週に何度か町のどこかに立つマルシェ(市場)。
町の規模によって
マルシェの回数や大きさは様々ですが、
例えばパリなら
徒歩10分以内くらいのところに
行きつけのマルシェが2~3個あって、
それぞれ週に数回違う曜日に開催されるから
全てのマルシェがお休みになる月曜日以外
毎日マルシェに食材を買いに行くことができます。
もちろん、あちこちにあるスーパーでも
食材は買えるけれど、
なんといってもマルシェに並ぶ食材たちは新鮮。
「食」をとても大切にするフランス人、
マルシェに日々の食材を買いに行くのは
とても重要で欠かせない日課なんです。
さて、そんなマルシェに行く時に使われるのが
「マルシェかご」と呼ばれるバスケット。
ゴツゴツしてたためないのでかさばるし、
持ち手が短いものは肩にかけることもできないし、
「機能的」という面から見たら
不便なこともありそうだけど、
便利だからってどんどん新しいものに
変わっていかないところがフランスの魅力のひとつ。
昔からの習慣で、今でも「マルシェかご」を
持ってお買い物している人が多いのです。
家に置いてあってもかわいいですし、
私も大好き。何個も持っています。
このかごがちょこっと便利になったものが
重いものを入れても運びやすい
「ゴロゴロカート」や
使わない時はたためるビニールバッグなど。
現代のマルシェを観察してみると、
昔ながらのかごはもちろん、
色んなタイプの「マルシェバッグ」が混在しています。
いずれにせよ、「マルシェバッグ」のポイントは
「じょうぶ」で「底がうんと大きくて」
「ボンボンたっぷり入れられる」こと。
だから「じょうぶ」で「シンプル」な
麻のバッグは、人気のマルシェバッグのひとつなんです。
ん? これってどこかで聞いたフレーズ‥‥?
なんて、まわりくどいですが、
これは、タンピコのバッグの特徴そのもの。
だからタンピコのバッグはビーチのないパリにいても、
マルシェなどへお買い物に行く時に大活躍します。
ワインも水も野菜もフルーツもバゲットも、
何を入れてもじょうぶ。
そして人が多い都会パリでは
「コンパクト」なことも重要な要素なので
体にくたっと寄り添う感じがまさにピッタリです。
じつは、パリでタンピコのバッグを扱っているのが
日用品のちょっとしたもの
(マルシェかご、電池、コード、ろうそく、
マッチ、掃除道具、洗剤、ゴミ箱‥‥etc)
を売っている「ドログリ」と呼ばれる
「日用品店」のひとつだったりするのも納得。
(アルカションでは、超高級リゾートの
ガラスケースに入れられて売られているのに!)
「シンプル」で「じょうぶ」でありつつ
「かっこいい」、そして「シック」。
同じものを長年大切に使い続け、
変わりゆく流行に流されないパリっ子にも
自然に受け入れられるキーワードそのものを
タンピコは持っていたんだなあ。
「ベッドサイドで、庭で、キッチンで、
ビーチで、マルシェで、ピクニックで‥‥。
日常の色々なシーンで、家のあちこちで
どんどん何にでも使ってほしい」
と語っていたニコルさんの言葉を思い出しながら、
私もさっそく愛用しています。
取材・文・写真 とのまりこ
2016-08-04-THU