
鴨さんとのお別れ。
(古賀史健)
ホテルに戻り、
チェックアウトをすませ、
空港へと向かうトヨタ・ハイエースに乗り込む。
夜の便で帰る鴨さんとは、ここでお別れだ。
「どうして同じ便で帰らないの?」
そういう質問は、鴨さんには不要だ。
浅生鴨というひとは、
ひとりの時間が必要なひとなのだ。
団体行動が苦手とか、
ひとに指図されるのが嫌いとか、
そういうことじゃなくて、
喉の渇きを潤すようにしてただ、
ひとりになる時間が必要なひとなのだ。
じゃあね、鴨さん。
鴨さんがなにを考えているのかは
ぜんぜんわからないままなんだけれど、
なにを感じているのかについては、
最近少しずつわかってきた気がするよ。
