取材しても取材しても明かしてくれない
恥ずかしがり屋の父から、母への愛の言葉を
どうにか聞きだすことはできないか?
当初、両親が結婚したワケを取材しようとしたわたしは、
直接相手に伝えられなくても、「つぶやきを投稿する」
という形であれば、思いを明かせるのではないか?
と考えて、即席でつくったのが
この『おもいでぐらむ』というSNSのアイデアです。
これは20年前でも、30年前でも、いつでも
過去の自分にもどって、そのときの気持ちを
投稿できるSNSなんです。
たとえば30年前、当時30歳のわたしの父が、
「今日は2回目のデート。急に思い立って
彼女と結婚しようと思うことを田舎の両親に電話したら、
公衆電話の外で、彼女がすごく驚いていた」
……と1987年にタイムスリップして
あらためてそのときのことを鮮明に
投稿することができたら、おもしろいなあ、なんて。
事実をつぶやくだけなら、恥ずかしくないでしょう、と。
(つぎへつづきます)