はちみつ探検隊 桜並木のはちみつ、の巻。1万年以上前から人が食べていて、いまも変わらない食べかたで親しんでいるもの、それは、はちみつです。ある日、わたしたちはひと瓶の、花のかおりあふれるはちみつに出会いました。それは作家の塩野米松さんからいただいたものでした。日本の花と蜂がもたらすめぐみをもらう旅。はちみつ探検隊、一歩ずつ進みます。 はちみつ探検隊 桜並木のはちみつ、の巻。1万年以上前から人が食べていて、いまも変わらない食べかたで親しんでいるもの、それは、はちみつです。ある日、わたしたちはひと瓶の、花のかおりあふれるはちみつに出会いました。それは作家の塩野米松さんからいただいたものでした。日本の花と蜂がもたらすめぐみをもらう旅。はちみつ探検隊、一歩ずつ進みます。
1958年福島県生まれ。福島県喜多方市の酒蔵「峰の雪酒造場」の4代目。日本ではめずらしいはちみつ酒のつくり手。/はちみつ探検隊 ほぼ日乗組員3人、S 蜂が好き、O 花が好き、T 酒が好き
第1回 最大の恩恵。
みなさんこんにちは、 はちみつ探検隊です。
はちみつは、みつばちが、
おもに花の蜜からつくります。
はちみつを私たちがいただくこと、
これは、みつばちや花からもらう、
たいへんな恩恵です。
しかし、それが「いちばん」ではない。
人間にとって最大の、
みつばちの「ありがたい仕事」は、
そう、受粉(ポリネーション)です。
▲岩手のアーク牧場の花畑に設置された
誠太さんの蜂の巣箱。
みつばちは、食料確保のため、
蜜や花粉を採りに花々を訪れるときに、
からだに花粉をくっつけます。
いくつもの花を「はしご」して、
それぞれの花に知らず知らず受粉させます。
(もしかして知っているのかな‥‥)
そのおかげで、植物は
たくさんの果実をみのらせることができます。
この、花とみつばちのギブ・アンド・テイクは
ほんとうにすごいな、と思います。
▲からだについた花粉は、
蜂たちのおかずになります。
(はちみつがごはん)
イギリスからアメリカ大陸に人が移住したとき、
最初は持ち込んだくだものが実らなかった、
という話が
伝説のように語られることがあります。
それは当時、それらの花を受粉させるみつばちが
いなかったから、とも言われています。
みつばちをいっしょに連れていかなかったんですね。



花粉を運ぶ役目は、
みつばち以外の虫や鳥が担うこともあります。
風や、場合によっては人も、植物の受粉を助けます。
しかし、もし世界じゅうのみつばちが絶滅したら、
何かがその役目を入れ替わるまでの間、
農作物がみのりにくくなるのではないか、
とも言われます。



今回は、その大きすぎる恩恵に
関わるはちみつを、
ほぼ日の「日本の花」のメンバーとして、
迎え入れることになりました。
それは、ブルーベリーのはちみつです。
盛岡「藤原養蜂場」の蜂名人の誠太さんから
おゆずりいただいたものです。
誠太さんにとっても、生産するのは今年はじめての、
NEWなはちみつです。
▲藤原誠太さん。
なぜ、NEWなのか? 
それは今年、誠太さんに、
花巻のだいわブルーベリー園さんから
「今年、ぜひブルーベリーの受粉をお願いしたい」
と要請があったからなんです。
▲私たち探検隊も、
だいわブルーベリー園を訪ねました。
養蜂家のお仕事は、もちろん、
みつばちのお世話とはちみつの収穫なのですが、
「農業用受粉のための蜂のレンタル」も、
仕事のひとつとなっています。



というわけで、誠太さんは今年の初夏、
花まっさかりのころ、広々とした
だいわブルーベリー園の畑の中心地あたりに
西洋みつばちの巣箱を1か月間、
10箱(約50万匹)設置して、
花の受粉に貢献しました。
▲このあたりに置いたそうです。
ブルーベリーの花の時期に、
ブルーベリーの真ん前に置いたのですから、
巣箱にたまったのは、
主にブルーベリーのはちみつです。
(時期がアカシアの貯蜜とやや重なっているので、
もし別の花蜜が混じっているとしても、アカシアです。
アカシアはほとんどくせがないので、
ブルーベリーの特徴が失われません)



