映画『音楽』が口コミで話題を呼んで、
ロングランでの上映になってきたところに
今回のこの状況となってしまいました。
うーーん、残念。
ライブ、展覧会、演劇だけでなく映画館も休館。
うーーん、無念。でも仕方ない。
ぼくは映画を観て、
あまりにおもしろかったものだから、
映画館のショップでこの原作漫画を買いました。
漫画についてあれこれ言えるほど
詳しくはないのですが、
「コマ運び」というのでしょうか、
読みすすめるこちらの感情にピタッと触れてくる
リズムや間合いが絶妙だと思いました。
「書の達人」のような筆運びを感じました。
この本には
ほかに短編が3つ収められているのですが、
それぞれに、いいです。
どれも間合いがたまらない。
クセになります。
大橋裕之さんの作品、
ほかも買って読まなくては。
原作漫画『音楽』をもしも先に読んでいたら、
「映画化は無理だろう」と
きっと思ったと思います。
漫画という文法でないと、
この感じは表現しきれないと。
ところが、です。
漫画と映画、両方を体験した方はおわかりでしょう。
岩井澤健治監督は、
4万枚を超える手描きという
とんでもない方法でこれを長編アニメに仕上げました。
いや、たくさん描いたから、労作だから、
すばらしいということではありません。
「4万枚」はあくまで手法で、
結果的に、漫画『音楽』の間合いやムードが
アニメで魅力的に再現されていたことが、
すばらしいと思いました。
どちらも体験していない方は、
いまぜひ漫画『音楽』を読みましょう。
そして映画館が戻ってきたら、
今度はスクリーンで『音楽』を観ましょう。
そのとき映画館で上映されていなかったら‥‥
幸運にも岩井澤監督と知り合いになれたので、
自分たちが動いて上映する可能性を探します!
できなかったらごめんなさい。
でもそれくらい、
この映画をおすすめしたい気持ちがあります。
なにしろ、超「不要不急」な映画なのであります。
そういう作品こそ、
映画館が開いたら観たいと思うのです、いまは。