おとなの小論文教室。

受験のテクニックとして、小論文の書き方を勉強した?
その後は、ナイスなテキストを書いていますか?
考えること伝えることの愉快を、ここで味わいましょう。
ありがたいことに、小論文というものを
考えたり、たのしんだり、たくさん読んできた
カジュアルで優しい先生がいるんです。
さぁ、山田ズーニー先生、お願いしまーす。

Lesson980
読者の声ー
なぜそこで、上から目線? ほか

頼んでないのに教えたがる人、いるいる。

でもそんな時、相手に教えてしまってるのは、
自分の「上から目線」、「優越感」。
相手には、自分の人間性がお見通し、
なんてことになってはいないだろうか。

きょうは、先週の「なぜ、そこで上から目線?」
ほかに届いた、「読者の声」をお届けする。

今回のおたよりで、私は、
100歳の自分のイメージが湧いた。
嬉しくなった!
 

<自虐マウンティングまでされて>

人より一歩出遅れていた私は、
友人たちの格好の餌食でした。

学生時代は、オシャレな同級生から、

「アナタにはこういう服が似合うのにな〜。」

と聞いてもいないのにアドバイスされ、
お眼鏡に叶うファッションの時は、

「うんうん、可愛い可愛い。」

と上から褒められていました。

就職後は、キャリアウーマンの幼なじみから、

「事務職の何が面白いのか理解できない。」

と言われていました。
また、よく連れて行かれたお店で奢られました。

「アナタにはこのお店は高いでしょ。」

独身時代は、既婚の友人たちから、

「結婚すればわかるわよ。」

と会話から外されたり、

「いいなあ、自由で。」

「子供産んでないと、
体のラインが崩れなくて良いわね〜。」

という、自虐マウンティングまで。

結婚後は、
夫同士が同じ職業で格上の奥さんから、

「お宅は今年は海外はどちらへ?」

と聞かれ「?」となると、

「あら! ウチは毎年海外に行くんですよ。
お宅は違うんですね。」

いつしか友人たちからのマウンティングも止み、
今度は私が、年下の人たちにアドバイスする立場に。

「正直、過去に上から目線をしてきた人たちは、
みんなみっともなかった。」

そのことを忘れないようにしたいと思います。

(もつ)
 

<見失っているもの>

上から目線で見下している時、人は、
「自分が本当はどうありたいのか」を見失っています。

私がどうありたいのかを見失うのは、
同業者たちの動向が気になっている時です。

同業の治療院が、
賑わっていると不安になったり、
暇そうだと安心したり。

自分のやっていることに確信が持てない時、
立つところがぐらつき、まわりが気になるのです。

でもそれは、まわりと自分の優劣しか比べていません。

それぞれ提供できる治療は異なるし、
だからこそ同業者が林立しています。

だとしたら、

「自分はその中で何を求められ、
何を提供出来るのか?」

それこそが大事なはずです。

そこに立ち帰らせてくれるのが、
今自分を必要としている患者さんの存在です。

お互いに喜べる関係を作ろうと努力することで、
見下したり、卑屈になろうとする自分から
自由になれるように思うのです。

(たまふろ)
 

「聞いてもないのに、アドバイス」

「上から目線で見下すとき、
自分がどうありたいか見失っている」

ううーっ、読者の言葉が刺さる!

