ほぼ日刊イトイ新聞 - 食いしん坊のためのCOOKING中継調味料マニア

2012-12-18-TUE 更新

悪いフライドポテト

ベルギーに行ったとき
フリット（フライドポテト）のおいしさに悶絶。
いや、もちろんベルギーって国は
おいしいものだらけなんですけど、
その話はさておき、なんでもないレストランで、
バケツ（ほんとにバケツ！）に入った
山盛りポテトがやってきたのです。
フリット好きには、もう、たまりません。
すげー、ベルギー、という思い出をかかえ、
のちにフランスに行ったら、
やっぱりおいしいじゃないですか。
世界各地、フライドポテトっておいしいけど、
ヨーロッパのそのあたりのおいしさは
また格別なんだと思いました。
で、調べてみたところ‥‥まず、揚げ油がちがう！
ベルギーは牛脂だそうなんですね。
フランスだとラード、鴨やがちょうの脂なんかの
動物系の脂を使ったり、そこに植物油
（オリーブオイルとかピーナッツオイルとか）を
混ぜたり、あるいはピーナッツオイルだけだったり、
お店によって、人によって、地域によって、
いろんなレシピがあるみたいです。
そういえば日本もたこ焼き屋さんとか、
いろんな店があって、それぞれおいしいですもんね。
つくるほうも、たべるほうも、
「あそこが好き」って選べる自由な幅がある。
そういうものなのかなー、と思いつつ、
今回は伊勢丹さんに無理をいいまして、
「がちょう脂」を使ってみました。
これ、じつは東京の某レストランでステーキ食べたとき、
うまいフリットが添えられてたんで、
「何あぶらですか？」って聞いたら
「がちょうでございます」って答えがかえってきたのを
おぼえていたんです。
こういう機会でもないとマネできないですもんね。
そして、もうひとつのポイントは、調理法です。
二度揚げします。
低温でいったん揚げて火を通し、
ちょっとおいてから、高温でかりっとさせます。
その二度揚げのときに、ざるで何度もすくって
空気に触れさせる、という、
かなりめんどうなことをします。
ちなみに、にんにく、ローズマリーやタイムを入れるのは、
武井の勝手なアレンジ。
前にコンフィをつくったとき、ハーブ入りの
残り脂で揚げたらおいしかったのを応用します。
そしてじゃがいもは、どれでやってもおいしそうだけど、
ほくほくくずれたほうがいいからだんしゃくかな？
キタアカリも甘くておいしそうですね。

・じゃがいも
・［ビザック］グラス・ドワ（がちょう脂）
・オリーブオイル
（がちょう３：オリーブ７くらいで混ぜました）
・ローズマリー
・タイム
・にんにく
・塩
いずれも適量

じゃがいもの皮をむいて、バトン状に切ります。
鍋にがちょう脂とオリーブオイルを入れ
（理想は３：７のようですが、ここは適当）、
にんにく、ローズマリーとタイムとともに
140度くらいでじっくり火を通します。
いったんじゃがいもをざるに出して、
ちょっとさましておきます。
そして脂を180度に熱し、二度揚げ。
網ですくうように持ち上げて空気にふれさせながら
何度も何度も脂に落として、かりっとなるまで揚げます。
あつあつの揚げたて、塩をふってどうぞ！。

［ビザック］

グラス・ドワ　/　320ｇ　1323円
がちょうの油、クリスマスに向けて
少しだけ仕入れることにしました。
コンフィに使用するのはもちろん、
揚げ物に使うと外はかりっとあがり、
中はほくほくにあがるだけでなく、
動物性脂肪の香りと繊細な風味があるので、
ものすごく食欲をそそります。
本能的に「ウマイ！」と思う、センシャルなおいしさです！
今回のがちょう油は320ｇの使いきりサイズですので、
「わるーい」料理にぜひ挑戦してみてください。
※原料の調達の都合上、現在庫が終了次第、
がちょうの油（グラス・ドワ）
→かもの油（グラス・カナール）に変更になります。
風味はそんなに差がありません。予めご了承ください。
（松田）

ベイクトポテトの七変化

中学１年生の春に調理実習で作った思い出のメニュー。
当時の献立は
・鮭のムニエル
・ベイクドポテト
・千切り野菜のスープ
だったように記憶しています。
ベイクトポテトとは言うものの、
芋を洗ってホイルで包んで焼くだけなんですが、
みんなでキャッキャ言いながら作っていました。
今回は、インカのめざめ・きたあかり・だんしゃくを
まとめて10個ぐらいオーブンで焼いて、
お好きな調味料をディップして食べていただきます。
オーブンに入れてから少し時間がかかりますが、
じっくり熱を加えたほうがおいしくできますよ。

10個分
・じゃがいも
　（インカのめざめ・きたあかり・だんしゃく）‥‥10個
・お好きな調味料‥‥お好きなだけ！
☆おすすめの調味料
・［町村牧場］町村バター
・［ファインドニューズ］トリュフプチマスタード
・［松田］マヨネーズ（甘口でも辛口でも）
・［オギノ］マヨネーズコンディマン
・［HISADA］マスカルポーネ
・［ケンショー］JAPON　ケチャップ

洗って芽を取ったじゃがいもを、
皮付きのままアルミホイルに包んでオーブンに。
180℃、1時間ぐらい。
あとは、お好きな調味料をつけて、
ディップパーティーです！

［町村牧場］

町村バター　/　200ｇ　1050円
北海道は江別の［町村牧場］の有塩バター。
缶入りなのでスプーンですくいやすく、
すくってなめてしまうほどのウマさ！
町村牧場の生クリームからできたバターは、
じゃがバタにしたら満点だし、
トーストに塗るとリッチな気分になれるし、
料理のコク出しにしてもステキ。
何にでも活用できる優等生です。
我が家では「ここぞ」のときに登場する
切り札のバターです。
ちなみに、町村の牛乳やクリームチーズもおすすめです！
（松田）