「畑deしぼり」を作ってくださっている
ベルファームさんのジュースは、
フレッシュで、透き通っていて、
おいしいのが特徴です。
どうしてこんなにきれいな色なんだろう。
すーっと飲めるのは、なんでだろう。
そしてなぜ、ペットボトルや瓶ではなく、
「冷凍パック」なんだろう。
いろんな疑問を、社長の鈴木さんと、
工場長の永島さんにうかがってきました。
第1回 安心できる「飲む野菜」を届けたい。
2021-03-30-TUE
第2回 しぼる機械も手作りなんです。
2021-03-31-WED
第3回 100歳になっても元気で働ける場所。
2021-04-01-THU
第3回
100歳になっても
元気で働ける場所。
- ――
- ベルファームさんのジュースは、
少し小さめの100g、
つまり100ml前後ですけど、
このサイズにした理由はあるんですか。
- 鈴木
- 本当に初期のころは冷凍にしていなかったので、
青汁を500mlのペットボトルに入れて販売していたんです。
200mlを瓶詰めしていた時期もありました。
ある日「こんなに飲めない」と言うお客さまがいて、
半分飲んで、残りを置いておいたそうなんです。
「2~3日置いたら味が変わって、
飲めないから捨てちゃったよ」と言われて。
それじゃあもったいないし、ロスも出てしまうし、
ということで、ちょっと少なめの100mlくらいにした、
というのがきっかけです。
- ――
- なるほど。
- 永島
- もうひとつの理由としては、
食べることの楽しみというのは、
歳とともに大きくなっていくものです。
高齢の方はとくに、全体に食べられる量が
少なくなっていきます。
1回1回の食事が大切なのに、一気に200mlを
飲んでしまうと、それでお腹いっぱいになってしまって、
食べたいもの、飲みたいものが楽しめなくなってしまう、
という声があったんです。
それなら、最初から少なめの量にして、
無理なく楽しく続けていただけたらいいなと。
一方で、ご病気をされている方などで、
にんじんジュースをたくさん飲みたい、ということで、
何袋も飲まれる方もいらっしゃいますね。
人それぞれ、用途に合わせて飲んでいただいてます。
- 鈴木
- うちのスタッフで、美容のために、
1日3袋飲んでる女性もいますよ。
それから、お客さまのなかには、
原料の1つとして上手にジュースを使っている方も
いらっしゃって、ときどき教えてくださるんです。
野菜ジュースにりんごや豆乳を入れて
アレンジしているそうです。
- ――
- ああ、まさにベルファームさんのインスタグラムに、
にんじんジュースに、バナナとヨーグルトを入れた
自家製スムージーのご紹介がありましたね。
- 鈴木
- まさにそういうことです。
お客さまがおっしゃるには、
わざわざケールやにんじんといった
生野菜を買いに行って、
洗ったり切ったりしてジュースにするより、
そのまま使えるので楽なんだそうです。
農薬不使用で添加物が入っていないので、
安心できる原料の1つが
常に冷凍庫に入っているような感じみたいです。
それを使って自分好みに味を作りたいんだ、って
おっしゃってました。
- ――
- それはいいですね。
「アレンジしておいしく飲みたい」
というお客さまもいる一方で、
これは農場長が以前おっしゃってたんですけど、
青汁を飲み続けていると、
普通の飲みやすさでは満足できなくなって、
もっともっと苦いものを求めていく
お客さまもいらっしゃる、と。
- 鈴木
- (笑)
- 永島
- たしかに、そうなんですよ。
- ――
- そのほうが体にズシンと
しみわたる感じがするんでしょうか。
- 鈴木
- そういうご意見も多いです。
最初は、青汁が飲みにくいので、
青汁とシークワーサーを組み合わせたものを
飲まれている方も、そのうち慣れてきちゃうと、
ちょっと甘すぎるかな、という感じで、
最終的にはノーマルなタイプの青汁に落ち着いて、
継続される、というケースが多いです。
- ――
- 今、お客さまの話をうかがいましたけど、
この場所はジューススタンドも併設されてますよね。
直接買いに来られたりする方も
いらっしゃいますか。
- 鈴木
- ええ、地元の方以外にも、
東京からも来てくださいますし、
埼玉、千葉からも、
ネットで場所を調べて来てくださったり。
- ――
- (そばに置かれていたお客さまノートを拝見しながら)
ああ‥‥いいですね。
お子さんの描いた絵の下に、感想が。
「白桃、めっさ旨いです」
「素材そのままの味がたまらなく旨いです」って。
フルーツもおいしいんですよね。
- 鈴木
- うれしいですね。
ご家族で来られる方、多いんです。
- ――
- ほかに、お客さまからは
どんな感想が届けられていますか。
- 鈴木
- 体調面で悩んでいた方で、
いまでは365日、
このジュースが欠かせなくなってしまったんです、
とおっしゃる方がいました。
「旅行先でも飲まないといられないから、
わざわざ小さなクールボックスを買って、
旅先にも持って行って飲んでます」って。
- ――
- へええ、旅先にクーラーボックス!
毎日欠かさず飲んでくださっているんですね。
- 鈴木
- はい。私たちもびっくりしているんですけど、
20年、30年と定期購入で継続して
飲んでくださっている方は、
定期便をストップしてほしいとか、
届く日をずらしてほしいというお電話が
ほとんどないんです。
- 永島
- 私は工場長をさせていただいてるんですけど、
ここの工場で働くパートさんたち、
みなさんいきいきしてるんですよね。
で、ベルファームで働くようになって、
こうなったんだ、って言ってくれるんです。
工場でケールを搾るときに、
必ずみんなで試飲するんですけど、
あの‥‥みなさん、かなり多く飲むんですよ。
- 一同
- (笑)
- ――
- 「試飲」なのに(笑)。
- 永島
- ええ。でも、
「もう、どんどん、飲んでください」と私も言ってます。
私の役目は、そういう先輩たちに
元気で働いてもらうことなんです。
最年長は78歳の方で、いまも現役で働いてくださってます。
- 鈴木
- 最近引退されましたけど、
81歳の方もいましたね。
- 永島
- そう。現場で第一線で働いてくださいました。
- ――
- へぇぇ。
- 永島
- 私が真剣に思っているのは、
80、90、100歳になっても、うちの工場で
いきいきと元気に
楽しく働けるような環境にしたいんです。
- ――
- わぁ‥‥そういう職場環境って、
なかなかないですよね。
- 永島
- そのためにも、
先輩たちが苦手な重すぎるものは
若いスタッフに任せたり、
細かい部分は文字ではなく、
色で見分けられるようにしたり。
先輩たちの経験と若い人たちのパワーの
相乗効果で、新たな取り組みをしていきたいです。
それは、これからの日本でも必要なことだと思います。
- ーー
- 今後、どんなジュースを作っていきたい、
という目標はありますか?
- 永島
- これはまだ先の話ですけど、
今後は、これまでは取り除いていた
不溶性の食物繊維も入れた、
新たなジュースを作ろうという考えがあります。
腸内環境を整えることって、
まさに研究が進んでいる分野ですし、
「低速すり搾り」のさらっとした食感を活かした上で、
繊維質も栄養も両方スムーズに取れるような形の
ハイブリットな商品も作っていきたいなと。
- ――
- 食物繊維が入ったうえで、口当たりの良いもの。
いまのジュースも充分においしいのに、
ここからさらに進化していく、
というのも楽しみですね。
今日はどうもありがとうございました!
(おわります)
2021-04-01-THU
2021-04-01-THU