自分より経験がない人、
それゆえ危なっかしい人を見ると、私も
つい、頼まれてもないのに教えたくなる。
けど、そういうとき私は、

「いま自分が本当に書きたいものは何か?」

を見失っている。

上からああしろ、こうしろ、はみっともない。
自分だけ棚の上にいるから。
自分は相手と同じ地平にいないから。

そうじゃなくて、

経験ある人も、無い人も、
文豪も、たどたどしい人も、皆、

自分が最も書きたいものに向かって、ひた走る。

そのとき皆、同じ地平をひた走ってる。

上も下もない。
前を走る人の背中だけがメッセージになる。
自分もそんなふうに同じ地平をひた走りながら、
メッセージを送れる人でありたい。

あと2通紹介してきょうは終わろう。
 

<初めて>

40歳を超えた頃から、突然
虚しさが襲ってくるようになりました。

少しずつ子供の手がかからなくなり、
自分の時間が増えて、
でもそこに空っぽな自分がいたからかもしれないです。

「私はこのまま、こうやって、
何にも熱中せず、
健康な体があるのに、
ただ毎日老いていくのだろうか‥‥。」

よく分からない孤独感と虚しさ。

さらに、コロナにより、
人と会うことも減って、楽しみも減って、
よけいに孤独感と虚しさが
強くなっていったように思います。

「それは自己表現をしていないから」

とコラムにあり、すごくハッとしました。

「もう歳だから、何かを諦めようとしている人へ」1
読者の方の感想も含め3回分、読みました。

こみあげるものが多すぎて泣きながら読みました。

私はずっと言葉に傷ついていたのかもしれません。
誰かが誰かを攻撃したり批判したり馬鹿にしたり。

だから、このコラム、

誰かが真剣に誰かを想い、
その人のために、なりふり構わず、恥を捨て、
その人の大切なものを守ろうとしたことに、
私は感動したのだと思います。

表現しないと、
前がどこかも分からなくなるかもしれない。

私は今、どこに進んでいいのか、よく分かりません。

ただ、このコラムのおかげで、
自分のために何か表現したくなりました。
表現してみたら変わるかもしれない、
と思えたことが希望でした。

自分には何もないという虚しさと

自分の気持ちを吐露できない苦しさとで

押しつぶされそうだったので、

救われた想いです。

感想を伝えることも、
気持ちを表現するひとつかもしれないので
初めて感想を送ります。

(S)
 

<100歳の私へ>

40歳を過ぎて、もう一度、
子供の頃に不完全燃焼で終わっていた水泳を
やり始めました。

マスターズの大会へも出場するようになり、
目の当たりにしたのが、

90歳を過ぎて世界記録へチャレンジする
スイマーの姿です。

幾度も記録を樹立された瞬間を見ました。

世界で誰一人できなかったことを
成し遂げた結果が世界記録となるんですよね。

この素晴らしいスイマーは、
100歳スイマーの偉業を成し遂げ、
103歳で引退されました。

この姿を見て、今、私は、
「100歳スイマーになること」が
人生の目標となっています。

大会で見る80代、90代、100歳のスイマーの泳ぎに
50代の私は、80歳になった自分も
あんな風になれたらと思いを巡らせています。

この思いは、お母様がされている
パッチワークの世界でも同じではないだろうかと。

パッチワーク仲間の中では、
年長者となられているお母様の姿は、
年下の仲間の方々の目標となり
勇気を与えてると思います。

大会の更衣室で、
自己ベストが出たとか、
思うような泳ぎができなかったとか、
そんな会話を年齢に関係なくされてるのを見ると、

こだわりを持って何かに打ち込むことに
年齢制限を設けない生き方をしたいなと思います。

100歳スイマーまであと40数年。

練習が辛かったりすることもあるのですが、
あと40数年あるから焦らず、細く長くと
思って続けています。

(100歳スイマーまであと40数年)

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【満員御礼!】この講座は満席になりました。
キャンセル待ちも締め切りました。
たくさんのお申込みありがとうございました。

宣伝会議 表現力養成コース

編集・ライター養成講座20周年記念講座

山田ズーニー専門クラス
——–伝わる・揺さぶる!文章を書く

山田ズーニーです。
私は、これまで北は北海道から南は鹿児島まで、
大学・高校生から
ビジネスマン・プロのライターから作家まで
幅広い層に、数えきれないほど表現講座を開いてきました。
その原型が生まれたのが、
宣伝会議の編集・ライター養成講座でした。
現在も講師をつとめており、毎回、
受講者に次のような声をいただき手ごたえを感じています。

 

・自分の想いの根幹を探るという経験を
こんなにじっくりと時間をかけてやったことはなかった、
得難い経験でした。

・終了したとき、この講義の意図が
身体にしみわたるように理解できた。
コミュニケ―ションが苦手だったが、
非常に楽しく有意義に受講できた。

・自己開示が苦手だったが、一気に開くことができた。

・現実の出来事を多角的に見て、表現のヒントを探すことは
全ての実務に活かせると思います。

・自分の可能性を信じようと思えた。
自分はつまらない人間ではない。

今回20周年を記念して、ご担当者の、
「この先を行く特別な講座をひらきたい。
表現力をつけたい気持ちはあるものの、
そもそも自分に伝えたいことはあるのか、
と悩む人も多く、その人たちに、
自分を貫くテーマを発見したり、
相手の心に響くように伝えるコミュニケーション力を
つけたりできる場を提供したい。」
という志に共感しました。
2時間×12コマで、
文章表現の本格的な基礎づくりから始まって、
相手に伝わる表現、社会に説得力を持って書く、
さらに、自分にしか書けない主題を発見して書く!
までを責任を持ってサポートします。
ひとりでは気づけない自分の潜在力も、
多彩な仲間とともに引き出しあえるから開花します!
表現を通して他の受講者と心底通じ合える
「感動」の授業です。
心を揺さぶる文章を書きに、ぜひ、来てください。

あなたには書く力がある。

●詳細・お申し込み・お問い合わせは、すべて
こちらのページから
(株)宣伝会議 教育事業部 担当:小林Tel.03-3475-3030まで
*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。

………………………………………………………………………

「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.com までメールでお送りくださいね。
★仕事のご依頼はここに送らないでください。
山田ズーニーtwitter( @zoonieyamada )へお願いします。
または山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をおたずねください。


表現して人とつながる勇気のレッスン!



