[ほぼ日酒店 YOI]今日も乾杯! ほぼ日ペールエール [ほぼ日酒店 YOI]今日も乾杯! ほぼ日ペールエール


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ヒノブルーイングの心

祭りのための、祭りのようなビール
2017年5月の日野祭りのあとに出会い、
ビールづくりをすることにした3人は
何のためのビールを作りたいのか?
話し合いを重ねました。
田中さん

ビールを作ることだけを目的にする会社ではなくて、
ビールをとおして何ができるのかを考えました。
すぐに決まったのは、
祭りをテーマにしたビールをつくるということ。

トムさん

3人の共通点は、とにかく祭りが大好きなこと。
社会的に、祭りのために何かをしたいと思うほど
僕らは祭りを大事に思ってます。
いま、全国のあちこちで
祭りを継承することが大変になっています。
高齢化でみんな年をとってくるので、
人手不足だし、予算の問題もあるし、
準備ができる人も減ってきています。
神輿や曳山も含めて、古い機材や道具を大切に使うので、
修理や維持には、お金と時間と手間がかかります。
こんなに大変な課題がいっぱいあるんだけど、
やっぱ、祭りをテーマにしたビールやな! って(笑)。
僕らが日野でビールをつくるなら祭りのためだし、
地元の多くの人に好きになってほしい。
飲んで「うまい!」って言ってもらいたい。

田中さん

祭りは神事的な部分では日本酒がメインなんですよ。
一方で、神輿や曳山に参加する人たちが、
朝から晩まで飲んでいるのはビールです。
シンプルに、祭りにビールは合います。
僕らのビールが人と人、人と祭りをつなぐ
存在になれたらいいなって。

トムさん

実際にビールづくりをしてみると、
地元の若い兄ちゃんと、ふたりの変な外人が
こんだけ頑張ってやってるからと言って、
地元のじいちゃん、ばあちゃんが応援してくれる。



ショーンは長年この町で英会話教室をやってきて、
商工会とか行政の人、祭り関係の人と仲よくしてきた。
だから「ショーンのこと応援してやるわ」ってなる。
ヒロアキは「毎度おおきに」ってお酒の配達に行って、
その家のおばあちゃんが「そこの重いのどけてくれんか」と頼むと、
「あ、ええよ」とやってあげる。そういう子なの。
で、ヒロアキは朝、コンビニにいるから、
みんな通勤するときにコンビニ寄って「おはよう」って。
酒屋とコンビニのヒロくんが
ビールつくるんだったら、と応援してくれる。



結局なぜビールをつくっているかというと、
祭りを継承して楽しむため。
祭りのためにやっていることは、
日野町のためにもなると思ってます。



いま全国で500軒くらいの
クラフトビール工房があります。
昔は「地ビール」と呼んでいたけど、
その言葉がちょっと古いイメージになって、
「クラフトビール」と呼ぶようになってます。
でも、僕らのビールは日野町でつくる理由がある。
だからあえて「地ビール」とも呼びたいです。



僕らは日野祭りのために
ビールを作らせてもらっています。
このビールを通じて、日野祭りの存在を
知ってもらいたいと思っています。
今では祭りに関わっている人たちが
「日野祭りのビールがあるで」と、
自分とこのビールとして推してくれるようになった。
本当にうれしいし、ありがたいです!

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