Lesson989
やりつづけるチカラ
2020-12-16
やろう、やろう、と思いつつ、
長年どうしてもできなかったことが、
案外アッサリできてしまった。
しかも、続いた!
ということはないだろうか?
私はあったので、やり方をシェアしたい。
ポイントは、
自分を変える、でなく、習慣をつくる。
………
恥ずかしいが長年、風呂が汚かった。
他はけっこうきれいにしている。
なのに、なぜか風呂は後まわしになって、
やらなきゃ、やらなきゃ、
と思うほどに負担になり、嫌になり。
汚さにたえきれなくなると、
気力を振り絞って掃除をするけど、ぐったり疲れ、
気づいたら、また元どおりの汚さに。
風呂を見て、自分のだらしなさに落ち込み、
ますます負担になって、
掃除が嫌になる、の悪循環だった。
その風呂が、いまピッカピカ! の癒し空間だ。
ずっときれいが続いている。
こんなことは人生初めてだ。
その方法はたった1つ、
「曜日を与える」
やりつづけなきゃいけない、そのことに、
“曜日を与える”のだ。
私の場合、“土曜日を風呂掃除の日”にした。
たったそれだけ!
と思う人もいると思う。
たったそれだけで、こんなにうまくいくとは
自分でも意外なほどの効果だった。
土曜日は風呂曜日、と自分に言い聞かせる。
土曜になったら、とにかく
風呂用洗剤を握り、バスタブにスプレーする。
さいしょは精度は問わない。
バスタブだけでもいいから、
毎土曜やる流れをつくることを第一にする。
最初は、やるのがおっくうだ。
そんなときは、こう、自分に言い聞かせる。
「そのうち小指でできるようになる。」
「やがて習慣になってきて、
やらないと気持ち悪いくらいになる。」
そうして毎週、毎週、とにもかくにも土曜、
洗剤を握りしめて風呂に立つ!
をやっているうちに、
「次はここが気になる、次はここ…」
と、どんどんきれいになっていった。
曜日を与えられたところは磨かれる。
曜日を与えられないところは手つかずのままだ。
曜日を与えることで、意外な効果もあった。
「それ以外の曜日は、そのことを考えずに済む」
ことだ。
前は、何も動いていないのに、そのくせ、
やらなきゃやらなきゃ、と四六時中気苦労だけあった。
それがいまや気の休まる日が週6日できた。
どうして“曜日を与えよう”と思ったか?
「流れをつくりたいの!」
これは、会社にいた時の上司の言葉。
当時、会社では会議室の確保が難しく、
ほかの課では、課のミーティングを、
「今週は、木曜日の朝10時」
「次の週は、水曜日の午後1時」
とバラバラにやっていた。
ところが、その上司は、
毎週、かならず同じ曜日の同じ時間に、
課のミーティングをして流れをつくりたいのだ
と、そこは決して譲らなかった。
結果、メンバーは、予めそこに出張を入れないなど、
予定を立てやすく、集まりやすく、
ミーティングも、課の結束もうまくいった。
「流れをつくることは、習慣をつくること。」
その上司を見て育った私は、
この「おとなの小論文教室。」を始める時、
毎週“水曜”更新、と曜日を与えた。
これが、いま989回のやりつづけるチカラとなっている。
「曜日を与える」
あなたが、やろうやろうとしてできない何か、
その何かに曜日は与えてありますか?
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『おかんの昼ごはん』について話しました!
録音版をぜひお聞きください。
●「ラジオ版学問ノススメ」(2012年12月30日~)
インターネット環境があれば、だれでもどこからでも
無料で聴けます。
聴取サイトは、http://www.jfn.co.jp/susume/
(MP3ダウンロードのボタンをクリックしてください)
または、iTunesからのダウンロードとなります。
ほんとうにおかげさまで本になりました!
ありがとうございます!
▲『おかんの昼ごはん』河出書房新社
「親の老い」への哀しみをどう表現していいかわからない
私のような人は多いと思います。
読者と表現しあったこの本は、思い切り泣けたあと、
胸の奥が温かくなり、自分の進む道が見えてきます。
この本が出来上がったとき、おもわず本におじぎをし、
想いがこみ上げいつまでもいつまでも本に頭をさげていました。
大切な人への愛から生まれ、その先へ歩き出すための一冊です。
『「働きたくない」というあなたへ』河出書房新社
「あなたは社会に必要だ!」
ネットで大反響を巻き起こした、おとなの本気の仕事論。
あなたの“へその緒”が社会とつながる!
『新人諸君、半年黙って仕事せよ』
―フレッシュマンのためのコミュニケーション講座(筑摩書房)
私は新人に、「だいじょうぶだ」と伝えたい。
「あなたには、コミュニケーション力がある」と。
――山田ズーニー。
▲『人とつながる表現教室。』河出書房新社
おかげさまで「おとなの小論文教室。II」が文庫化されました!
文庫のために、「理解という名の愛がほしい」から改題し、
文庫オリジナルのあとがきも掲載しています。
山田はこれまで出したすべての本の中でこの本が最も好きです。
『おとなの進路教室。』河出書房新社
「自分らしい選択をしたい」とき、
「自分はこれでいいのか」がよぎるとき、
自分の考えのありかに気づかせてくれる一冊。
「おとなの小論文教室。」で
7年にわたり読者と響きあうようにして書かれた連載から
自分らしい進路を切りひらくをテーマに
選りすぐって再編集!
▲文庫版でました!
あなたの表現がここからはじまる!
『おとなの小論文教室。』 (河出文庫)
ラジオ「おとなの進路教室。」
http://www.jfn.co.jp/otona/
おとなになっても進路に悩む。
就職、転職、結婚、退職……。
この番組では、
多彩なゲストを呼んで、「おとなの進路」を考える。
すでに成功してしまった人の
ありがたい話を聞くのではない。
まさに今、自分を生きようと
もがいている人の、現在進行形の悩み、
問題意識、ブレイクスルーの鍵を
聞くところに面白さがある。
インターネット、
ポッドキャスティングのラジオ番組です。
「依頼文」や「おわび状」も、就活の自己PRも
このシートを使えば言いたいことが書ける!
相手に通じる文章になる!
『考えるシート』文庫版、出ました。
『話すチカラをつくる本』
三笠書房
NHK教育テレビのテキストが文庫になりました!
いまさら聞けないコミュニケーションの基礎が
いちからわかるやさしい入門書。
『文庫版『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
ちくま文庫
自分の想いがうまく相手に伝わらないと悩むときに、
ワンコインで手にする「通じ合う歓び」のコミュニケーション術!
『17歳は2回くる―おとなの小論文教室。III』
河出書房新社
『理解という名の愛が欲しいーおとなの小論文教室。II』
河出書房新社
『伝わる・揺さぶる!文章を書く』
PHP新書
内容紹介(PHP新書リードより)
お願い、お詫び、議事録、志望理由など、
私たちは日々、文章を書いている。
どんな小さなメモにも、
読み手がいて、目指す結果がある。
どうしたら誤解されずに想いを伝え、
読み手の気持ちを動かすことができるのだろう?
自分の頭で考え、他者と関わることの痛みと歓びを問いかける、
心を揺さぶる表現の技術。
(書き下ろし236ページ)
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