『理解という名の愛がほしい。』
河出文庫

会社を辞めた私がツラかったのは、まわりが
平日の昼間うろうろしている
無職のおばさんと見ることだった。

それまで仕事をがんばって経験を積んできた
他ならぬ私をわかってほしい。

この発想・考え・想い・感性が、
かけがえなく必要とされたい。

理解という名の愛がほしい。

「理解されたいなら、自分を表現しなきゃだめだ。」

やっとそう気づいた私は、
インターネットの大海原で
人生はじめての表現へ漕ぎ出した。


山田ズーニーワークショップ満員御礼!

いったんウェイトリストを締め切ります。

2017年6月開講したワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」
にたくさんのお申込みをありがとうございました。

大好評で即日満席、
2期、3期、4期と増設するも追いつかず、
1年待ちのウェイトリストのみ受け付けておりましたが、
現在までに12期分のお申込みがあり、
2年待ち以上の方が出てくる見込みが強くなりました。

責任を持って対応するため、
ここでいったんウェイトリストを締め切ります。

言葉の表現力をつけたいと
申し込んでくださった方々の想いを大切に
受け入れを進めてまいります。

 

●この講座に対するすべてのお問い合わせはこちらへ。

お問い合わせ先 
毎日文化センター東京 TEL03-3213-4768

http://www.mainichi-ks.co.jp/m-culture/each.html?id=699

2018年以降、東京開催、詳細未定、1年待ち。

*「ほぼ日」へのお問い合わせはしないでください。
*コラムの感想メールでお問い合わせはしないでください。

 

ワークショップ型実践講座
「伝わる・響く!言葉の表現力をつける」

――3回で一生ものの書く力・話す力が育つ

書くことによって、人は考える。
自分の内面を言葉で深く正しく理解する。
そのことにより、納得のいく選択ができるようになり、
意志が芽生える。

さらに、

言いたいことを、相手に響くように伝えられるようになる。
インターネット時代に、広く社会に
説得力を持って自分の考えを発信できるようになる。

書く力=想い言葉で表現するチカラを鍛えれば、
自分を知り、自分を表現することができる。

自分の想う人生を、この現実に書いて創っていける。

あなたには表現力がある。

山田ズーニーワークショップ型実践講座、
2017年6月東京で開講しました!


「おとなの小論文教室。」を読んでのご意見、ご感想を
ぜひお送りください
題名を「山田ズーニーさんへ」として、
postman@1101.comまでメールでお送りくださいね。

注:講演など仕事の依頼メールは、
上記アドレスに送らないでください。
山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)に
直接ご連絡いただくか、
山田ズーニーの本を出している出版社に
連絡先をお問い合わせのうえで、
ご依頼くださいますようおねがいします。


★出演情報などお知らせのあるときは
 山田ズーニーのtwitter(@zoonieyamada)にも掲載します。



『半年で職場の星になる!
 働くためのコミュニケーション力』
 ちくま文庫

あなたが職場の星になる!コミュニケーション術の決定版。
一発で信頼される「人の話を聞く技術」、
わかりやすい報告・説明・指示の仕方、
職場の文書を「読む技術」、社会人としてメールを「書く技術」。
「上司を説得」するチカラ、通じる「お詫び」、クレーム対応、
好感をもたれる自己紹介・自己アピールのやり方。
人を動かし現場でリーダーシップを発揮する表現力から、
やる気が湧き・上司もうなる目標の立て方まで。
この1冊で仕事のフィールドで通じ合い、チームで成果を出していける!
自由はここにある!


ラジオで、山田ズーニーが、
『おかんの昼ごはん』について話しました!

録音版をぜひお聞きください。
「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日〜)
 インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
無料で聴けます。
 聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
 (MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
 または、iTunesからのダウンロードとなります。


ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!


『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。



『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!



『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
            ――山田ズーニー。



『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。



『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!



▲文庫版でました!
 あなたの表現がここからはじまる!

『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)


ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/

おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。



「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!

『考えるシート』文庫版、出ました。



『話すチカラをつくる本』
三笠書房

NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。


『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫

自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!


『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社


『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社


『おとなの小論文教室。』
河出書房新社


『考えるシート』講談社


『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
筑摩書房</small



『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書

内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)



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