このだいわブルーベリー園は、
完全無農薬でブルーベリーを育てておられます。
また、徹底的な有機質の土で、
栽培なさっているそうです。
▲畑のブルーベリーをひとつぶいただきました。
▲おいしい! プチッと、あまい。
このとき、いくつかの実を食べて、
私たちは気づきました。
それぞれの木の、実の味がちがうのです。
▲いろんな木の味見をする。
▲あれ‥‥?
▲あれれれれれ‥‥?
そうなんです、
ここ、だいわブルーベリー園には、
たくさんの品種のブルーベリーが
栽培されているのです。
その数、36種類。
実もこれだけ味がちがうんだから、
花の蜜もそれぞれちがっていたりするのかなぁ。
▲収穫を終えた木。
誠太さんはこうおっしゃいました。



「つまり、今回のブルーベリーのはちみつは、
無農薬有機栽培のブルーベリーの、
36品種の花々から、みつばちが集めたもの。
もちろん国産だし、かなりめずらしいよ。
花の受粉を頼まれて採れたものだけど、
このまとまった量をどうしようかな、
健康的な農業で定評のある
だいわブルーベリー園さんのだし、
と思ったときに、
ほぼ日のはちみつ探検隊のみなさんを
思い浮かべた、というわけなんです」
▲畑に残っていた実。
うわぁ、うれしいな。
ブルーベリーの収穫はもう終わっているのですが、
少しだけ畑に残っていた実を見ただけでも、
さまざまなタイプのものがありました。
まるで、ブルーベリーの宝箱だなぁ。
そのはちみつは、いったいどんな味がするんだろう。
(探検隊、つづきます)
ほぼ日のはちみつ日本の花 2019年11月7日(木)午前11時販売スタート
今回は、下記の4種類のはちみつを販売します。
2019年11月15日午前11時までの
送料無料キャンペーンの期間中に、
ぜひお買い求めください。
はなまきの宝石箱のブルーベリー
160g 1,814円(税込・配送手数料別)

賞味期限:2021年9月15日/出荷時期:1~3営業日



岩手県花巻の無農薬のブルーベリー園に咲く
約36品種の花から、
蜂名人の誠太さんのみつばちが採取してつくった、
ブルーベリーの主体の花のはちみつ。
そのままなめてももちろん、
酸味のあるフルーツにかけるとばつぐんにおいしい。
バタートーストにくだもののスライスをのせて、
その上からトロッとたらすのが、すごくおすすめです。
肉料理(豚、鴨、鶏)にも合います。
かくのだての桜並木
160g 2,160円(税込・配送手数料別)

賞味期限:2021年9月15日/出荷時期:1~3営業日



秋田県角館の、
観光名所としても名高いソメイヨシノの並木から
採れたはちみつです。
作家の塩野米松さんが自慢のてみやげで持ってきた、
「日本の花」のお店を開くきっかけになったもの。
90歳超えのあんづえのおじいちゃんが
角館の川沿いで育てた、西洋みつばちが集めます。
はなやかな桜の香りとくせの少ない濃厚なあまさが魅力。
何と組み合わせてもおいしいですが、
香りがいいので、パンやヨーグルトとともにどうぞ。
ビールに少量のはちみつを加えた
桜カクテルビールにするのもおすすめです。
日本みつばち ドロップ
160g 2,268円(税込・配送手数料別)

賞味期限:2021年9月15日/出荷時期:1~3営業日



日本在来種の日本みつばちの、貴重なはちみつです。
日本みつばちの巣からたれおちた(ドロップ)
蜜部分だけを取り出して、濾して瓶につめました。
はちみつらしい深い味で、
ヨーグルトやパンにはもちろん、
和菓子や煮物、厚焼きたまごの味つけにも使えます。
比較的凝固しにくく、飲みものにもまざりやすいので、
豆乳やカクテルに入れてもおいしいです。
調理に向いているので、ドレッシングやマリネ、
サンドイッチの具にひとたらしするのもおすすめ。
日本みつばち ベアハンド
160g 2,268円(税込・配送手数料別)

賞味期限:2021年9月15日/出荷時期:1~3営業日



貴重な日本在来種の日本みつばちのはちみつです。
蜂名人の誠太さんが、古式製法で
日本みつばちの巣ごとしぼっています。
「森にいるくまが
冬眠の前に食べるはちみつと同じ」なので
「ベアハンド」と名づけました。
花粉、ローヤルゼリー、蜂の子エキスなど、
日本みつばちのめぐみが瓶につまっています。
とても濃厚で、黒パンやチーズなどに合います。
元気のないときにもそのままひとさじ、どうぞ。
2019-10-30-WED