の蜜をしぼるにはよ、
このままじゃ分離器に入れられねから、
はづを」
蜂を。
「はづを、ふりおとさなきゃいけねんだ。
んでから、小屋に運んで蜜をしぼるんだ」
はちみつをしぼる際に
蜂たちを傷つけるわけにはいかないので、
巣からふりおとして避難させなければいけないのです。
でも、巣は蜂にすれば家です。
怒るに決まっています。
あんづえのおじいちゃんが巣枠をふるたびに、
蜂が竜巻のようにぶーんと舞いあがります。
iPhoneを持っている手(素手)が震えて
恐ろしかったのですが、
腹に力を入れて撮った動画をごらんください。
それから、ひさしぶりに、
おじいちゃんの秋田言葉もじっくりどうぞ。
はちみつ探検隊、次回ははちみつをしぼります。
(次回につづきます)