糸井重里が作詞した歌を
いちばん多く歌っているのが矢野顕子さんで、
矢野さんのオリジナルソングのなかで
いちばん多くの歌詞を書いているのが
(ご本人の作詞を除けば)糸井重里です。
その数、30曲以上。
この際、まとめて聴きたくありませんか?
矢野顕子さんのソロデビュー
40周年をお祝いして
「イトイヤノ作品」をテーマにしたコンサートが
開かれることになりました。
もちろん糸井も出演します。
『春咲小紅』あたりからはじまる
このコンビの世界は
どうやって作られたのか?
そもそも音楽って、どんなしかけで
できあがっているんだろう?

矢野顕子さんと糸井重里のコンサート
「糸井が書いて矢野が歌う1101曲(の予定)」
のお知らせはこのページの下のほうにあります。
矢野顕子さんオフィシャルホームページ
矢野
コンサートで、
ピアノのソロで歌うときは、
毎回、そのときの自分が好きな歌を選んで歌います。
その際、「糸井矢野作品」を1曲も選ばない、
ということは、やっぱりありません。
必ず入ってきます。
ですから、こんどの9月に行うコンサートでは、
いちどまとめて、みなさまに
じっくり聞いていただく機会を
作りたいと思ったのです。
というか、自分でそういうコンサートを観てみたい。
新作も入ってるとおもしろいですし。
糸井
がんばりましょう。
去年のさとがえるコンサートの、
TIN PANと矢野顕子のライブ
想像以上におもしろかったよ。
矢野
昨日もライブCDの中の
『抱きしめたい』という
はっぴいえんどの曲を聴いてたよ。
いやあ、かっこよくてかっこよくて、
ほれぼれしました。
糸井
ミュージシャンにとって
年齢を重ねることは
ハンデじゃないんですか?
矢野
どうだろうか。
病気か何かで指が動かなくなるとか
そういうことがない限りは、
年を取ることが悪いとは
聞かないですね。
糸井
ボーカルの声は変わっていくけど、
別の次元になって、味が加わったりするからね。
いまの細野さんを矢野さんと組み合わせると
とってもいいんだよなぁ。
あれはいったいなんなんでしょう。
矢野
燃えてるんですよ。
糸井
そうなんですか。
矢野
うん。
糸井
細野さんは、そういうのを
見せないタイプの方で‥‥。
矢野
TIN PANと4人でやると、
ミュージシャン魂のようなものに火がつくんです。
それは、自分がはじめて楽器を持って
「うまくなりたい」と思ったときの炎です。
いつも私たちの体には
薪のようなものがあるんですが、
4人でやると、ボッと火がつくんです。
糸井
じゃあ、舞台の上は、
楽しくてしょうがないんだね。
矢野
すごく楽しい。
続けたいから、
「とにかく、誰も死なないでね」
と思ってる。
糸井
それから、
昔の曲を演奏するということが、
矢野顕子とTIN PANにとっては、
まったく、いいことなのね。
矢野
懐古じゃないからね。
糸井
昔ヒットした曲だね、ということじゃなく、
お客さんがかなり新鮮に受けとめて聴いている。
あれはなかなか、できることじゃないですよ。
「前よりすごくなってんじゃん!」
って言っちゃうもん。
矢野
実際、よくなってるんですよ。
しかも、しょっちゅう共演してるわけでも
何年もいっしょにいるわけでもないのに、
すごいよね。
糸井
うん。不思議。
矢野
コンサートのために
リハーサルで集まって
「さあ、1、2の3」で音を出すと、
ボッと薪に火がつくんです。
糸井
1年目のコンサート
CDになってるけど、
2年目のも、この前CDになったんだよね。
矢野
はい。
ぜひ聴いてほしいです。
糸井
ぼくはたぶん、今日は
『飢餓海峡』を聴きます。
矢野
はい。
すごいですよ。
糸井
9月2日の
「糸井が書いて矢野が歌う1101曲(の予定)」
については、またこれから
打ち合わせもするんだろうけど‥‥。
矢野
そうね、新曲も書くし。
期待しててください、みなさん。
久しぶりに、野球の歌もいいな。
どう?
野球の心、みたいな歌は。
糸井
それね‥‥。
できたらうれしいだろうな。
頭に入れとくね。
矢野
うん。
糸井
前に、ほかの場所でも書いたんだけど‥‥、
もしも自分に上司がいたとしたら、
ぼくのことをさんざんほめてくれたとしてね、
そんで、最後にこう言うの。
「あえて言うならば、糸井くんは、
 ちょっと野球に気を取られすぎて
 いるんじゃないか。
 そこがちょっとあらたまるといいかもね」
いま、俺はそのくらいになってます。
矢野
その度合いは、
年取るにつれて強くなってるの?
糸井
いや、そうじゃなく、
思うにまかせないことがあった場合、
それを社員には言えないから、
野球という、どう動いていくかわからない、
自分の好きなものに乗せて‥‥
矢野
それは‥‥オヤジだね。
糸井
うん。
いまの俺は、
みんなに気を遣いながら生きてるから、
きっと、つらいんじゃないのかな(笑)。
矢野
なるほど。じゃあ、
社員のみなさんにがんばっていただいて、
詞をお待ちしております(笑)。
今日は、ありがとうござました。
糸井
ありがとうございました。
9月をたのしみにね。
(おしまいです。
 ご愛読、ありがとうございました。
 9月に新宿のコンサートでお会いしましょう)

矢野顕子ソロデビュー40周年記念企画

矢野顕子 ふたりでジャンボリー
糸井が書いて矢野が歌う
1101曲(の予定)

スペシャルゲスト 糸井重里
2016年9月2日(金)
18時開場 18時30分開演
新宿文化センター大ホール
全席指定 一般¥6,500

ほぼ日特典つきのチケット先行販売受付中です。
チケットぴあの専用受付ページから
お手続きください。
下のボタンよりお申し込みいただいたみなさまには
ほぼ日特典「YOROSHIKUバンダナ」のついた
特別シートをご用意いたします。
充分なお席を用意しますが、
先行販売につき、
お申し込みが多数となった場合は抽選となります。
申し込みの〆切は5月22日(日)24時です。

▲矢野さん+糸井のコンビ作品の歌の
登場人物(?)が散りばめられた
バンダナです。

YOROSHIKUバンダナは、
ホール開場時に
(開場から開演まで
 または公演終了後なるべくはやめに)
会場内ホワイエの「ほぼ日特設ブース」で
お受取りください。
その際、チケットを拝見いたしますので
お持ちください。お待ちしています!

矢野顕子さん(作曲)と糸井重里(作詞)が
いっしょにつくった歌は、これまで30曲以上あります。
そのなかから、矢野さん(または糸井)が歌っている曲で、
現在音源が手に入るものをリストアップしました。
すこしずつですが、試聴もできます。
このなかで、好きな歌を選んで
Twitter(ハッシュタグ「#イトイヤノ」)または
メール(宛先:postman@1101.com)で投稿ください。
理由などコメントもつけていただけるとうれしいです。
5月19日(木)まで、お待ちしています!

募集、視聴期間は終了しました。
ありがとうございました。

イラストレーション・ゆーないと

© HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN