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人は不器用の方がいいな。
器用なやつは
「早いけど、根性が入ってない」の。
簡単にものごとを理解しちゃうから。
不器用なやつは
長い時間をかけて理解するから、
その差が、出るんだな。
不器用は、逃げられないんだ。 |
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今の社会では、
誰でもいれかえができるように
会社が作られていますけど、
ほんとは、
誰かをいれかえたら、
仕事の内容が
変わっちゃいますよね。
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変わるかもしれないね。
俺は、やっぱり、
自分の育てた子じゃないとだめだな。
金銭とか能率とかどうのこうの、
そういう世の中の尺度からいうと、
ちょっと
落ちこぼれになるかもしれないけど、
しかし、みんなが
いろんなことを考えて
いろんなことをやる時代なら、
俺らのところ、ひとつぐらい、
「絶対に動かない」
という態度でやっていたらば、
それがいいんじゃないかと思うんだ。
だから
うちはうちなりの仕事しかしない。
(法隆寺見学は、今日で最終回です。
ご愛読、ありがとうございました) |
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『木のいのち木のこころ─天・地・人』
著者:西岡常一・小川三夫・塩野米松 出版:新潮社(文庫) 値段:900円
最後の宮大工・西岡常一さんの職人の記憶が、小川三夫さんに伝承されてゆく。
「結論だけ教えても、手が動き、足が動き、それがどんな仕事の一環なのか知らな、
仕事はできませんし、何かが起こっても対応ができませんやろ」
聞き書き三部作が一冊になった完全版では、
糸井重里の巻末対談解説も読めるんです。 |
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