タンクトップと同じ、シルク100％の
フライスという素材でつくったキャミチュニックです。



このシルクは、私たちがもつシルクの印象である
「つやつや・てかてか・つるつる」とはちがい、
とてもやわらかく、
いつまでもさわっていたくなるような
ふわふわ感と弾力があります。
シルクは「セカンドスキン」と呼ばれるほど
人の肌になじみのよい素材。
通気性、発散性、吸湿性、保湿性にすぐれ、
静電気を起こしにくく、紫外線から肌を守ります。
冬はあたたかく、夏は涼しく、
常にさらっとして、快適な状態を保ってくれます。
日本ではシルクの原糸がほとんどつくられていないので、
中国で良い原糸を探し、日本で加工をし、編み、
製品づくりをしています。



これをつくったのは、そう語るのは
「ma.to.wa」（マトワ）のデザイナー、恵谷太香子さん。
パリ・オペラ座で衣装を担当し、
長く肌着を考えてきた恵谷さんが、
日本の「オーガニック素材」の先端を走る
名古屋の豊島株式会社と組み、
スタートさせたブランドが「ma.to.wa」です。
複雑な工程を経てつくられるため、
大量生産ができないアイテムなのですけれど、
じわりじわりとファンが増えています。



バレエの衣裳をつくってきた恵谷さんだけに、
立体のパターンがすばらしく、
それが着心地の良さにつながっています。



かたちは、すこし裾の広がったＡライン。
Ａラインにするため、脇と背中心には縫い目があります。
フレアになっているので、
ふんわり、すとーんと、きれいなラインです。



ストラップは、ゴムを生地でくるみ、
さらに金具もつけ、最大７センチくらいの
丈の調整が出来るようになっています。



胸もとはＶ字。
着た時にやわらかな印象になるような
カッティングにしています。
デコルテがきれいに見えるのが特徴です。



やわらかく伸びて肌になじみ、
洗濯表示としては「ネットに入れて」
となっていますけれど、なくても洗えます。
乾燥機はＮＧですが、洗ってかるく脱水し、
風通しのよい場所に干せば
１時間くらいで乾きますから、
旅行にもぴったりの肌着です。



色はモカ（スキニーベージュ）とネイビー（茄子紺）。



モカは「ヌードベージュ」とも呼ばれる色で、
恵谷さんたちがたくさんの日本の女性の肌の色を調べ、
白いシャツの下で透けないようにと選びました。
「濃いんじゃないかな？」と思うかもしれませんが、
着用すると、多くのひとの肌の色と、
はっきりした白いシャツのあいだで、
「透けない色」なのだということがわかります。
濃い色を着たほうが、白いシャツを上に着たとき、
ちょっと影になるといううつくしさがあり、
そしてより白が際立ちます。



そしてネイビー。
この色は、白いシャツの中から見えたときに
きれいであるようにとえらんだもので、
日本古来の藍のいちばん濃い色に近く、
ちょっと茄子紺や、パープルっぽさのある
明るめの紺です。
白とネイビーの組み合わせというのは、
とても美しいだけでなく、
聡明さを感じさせますよね。